【レビュー】DeLa TRAIL のチェーンオイル性能をブルベで検証してみた!

メンテナンス


こんにちは。ノブです。

自転車を快適に走らせる上で不可欠なのが、チェーンオイルです。各社様々なオイルを開発し販売しています。

今回紹介するのは、株式会社フカヤのオリジナルブランド『RideOasis』から発売された『DeLa TRAIL(デ・ラ・トレイル)』。チェーン洗浄と注油がまとめてできてしまう一風変わった商品です。

DeLa TRAIL(デ・ラ・トレイル)の商品概要

商品概要

■品番:NKO-300D
■品名:CNTチェーントリートメント デ・ラ・トレイル
■成分:鉱油、防錆剤、CNT(カーボンナノチューブ)、添加剤
■分類:危険物第四類第三石油類 危険等級Ⅲ

スタートアップキット

概要

■カーボンナノチューブ(CNT)配合オイル
■水、洗剤を使わないオイル洗なので、チェーンを傷めません
■最も過酷なリンクとピンの汚れをCNTオイルが排出します
■CNTがコーティングされるとオイルが乾いてきても潤滑性を持続します

最初にお求め頂くスタートアップキット。
2回分のトリートメントができる50mlのトリートメントオイルと洗浄器、ペーパーウエス、ビニール手袋がセットになっています。

【キット内容】
・トリートメントオイル 50ml
・洗浄器
・ペーパーウエス
・ビニール手袋

出典フカヤ公式サイト

300mlチェーントリートメントボトル

概要

汚れたチェーンを高性能オイルで丸洗い

■カーボンナノチューブ(CNT)配合オイル
■水、洗剤を使わないオイル洗なので、チェーンを傷めません
■最も過酷なリンクとピンの汚れをCNTオイルが排出します
■CNTがコーティングされるとオイルが乾いてきても潤滑性を持続します

300ml容量のトリートメントオイルボトル。
約12回のトリートメントが可能な容量なので、月1回のトリートメントで約1年間のメンテナンスが可能。
※チェーンの汚れ具合によって、トリートメント可能回数は変わってきます。

容量:300ml

出典フカヤ公式サイト

購入動機

これまでチェーンオイルは、AZのチェーンルブ マルチパーパスを長く愛用してきました。ロングライドやグラベルに最適なウェット系のオイルで、とにかく長持ち。日本一周の自転車旅でもこのマルチパーパスを使ってきました。最近だとブルベも200~600kmまで使っており、こと長距離ライドでは信頼できるオイルです。

では、ここにきて別のオイルを試そうと思ったかですが、理由はブルベです。昼夜問わず丸一日走る機会が多くなったことで、後半に何となく脚が重いと感じるようになりました。もちろん、疲労の影響が大きいのでしょう。ですが、距離が伸びるにつれて感じるチェーンの回りにくさは、疲労以外にもあるのではないかと次第に考えるようになりました。

そこで、オイルの違いによる走行時の負荷にどこまで違いが出るのか試してみたいと、オイル沼へと飛び込んでみることにしました。その中で選んだものの一つが、このデ・ラ・トレイル です。

DeLa TRAIL(デ・ラ・トレイル)の特徴

デ・ラ・トレイルは通常のチェーンオイルとは異なる点が多いため、まずはその特徴を簡単に紹介します。

・グラベル、オフロードバイク用のオイル

・カーボンナノチューブ(CNT)を配合した潤滑剤で、一般的な潤滑剤と比較し摩擦係数が40%低減

・オイルの効果は200~250kmほどで切れるが、その後は金属表面のCNTが潤滑性を維持し、600km程度走行可能

・洗浄器を用いチェーンを油洗しながら浸透させることでオールインワンのメンテナンスを実現

シクロワイヤードさんが特集記事を組んでいますので、詳しくはこちらをお読みください。

Attention Required! | Cloudflare

また、株式会社フカヤの商品紹介ページには、チェーンの洗浄方法をまとめた動画とデ・ラ・トレイルについてのQAが掲載されており、この特殊なオイルの理解を深めることができるようになっています。

また、飛行機輪行の際に持ち込めるオイルには制限があるので、こちらも記載しておきます。デ・ラ・トレイルは、危険物第四類第三石油類に属し危険等級はⅢとなっているので、SDSがあれば持ち込みは可能な種類のオイルのようです。

オイルの分類と解説ついては、ばるさんの『東京~大阪キャノンボール研究』に詳しくまとめられていますので、こちらを参考にしてください。

チェーンオイル(液体)の消防法上の分類一覧
国内流通しているチェーンオイルの、消防法上の分類をまとめた一覧です。 目次 1 まえがき1.1 チェーンオイルの大半は”危険物”1.2 国内大手の基準1.3 SDS1.4 第X

