こんにちは。ノブです。
2023年5月下旬に北海道日高地方へ自転車旅に出かけました。
日高地方は馬産地。競走馬の故郷です。牧場見学をすることもできますが、この時期は出産・種付けシーズンで見学のできない牧場も多く、そのため、今回はいつもと違う旅をしようと考えました。
それは、ウマ娘の等身大パネル巡り。ウマ娘プリティーダービーと日高地方の7つの町がコラボし、所縁ある競走馬がモチーフのパネルが、各地に設置されています。今回は、このパネルを求めて旅に出てみることにしました。
馬産地には守るべきマナーがあります。牧場見学や馬と接する場合の注意点はこちらにまとめていますので、まずはこちらを一読ください。

ウマ娘等身大パネルの場所は?
パネルの設置場所は日高振興局のHPに載っています。施設の営業時間はもちろんのこと、時期によって設置場所が変わることがあるようなので、事前にチェックが必要です。
https://www.hidaka.pref.hokkaido.lg.jp/ts/tss/hidaka-umamusume.html
また、HPに載っていない場所にもパネルが設置されていることもあります。今回、独自に把握できたのは、優駿記念館のオグリキャップとホッコータルマエの二人です。TwitterのTLに流れてきたのを偶然知りました。
2023年5月26日現在、日高にある7つの町には、全部で19枚の等身大パネルがあることを確認済みです。
また、ホッコータルマエについては苫小牧市(観光案内所)にも設置されているとの情報を得ていますが、日程の都合上、立ち寄りません。日高地方の7つ町に限定しパネル巡りをします。
ウマ娘等身大パネル巡りの計画
新千歳空港での前泊を含む3泊4日の行程で予定を組みました。今回は効率よくパネルを回収するため、ルートをしっかり決めておきます。
また、この旅にはパネル巡り以外に2つの目的を持っています。一つ目が5月27日(土)にうらかわ優駿ビレッジAERUで執り行われるウイニングチケット号のお別れ会への参列。そして、2つ目は5月28日(日)の渡辺牧場の見学。引退馬協会のFP会員としてサポートしているナイスゴールドに会うために予約していたものですが、体調を崩したナイスネイチャの容態も気掛かりでした。
その結果、一番の難所が初日にあります。山間部の日高地区に行ってから浦河町に向かうため、240kmを超えるロングライドになってしまいました。
ウマ娘等身大パネル巡りの旅1日目
道の駅樹海ロード日高:キタサンブラック(1/19枚目)
前日の羽田~新千歳22時35分着の便で到着し、その日は空港内の温泉施設で仮眠しました。起床は午前3時半前。準備を整えて出発したのが、午前4時20分頃でした。

白々と夜が明けますが、肌寒さは相変わらず。もうすぐ6月ですが、北海道はまだまだ寒い。東京を出る時は半袖でしたが、今は冬用のインナーや長袖を着込んでいる状況です。
新千歳空港を出発して、まずは腹ごしらえ。北海道に来たからには、セイコーマートに立ち寄らない訳にはいきません。早朝なので、ホットシェフの棚に並んでいるのはおにぎりだけでしたが、他にも安くておいしい総菜がいっぱいあるので困りませんね。


十分に補給し、キタサンブラックとミホノブルボンのパネルがある日高町を目指します。と一口に言っても、日高町は市町村合併の影響で平取町を挟んだ飛地となっていて、海沿いの門別地区と山間部の日高地区に分かれているのです。2023年5月現在、日本一離れた飛び地となっています。
そして、向かうのは山間部の日高地区です。新千歳空港からの距離は約95km。大体5時間ほどの行程です。序盤は石狩平野を夕張山地に向けて北東へと走って行きます。

国道274号線に入ると、あとはこの国道を延々と進むだけです。ちょうど中間地点となる夕張市で一度休憩を入れますが、ここからが本番。町の境がある度に峠道となり勾配が上がってきました。

漕ぎ続けること4時間半。午前9時頃に最初の目的地となる道の駅樹海ロード日高に到着することができました。思っていたより早く到着できたのは、信号がほとんどなかったことが影響してそうです。北海道は本当に走りやすいですね。

