こんにちは。ノブです。
北海道日高地方へ馬産地巡りの旅をするため、東京都大田区を早朝に出発。約170kmほどを走って、夕刻に茨城県大洗町の大洗港フェリーターミナルに到着しました。
北海道へは飛行機輪行も便利ですが、今回は三井商船フェリーの『さんふらわあ さっぽろ』で北海道苫小牧市を目指してみたいと思います。
三井商船フェリー『さんふらわあ さっぽろ/ふらの』とは?
『さんふらわあ』は、三井商船フェリーが登録商標を持つ貨客船で、朝日が昇るような太陽のデザインが施されているのが特徴です。

今回乗船するのは、『さんふらわあ さっぽろ』。19時45分に大洗港を出港し、翌13時半に苫小牧港に到着する夕方便を予約しました。
大洗〜苫小牧間には、夕方便の『さんふらわあ さっぽろ/ふらの』と深夜便の『さんふらわあ しれとこ/だいせつ』があります。
夕方便は旅客スペースが大きく取られ、逆に深夜便は貨物スペースが大きく取られており、便によって用途が違い、夕方便の方が旅客用の設備が充実していて食事のサービスが豪華だったりします。
設備・料金などについて詳しく知りたい場合は、三井商船フェリーのHPをご確認ください。
予約:自転車は輪行(持ち込み)不可で別途料金
予約は電話とWebからが行えますがWebが便利。「さんふらわあ」でネット検索すると、「三井商船フェリー」と「フェリーさんふらわあ」の2つのサイトが上位に上がってきますが、大洗~苫小牧間は「三井商船フェリー」の方です。「フェリーさんふらわあ」は同じ商船三井グループですが、就航先は大分などの西日本方面となっています。
2ヶ月前から予約が可能で人気の個室はすぐに埋まってしまいます。また、個室は複数人利用が前提のため、一人だとルームチャージ代が別途掛かり割高になるので注意が必要です。
今回はチャージ代が掛からず、カプセルホテル的な半個室な雰囲気のコンフォートルームを選びました。
また自転車と乗船とする場合は、原動機付自転車・二輪自動車と同様の特殊手荷物扱いとなって別途料金が必要となります。
それはコンパクトになる折畳み自転車であっても同様で、仮に輪行袋を利用したい場合は受託手荷物扱い(有料)となり船内に持ち込めず、乗船港で預かり下船港で引き渡しとなるようです。
乗船:自転車との乗船方法
予約を終えて当日。チェックイン手続きは17時半頃までに済ませるよう案内されているため、それまでにフェリーターミナルを訪れて、チェックインを済ませます。

有人受付と自動チェックイン機があり、チェックインを終えるとコンフォートルームのカードキー、乗船方法の案内や自転車に括り付ける乗船用目印が貰えます。

乗船までは駐車場の所定の位置でスタンバイ。乗船開始時間は18時前後としばらく空いていたので、チェックイン後は一度港を離れて大洗の町を少しぶらっとしてから向かいました。

時間になったら係員の案内に従って進んでいきます。自転車やバイクは一番乗りで乗船でき、駐輪スペースに到着したら自転車が自立できるようドロップハンドルを引っかけておきます。あとのロープの固定は係員の人が行ってくれました。


客室:コンフォートルーム
駐輪した2階デッキから5階に上り、まずは部屋の確認です。コンフォートルーム出入り口の手前にスタッフさんが待機していて、初回のみルームカードの確認がありました。

内部設備
部屋は二段ベッドのように上下に区切られ、カーテンでプライベートが確保できる仕様になっています。足元に荷物スペースがあり、その上はテレビが常設されています。イヤホンを使って見ることができますが、出航して陸地から離れると電波状況次第で映りが悪くなります。
寝具は敷き布団と掛け布団、そして枕があります。あとスリッパが一足。これは室内用でレストランなどに入ることはできないようでした。
側面にはハンガーラックも常備。奥の方に照明と小さな鏡、コンセントは一口あり、USBの変換ACアダプタを持参すればスマホも充電できます。

寝心地は十分
寝心地はけっこう快適です。身長169cmでは窮屈と感じるようなこともありませんでした。横になると波に揺られている感覚はありますがすぐに気にならなくなります。また、周囲の音は当然のように漏れ聞こえてくるので、寝る際は耳栓は用意しておいた方が良いと思います。
船内の様子
船内にはお風呂がありました。コンフォートルームにはバスタオル類は付属していないため、持参する必要があります。車両として自転車は一番乗りできますので、乗船してすぐは空いていて気持ちよく汗を流せました。