DeLa TRAIL(デ・ラ・トレイル)を使ってみる

洗浄方法

まずはデ・ラ・トレイルをチェーンに浸透させる作業から行っていきます。必要なのは、まずデ・ラ・トレイル本体。そして、オイルをチェーンに浸透させるための洗浄器です。

洗浄器はスタートアップキットに同梱されていますが、大手ネット通販では洗浄器単体での購入も可能のようです。

まず試してみたいという方にはスタートアップキットは一式揃っていてオススメですね。ちなみに専用の洗浄器とのことですが、恐らく自転車をメンテナンスしたことある方なら見たことのある色や形状をしていると思われたのではないでしょうか。

そう、AZチェーンクリーナーにそっくりなのです。家に1つあったので比較してみましたが、全く同じものでした。なので代用は可能ですが、専用器と書いてあるのは市販のチェーン洗浄液が付着した状態で使わないでという意味合いなのかもしれません。

それでは、チェーンにデ・ラ・トレイルを浸透させる作業に入りたいと思います。

このデ・ラ・トレイルはチェーン一つ一つに滴下するオイルとは違い、洗浄器で洗浄しながらオイルを浸透させるので、必要な量を計る必要があります。100均に丁度良さそうな測量カップがあったので、これで適量とされる20mlを計ることにしました。

15mlと5mlに分けてカップに注ぎます。下の写真は洗浄前の綺麗な状態のデ・ラ・トレイルです。透明なオイルが多い中、デ・ラ・トレイルは真っ黒ですね。

これを洗浄器に投入し、チェーンにセットします。この先の作業は通常のチェーン洗浄と変わりません。

クランクをクルクル20回ほど逆回転させて、オイルを浸透させていきます。これでチェーン洗浄と注油を同時に行うわけです。あまり速く回すとオイルがあちこち飛んでしまうので、気持ちゆっくり目で回していきました。洗浄後は、付き過ぎたオイルをウェスで拭き取って完了です。

綺麗なチェーンを洗浄した場合

今回、別途洗浄した綺麗なチェーンと走行後の汚れが付いたままのチェーンのそれぞれでデ・ラ・トレイル洗浄を行ってみました。というのも、ちょうどチェーンクリーナーで洗浄して綺麗な状態のときにデ・ラ・トレイルが届いたので、綺麗なチェーンと汚れたチェーンでデ・ラ・トレイルを吸い取る量に変化はないのか確認する機会ができたからです。

まずは、綺麗なチェーンの場合です。デ・ラ・トレイルを用いて洗浄した後のチェーンを拡大してみると、確かにオイルが全体に浸透しているのが分かります。

洗浄器に残ったオイルをカップに注いでみました。10mlほど余っていますので、綺麗な状態のチェーンだと染み込むのは半分ほどのようです。

汚れたチェーンを洗浄した場合

後日、600㎞ブルベを完走したチェーンをデ・ラ・トレイルで洗ってみました。この洗浄器はAZのものもそうですが洗浄能力はそこまで高くないので、やはり汚れが取り切れていませんね。主にプレートの内側に汚れが残ってしまいました。

ちなみにチェーンは黒ずんではいますが、水溶性の洗浄剤では落とせない奥の汚れも掻き出されていることによる影響もあるので、汚れがまったく落ちてないのではなく、これで完了の状態です。

洗浄器に残っていたオイルの量は、綺麗なチェーンを洗浄したときと変わらず10mlでした。汚れが多いほどチェーンはオイルを吸うのかと思っていましたが、どうやら汚れによる使用量の差はほとんどないようです。

使用済みオイルはどうする?

思っていたより洗浄器にオイルが残ることが分かりました。推奨されている廃棄手順は”ウェスに染み込ませて燃えるゴミとして捨てる”です。ですが、このまま捨ててしまうのも勿体無いので、まずはウェスに少量染み込ませてスプロケットやプーリーの汚れを落とすのに使いました。

さらに、使用済みとは言えオイルです。チェーンが綺麗な状態の時に使ったデ・ラ・トレイルは目薬の容器に移して取っておきます。ブルベのような長距離サイクリングでは、いつオイル切れするとも限りません。その時に継ぎ足す用です。

実際に走ってみた感想

対象のロングライド

デ・ラ・トレイルを使って実際に長距離を走ってみました。検証したのは、BRM1023東京600関東一周とBRM1113東京400ぐるっと首都圏の2本で、どちらも天候は終日晴れという好条件での走行です。