キタサンブラックのパネルは、入ってすぐの休憩スペースにありました。実馬は門別町(現在の日高町門別地区)にあるヤナガワ牧場で生まれた日高町ゆかりの名馬です。

このウマ娘パネルの狙いは、ファンが日高地方を訪れるきっかけになることはもちろんですが、そこから馬産地特有のルールを知ってもらうという重要な役割もあります。
そのため、パネルの隣には『牧場見学の9か条』などが書かれたマナーについてのパンフレットが必ずと言っていいほど設置されています。
ウマ娘公式アカウントからも注意喚起が出ていますので、馬産地ではルールを守って楽しく過ごすようにしましょう。
【引退名馬の見学について】
— ウマ娘プロジェクト公式アカウント (@uma_musu) September 30, 2022
引退名馬の見学をご希望の場合、まずは「競走馬のふるさと案内所」から牧場見学についてご確認ください。
各牧場への直接のご連絡は、牧場運営の妨げとなりますのでお控えください。
▼競走馬のふるさと案内所https://t.co/dVuqJ8QFbx#ウマ娘 #牧場見学 pic.twitter.com/IhSKCrVC00
沙流川温泉ひだか高原荘:ミホノブルボン(2/19枚目)
次は、道の駅からすぐ近くにある沙流川温泉ひだか高原荘です。日帰り入浴施設の営業が午前10時なのですが、30分ほど前に到着してしまいました。

残念ですが、温泉は次の目的地となる平取温泉で入ることとし、ここでは入口にあったミホノブルボンのパネルの写真を撮るだけにしました。
ちなみにミホノブルボンも、かつての門別町にあった原田牧場で生まれた日高町にゆかりのある名馬ですね。

びらとり温泉ゆから:ダイタクヘリオス(3/19枚目)
次は平取町へ。ここからは沙流川に沿う国道237号線を走って太平洋沿岸まで南下します。緩やかな下り基調の道なのでボーナス区間だと思っていたのですが、川に沿って昇ってくる向かい風が強く吹き付けており、漕がないと進みませんでした。

それに国道237号線は内陸と海沿いを繋ぐ主要道。大型車の通る頻度がこれまでに比べて多く、道路も隅っこが特に荒れていて、所々に穴が開いていたりと気が抜けません。
1時間半ほど走って、平取町の温泉施設ゆからに到着。奥の方にサイクルラックがあったのでそこに駐輪しました。

券売機で入浴券を買ってさっそく温泉へ。日が昇って気温も上がり、汗も掻いていたのでさっぱりできました。
ダイタクヘリオスはレストランを繋ぐ通路側にいました。ヘリオスはここ平取町にある清水牧場で生まれています。

ヘリオスのパネルからレストランが見えていたので、ここでお昼休憩もしていきます。注文したのは、びらとり和牛のステーキ丼です。程良く脂の乗ったお肉は柔らかく、一緒に乗っている野菜のさっぱり感も相まって、とても美味しくいただけました。

アイヌ工芸伝承館ウレㇱパ:サイレンススズカ(4/19枚目)
温泉の後は平取町二風谷地区のアイヌ文化施設へ。沙流川沿いにはアイヌのコタン(集落)があって、二風谷地区はその文化が色濃く残っている地域であり、博物館や資料館が集まっています。

その一角にあるアイヌ工芸伝承館ウレㇱパにサイレンススズカのパネルがありました。サイレンススズカは平取町の稲原牧場の生まれですね。

サイレンススズカの生まれた稲原牧場には、立派なお墓があります。訪問できる時間帯が決まっていますので、訪れる前に競走馬のふるさと案内所でチェックしてください。

Yogiboヴェルサイユリゾートファーム:タニノギムレット(5/19枚目)
続いて、15kmほど走って、Yogiboヴェルサイユリゾートファームへと向かいました。入ってすぐに放牧地があり、ここに繋養されている馬が見られますが、まずは奥のカフェ施設で受付をするのがルールです。

厩舎の近くでタニノギムレットのパネルを発見。タニノギムレットは2つ隣の新ひだか町(旧静内町)にあったカントリー牧場の生まれです。ここは日高町なので生産牧場との繋がりはないですが、ご本人がここで暮らしています。

注意書きが貼られていました。馬は繊細な動物です。馬を少しでも驚かせるような行為はせず、静かに愛でる。それが一番ですね。

そして、実馬のギム爺にもご対面です。そして、オジュウチョウサンにも会いました。残念ながら近くにやってきてはくれませんでしたが、あの絶対王者を生で見ることができました。


Yogiboヴェルサイユリゾートファームには宿泊することも可能です。実際に泊まったことがありますので、どんなところかはこちらから。

また、ここで会えるお馬さんたちには、ローズキングダムやビービーガルダンなど名馬がたくさんいます。人参を与えて(※親子などNGな馬もいるので注意)触れ合うこともできますよ。

旧日高門別駅:スペシャルウィーク(6/19枚目)
ここからは海沿いに伸びる国道235号線に合流し、浦河方面に向かって進んでいきます。走り出してすぐのところに旧日高門別駅があるので、日高町役場の方へ国道を外れてルート変更します。