また、コインランドリーがあり、自転車乗りとしては大変助かります。

船内には自販機もたくさんありました。アルコールやスナック菓子等も販売されているようです。


給湯器と電子レンジもあったので、お弁当を持ち込んで安く食事を済ませるなんてこともできそうです。

お土産コーナーも充実。

レトロなゲームコーナーもありました。

ペット同伴で乗船でき、ドッグランもありました。

出港後の船外の様子
船外のデッキにも出ることができます。こちらは出港直後の様子。大洗の町が遠くに見えます。

しばらく進み、日立市の辺りでしょうか。遠くに煌々と明かりの灯る様子を眺めながら船は進んでいきます。

ちなみに、どの辺りを航行しているのかは船内のディスプレイで分かるようになっていました。

食事:船内レストランのバイキングは大満足!
夕食はバイキング形式
夕食と朝食は船内レストランでのバイキング形式で、別途お金が掛かります。食券は単体で買うより朝夕2食セットの方が安くなるのでオススメです。
開店時間になると席はすぐに埋まってしまい行列ができるので、早めに行って並んでおいた方が無難だと思います。


バイキングは和洋中の料理が揃っていて種類も豊富。清涼飲料水にお茶やコーヒーなどは飲み放題でした。

フルーツやデザートもあるので、お腹いっぱい楽しめます。

別料金ですがアルコールも用意されています。サッポロクラシックは定番ですね。


朝食もバイキング形式
朝食もバイキング形式。焼魚や目玉焼きなどTHE朝食といったラインナップに加え、カレーやうどん、それにヨーグルトやフルーツポンチなどのデザートもありました。
また、夕飯と同様にすぐに席が埋まり待つことになるので早めに行動するのが良さそうです。


ランチの軽食サービス
レストランではランチも営業しています。うどんやキーマカレーなどの軽食がいただけますが、注文したのはスムージー。朝食を食べ過ぎて、お昼になってもお腹が空きませんでした(笑)


インターネット環境:あまり期待しないように
客室(コンフォートルーム)内
客室は携帯キャリア各社の電波は入りにくくなります。壁が厚いためか出航前なのに電波が1本なんてことはザラで、航行中はインターネットができない状態が続きました。
また船内Wifiもコンフォートルームまでは届きませんので、インターネット環境が必要な場合は船内を移動する必要がありました。
船内
コンフォートルームに比べてキャリアの電波が届きやすいので、インターネットに接続することができます。しかし、出航後は陸地との距離に依存するため、繋がらないこともしばしば。これは携帯キャリアの電波を使っている船内Wifiも同様でした。
船上デッキ
船内でインターネットに繋がらなくても、外に出ると電波を受信できることがあります。特に陸地側となる進行方向左手の甲板は電波を受信しやすく、電波を求めて歩き回る旅客とよく会いました。
しかし、これも陸地との距離に依存し、距離が離れると電波が一切入らなくなります。結果として、航行中のインターネット環境は期待しない方がよく、電子書籍などを予めダウンロードするなど準備しておくのが良さそうでした。

SSQ(SunFlower Smart Quest)
キャリアの電波が受信できないときでも、SSQ(SunFlower Smart Quest)という船内のイントラネットによるサービスが利用できます。繋ぎ方はWifiと同じで、接続後は動画配信サービスなどを受けられるので、暇つぶしには持って来いです。
https://www.sunflower.co.jp/support/wi-fi/pdf/ssq_sapporo.pdf
船の揺れ具合、船酔いするか?
さんふらわあは大型の貨客船です。その大きさ故に安定した航行ができ、揺れは軽微です。波が荒いときは歩いていても多少揺れていると感じることはありますが、酔うほどではないというのが感想です。
不安な方は予め酔い止めを持参するか、購買で酔い止めを購入することなどして対策するのが良いと思います。
下船:自転車で降りる際の注意点
港が近づくと下船のアナウンスが流れてきます。混雑緩和のため案内に従って行動し、荷物をまとめて駐輪した2階デッキへ向かいます。
下船時は乗船時とは逆に自転車やバイクは1番最後となります。船を下りてから時計を確認すると14時過ぎだったので、だいたい30分くらい待ちました。下船後のスケジュールは予め余裕を持たせておくようにした方がよさそうです。

まとめ
大型船なので揺れも少なく、大浴場で汗も流せるし、レストランのご飯も美味しい。コンフォートルームでもぐっすりと眠ることができました。
一つ不満があるとすれば電波状況。これは船旅なのでどうしようもないのですが、キャリアはもちろん船内Wifiすら入りにくくなるので、不便を感じました。
船旅はどうしても移動に時間が掛かります。現地でいっぱい遊びたいという人には向きませんが、のんびり時間を過ごしたいという方に向いていると思います。旅の楽しみの一つとして長距離フェリーを利用してみてはいかがでしょうか。
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