【レビュー】Muc-Off C3 WET CERAMIC LUBE

メンテナンス


こんにちは。ノブです。

ブルベのようなロングライドをする用途でロードバイクを運用しているため、持ちの良いウェット系のチェーンオイルをよく使っています。

今回は、ブルベで使用してきたマックオフのC3ウェットセラミックルブをレビューしていきます。

Muc-Off C3 WET CERAMIC LUBE(50ml)

商品概要

すべての自転車チェーンに耐久性と長距離性能をもたらす独自のセラミックコーティングを配合したチェーンルブ。「ウェット」は高湿な環境に適合し、荒天などの過酷なコンディションでもチェーンの性能を発揮できる。ロード、シクロクロス、MTBに。

ご使用方法

1. ご使用前にチェーンを入念に洗浄し、残留した油分をクリーナーなどで取り除いておきます。※MUC-OFFのクリーナーを是非ご使用ください。

2. ドライブチェーンが充分に乾燥していることを確認してから使用してください。

3. ペダルを逆方向に回転させながら、適量を内側のチェーンリンクに塗布していきます。

4. 付属UVトーチを使用し、ルブの塗布が行き届いていることを確認してください。

5. 余分なルブを慎重に拭き取ってください。

WARNING!

■お子様の手の届かない場所に保管してください。

■目に入ると、重篤な症状を引き起こす可能性があります。

出典Muc-off 日本オフィシャルサイト

購入動機

これまでチェーンオイルはウェット系のAZのマルチパーパスを利用してきました。一般的にウェット系は粘性が強くて乾きにくく、耐久性が高いため長距離や悪路向き。その分、チェーンが汚れやすく、ドライ系に比べて抵抗が大きい点がデメリットとされてきました。

そのため、ウェット系の抵抗具合については諦めていたのですが、そもそもチェーンオイルに走行性能の差なんて体感できるほどあるのだろうかと疑問が沸きました。

そこで、様々なメーカーのオイルをチェックしている中で、Muc-Offから出ている C3 WET CERAMIC LUBEの紹介に「ステージレースやブルベ、グランフォンドのようなハードなコンディション向けのセラミック・ルブ」と書かれていたのを見つけ、購入してみることにしました。

外観レビュー

それではレビューを始めていきます。こちらが購入した Muc-Off C3 WET CERAMIC LUBE。容量は50mlです。

Mac-Offの英国サイトによると、Muc-Offの標準オイルには植物性のバイオ潤滑油が使われており、C3 CERAMIC LUBEには、さらにセラミックコーティング(ナノセラミック粒子と合成ポリマーが追加で付与されているとのことです。

このセラミックコーティングによってチェーンの摩擦を減らすことができるため、抵抗を和らげる効果が期待できそうです。

また、このチェーンオイルは日本消防法上の分類では第4類引火性液体 第3石油類 危険等級Ⅲとなり、SDSが入手できれば飛行機輪行時に持ち込みできる可能性があります。

さて、箱の内容物についてですが、チェーンルブ本体と説明書、ステッカー、そしてキーホルダーのような付属品が入っていました。

この付属品は先端がブラックライトになっています。何に使うかは後ほど説明します。

チェーンオイルの塗布方法

動画が公開されており、クランクを回しながら滴下していくやり方で良いようです。


実際に滴下していくと、このオイルはとても特徴的なことに気付きました。見た目がワイン色をしていて、とても甘い匂いがします。その香りはかなり強く、鼻を近づけなくても匂うくらいです。

さらに特徴的なのが、こちら。ブラックライトに反応するため、付属のライトを当てると発光します。これで塗り漏れがないか確認することができるようです。

実際の使用感

使用したロングライド

このオイルを使って実際にブルベを走ってみました。使用したのは、2021シーズンに走ったBRM522日本橋400終着駅巡り(N2BRM1030)とBRM1120東京600浜名湖鰻の2本で、浜名湖鰻では終盤の25kmほど雨に降られました。

走行感覚について

ここではオイルの使用感について、ブルベ中の感想を距離別に述べていきたいと思います。長く使ってきたAZのマルチパーパスの他に、ここ最近使うようになったデ・ラ・トレイルとの体感的な違いについてのレポートになります。

デ・ラ・トレイルは聞き慣れないチェーンオイルなので、なんぞや思った方はレビューをまとめていますので、ご一読ください。

0~200kmでの感想

ブルベのスタートが都市部ということもあり、序盤は信号ストップが多い区間です。漕ぎ出しの軽さといった部分では、マルチパーパスや デ・ラ・トレイルとそこまで差は感じられませんでした。ですが、漕ぎ出すとペダルが比較的よく回るような感覚があり、マルチパーパスに比べてかなり軽い。そして、デ・ラ・トレイルと同程度の軽さといった印象を抱きました。

200~400kmでの感想

ウェット系はこの辺りで路上の砂などが付着して粘りが出てくる距離です。ですが、ペダルを回しているときの軽さは、200km以降でも健在でした。結局、400kmブルベでも途中で注油することなく、この距離を走りきることができました。

400~600kmでの感想

400km以降もチェーンがギシギシ言うようなこともなく、200~400kmのときと体感的には変わらず走れています。ブルベの終盤には、路面がしっかり濡れるくらいの雨に見舞われましたが、その影響は感じられず、600kmもそのまま注油することなく最後まで走りきることができました。

走行後のチェーンの状態

600kmブルベ完走後のチェーンの状態を写真に収めておきました。汚れてはいますがローラー一つ一つは比較的綺麗です。

次に動画です。走った後のチェーンの駆動具合を確認してみたいと思います。600kmを走行した後ですが駆動音は静かです。素人判断ではありますが、油切れしたような様子は見受けられませんでした。

この後、チェーンを洗浄しましたが、洗う前にブラックライトを当てて本当に油切れしていないか見ればよかったと後悔しました……。

まとめ

ウェット系のチェーンオイルですが、ペダリングが軽く感じられ、オイルの持続性も600kmまで問題ありませんでした。ただ、塗布時の匂いは少しキツく、それが苦手という方はいるかもしれません。

そして、デ・ラ・トレイルとどちらが優れているかについてですが、600kmを走っても体感的な違いはなかったように思えました。ただ、1000km以上になれば途中で注油は必須でしょうし、そうなれば汚れを排出しながら走行可能なデ・ラ・トレイルに分がありそうです。

ですが、気になる違いはそれくらいで、コスト的にもそこまで高くはないので、AZのマルチパーパスから切り替えてもよいと思えるオイルでした。

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ノブ

『ろんぐらいだぁす!』をきっかけに'17年春からロードバイクを始めたキャンプ、登山、馬、サブカル好きなサイクルツーリスト。
 
グルメと絶景を求め各地を巡るロングライド自転車旅行記にブルべ挑戦記、サイクリングの便利グッズやキャンプギアのインプレ、自転車関連の書籍や映像作品のレビューをブログ『ツール・ド・気ままに』で公開中。
 
'19年に日本一周15,594km(172日間)を完走。'20年からブルベに参加し、'20~'23年はSR獲得。ブルベの最高峰PBP完走が今の目標です!

'22年よりNPO法人引退馬協会のFP会員として活動。引退馬支援とともに乗馬も少しずつ始めています。
 
◇所有自転車
KhodaaBloom FARNA 700-105
Birdy Standard Disc
 
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