400,600kmのどちらも、前日にデ・ラ・トレイルでチェーン洗浄したのみで、当日のブルベでは、途中の注油をすることなく走っています。

デラトレイルの使用感

ここではデラトレイルの使用感について、ブルベ中の感想を距離別に述べていきたいと思います。

0~200kmでの感想

オイルが潤沢にチェーンに浸透している状態です。ブルベのスタートが都市部ということもあり、序盤は信号ストップが多いのですが、その際に漕ぎ出しの軽さといった部分では、マルチパーパスとそこまで差は感じられませんでした。ですが、漕ぎ出すとペダルが比較的よく回るような感覚が常にありました。

200~300kmでの感想

オイルによる潤滑は200~250kmで終わり、CNTによる潤滑に徐々に切り替わっていく距離です。性能低下が起こる段階なのですが、足が重く感じることもなく、走りにくさを如実に感じることはありませんでした。

おそらく、オイルとCNTの置換が緩やかに行われるためかと想像しています。そもそも、ウェット系のルブも200km走れば汚れがかなり付着してきますので、ある程度の性能低下は起こっているはずです。デ・ラ・トレイルはそうした汚れをCNTが排出してくれるため、性能低下を感じさせなったのかもしれません。

300~600kmでの感想

オイルは落ち、CNTによる潤滑に完全に切り替わっている状態です。油切れ状態のはずですが、チェーンがギシギシ言うようなこともなく、200~300kmのときと体感的には変わらず走れています。結局、そのまま注油することなく600kmを走りきることができました。

400kmブルベでも体感的には同様で、どちらのブルベでも、後半に足が重く回しにくくなるような疲れもなく、快適に走れたように感じます。あくまで個人の感想ではありますが、フィーリングはとても良かったので、またブルベで使いたいと思いました。

走行後のチェーンの状態

600kmブルベ完走後にチェーンの状態を写真に収めておきました。ドロドロに汚れてはいますがローラー一つ一つは比較的綺麗です。これがCNTによる汚れ排出の効果なのかもしれません。

次に動画です。走った後のチェーンの駆動具合を確認してみたいと思います。600kmを走行した後ですが駆動音は静かで、素人判断ではありますが、油切れしたような様子は見受けられませんでした。

まとめ

ペダリングが軽く感じられ、走りも軽快です。特に600kmブルベでも注油の必要なく走り切れたのはとても大きいと感じました。

今回の検証では、AZのマルチパーパスよりも優れているような印象で終わりましたが、雨天ライドは含まれていないため、マルチパーパスの方が勝るケースがあるもしれません。雨天での性能についても、今後検証していきたいと思います。

とても良いオイルなのですが、一度に20ml使うため、一般的なチェーンオイルに比べると消費が激しいです。ブルベを万全な状態で走るなら1回毎にチェーンを洗わないといけないので、300mlボトルの売りの一つである『月1回のトリートメントで約1年間のメンテナンスが可能』というのは、ブルベライダーにはあまり当てはまらない気がします。

ただ、コストパフォーマンスが悪いかどうかと言えば微妙なところで、一般的なチェーン洗浄に必要な洗浄剤は不要になりますし時間も節約できます。頻繁にチェーンオイルを代えることなく、このデ・ラ・トレイルを使い続けるという選択をすれば、費用面は多少目を瞑れるかもしれません。いや、でも高いか……。

興味はあるが、いきなり300mlは多すぎるという方は、50mlのオイルと洗浄器など一式揃ったスタートアップキットがありますので、まずこちらを試してみることをオススメします。

メンテナンス
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この記事を書いた人
ノブ

『ろんぐらいだぁす!』をきっかけに'17年春からロードバイクを始めたキャンプ、登山、馬、サブカル好きなサイクルツーリスト。
 
グルメと絶景を求め各地を巡るロングライド自転車旅行記にブルべ挑戦記、サイクリングの便利グッズやキャンプギアのインプレ、自転車関連の書籍や映像作品のレビューをブログ『ツール・ド・気ままに』で公開中。
 
'19年に日本一周15,594km(172日間)を完走。'20年からブルベに参加し、'20~'22年はSR獲得。ブルベの最高峰PBP完走が今の目標です!

'22年よりNPO法人引退馬協会のFP会員として活動。引退馬支援とともに乗馬も少しずつ始めています。
 
◇所有自転車
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Birdy Standard Disc
 
ヘッダー画像のキャラクターは『びわっこ自転車旅行記』の大塚志郎先生に描いていただきました。
 
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