ここにあるのはウマ娘アニメ1期の主人公スペシャルウィーク。実馬は日高町門別地区(旧門別町)の日高大洋牧場で生まれました。

この日高門別駅は現在は使われていません。鵡川駅から様似駅までを結ぶ116.0kmの区間は、2015年1月の暴風雪による高波の被害を受けて営業を休止。復旧することなく、2021年4月1日に廃線となってしまいました。そのため、駅を偲ぶ品々が駅舎の中に飾られています。


道の駅 サラブレッドロード新冠:ナリタブライアン(7/19枚目)
再び国道235号線に合流し、隣町の新冠町を目指します。放牧地の見える海沿いを延々と漕いでいき、道の駅サラブレッドロード新冠に到着したのが、16時20分頃。ここを訪れた目的は、レコード館の中にある優駿の塔です。閉館が16時半だったのでギリギリの到着でした。

優駿の塔へはエレベーターで向かいます。その中も馬尽くし。淡い水彩でお馬さんたちが描かれた癒しスポットになっていました。



エレベーターを出てすぐのところにナリタブライアンのパネルがありました。ナリタブライアンは新冠町の早田牧場の生まれですね。

ナリタブライアンは、サラブレッド銀座と呼ばれる1本道を進んだ先にある優駿メモリアルパーク内にお墓があります。

また、ナリタブライアンのミニ記念館が道の駅サラブレッドロード新冠にありました。現在は展示終了となっていますが、場所を変えて再開予定とのことです。

そして、ここには引退馬のメイショウドトウらを繋養するノーザンレイクさんのグッズが販売されています。このガチャポンの売り上げもノーザンレイクさんの運営費に充てられるので、早速購入。ロゴの缶バッチをゲットしました。


メイショウドトウは、新冠町のノーザンレイクで暮らしています。牧場猫のメトさんと和気あいあいとした様子は癒やされますね。

新冠温泉ホテルヒルズ:トウカイテイオー(8/19枚目)
ナリタブライアンの後は、すぐ近くの新冠温泉ホテルヒルズへ。ここは公衆浴場とホテルが一緒になった施設で、ここでもひとっ風呂。過去に2度、この温泉に入りにきましたが、少しぬるっとしたお湯でとても気持ちがよく、好きな温泉のひとつになっています。

新冠温泉ホテルヒルズにも実際に宿泊しています。ここは朝ご飯が美味しいのでおすすめですよ。

湯上りにホロシリ牛乳を購入。この地域でのみ生産されるため流通量が少なく、道外にはほとんど出回っていません。これもご当地グルメですね。

トウカイテイオーのパネルはホテル側のロビーにありました。トウカイテイオーは新冠町の長浜牧場の生まれた、この地に所縁のある競走馬です。3度の骨折を乗り越えて勝った有馬記念は涙無くしては見られません。

旧静内駅:ウオッカ(9/19枚目)
時刻は17時半を過ぎ、辺りは少しずつ薄暗くなってきていました。本日最後のパネル巡りは、新冠町の隣町の新ひだか町。旧静内駅に立ち寄ります。

現在の旧静内駅はバスターミナルと観光案内所を兼ねた施設となっており、そこにウオッカのパネルがありました。ウオッカも、父であるタニノギムレットと同じ、旧静内町にあったカントリー牧場の生まれです。

これで今日のスポットはすべて回収。ホテルのある浦河町までは約40km。国道235号線をひた走って行きます。ただ、夜には雨が降る予報だったため、雲行きが少しずつ怪しくなっているのが気がかりです。
辺りが大分暗くなった19時過ぎに浦河町に到着。ポツポツと雨が降ってきていますが、ホテルまであと数キロです。

本日のお宿。ホテルイーストに到着。受付のご年配が自転車に詳しく、「ドロップハンドル」という単語が出たときはおどろきました。昔、自転車乗りだったようでランドナーで旅をされていたそうです。

自転車は1階の奥まったスペースに置かせてもらえました。監視カメラもあるので安心とのこと。

部屋はオーソドックスなビジネスホテルのワンルーム。ホテル内にコインランドリーはなく、道路を渡ったところにあるコインランドリーが最寄りとのことでした。

ホテルは朝食のみのプランにしたため、夕飯に近くの居酒屋へと向かいました。ほっけ定食をいただいたのですが、お腹が空きすぎて写真を撮る前に食べてしまいました。なので、写真無しです……。

ウマ娘等身大パネル巡りの旅前編はここまで。2023年5月26日現在確認できている全19パネルうち、9パネルを写真に収めることができました。
後編では残り10パネルを巡りにいきたいと思います。
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