こんにちは。ノブです。
今年の2月18日(土)、うらかわ優駿ビレッジAERUに繋養されていた引退功労馬ウイニングチケット号が天に召されました。享年33歳でした。
【訃報】
— うらかわ優駿ビレッジAERU (@aeru_joba) February 18, 2023
ウイニングチケットが疝痛(せんつう)の為本日2月18日に亡くなりました。
33歳でした。
文字数制限があるので写真貼りました。 pic.twitter.com/pEfcItcLrG
年老いてきてはいたものの、まだまだ元気な様子をAERUさんのTwitterで毎日のように拝見し、今年も会えるとばかり思ってたため、突然の訃報に頭が真っ白になったのを覚えています。
ウイニングチケットがAERUで過ごした期間は18年。本当に長い時間を浦河で過ごしてきました。その間、どれだけの人がチケゾーの魅力に惹きつけられたことでしょうか。かく言う自分もそんなファンの一人です。
長きに渡り愛された彼を偲ぶため、AERUさんが8月まで献花用の祭壇を設置してくれました。どこかのタイミングでお参りしようと考えていましたが、5月27日(土)にお別れ会が行われると知ります。これは行かねば、と羽田ー新千歳の航空券を即予約。2泊3日で旅程を組むことにしました。
ウイニングチケットのお別れ会を、
— うらかわ優駿ビレッジAERU (@aeru_joba) April 5, 2023
5月27日(土)9時より
うらかわ優駿ビレッジAERU 再現厩舎にて執り行う事が決まりました。
内容につきましては決まり次第改めてご報告させていただきます。ダービーの前日ですが、たくさんの方にご来場いただけますと幸甚です。#ウイニングチケット#チケゾー pic.twitter.com/KMNB6I2inZ
ウイニングチケット号のお別れ会
浦河町には前日入り。開始が午前9時からのため、午前8時15分頃に会場に到着しましたが、既に多くの人が集まっていました。来場者の多くは乗用車で駆け付け、駐車場もかなり埋まっているようでした。ロードバイクで訪問したのは自分くらいで、あとママチャリが1台いました。
当日の天気は曇り空。晴天の中で送り出せないのは少し残念ですが、雨も降らず、寒すぎもせず、程よい気候でした。

お別れ会の会場は、ウイニングチケットが晩年を過ごした再現厩舎内です。
AERUさんがどれくらい集まるかSNSで呼びかけたときは200人以上集まる予想が出ていましたが、開始45分前から厩舎内の半分が埋まるくらい、人が列を作って開始を待っていました。あながち間違いではない気がします。


受け付けはセンター厩舎でおこなわれていて、そちらへと移動。記帳をするとポストカード、缶バッチ、メッセージカードをいただきました。


受付では、ウイニングチケットコンセプトルーム宿泊者限定のグッズも、このお別れ会で特別に販売されていました。
去年、ウイニングチケットコンセプトルームに宿泊しましたので、どんなお部屋なのかはこちらから。とにかくチケゾーづくしの最高なお部屋でした。ご飯も美味しかったです。
ウマ娘ウイニングチケットもお別れ会の受付嬢として、参加者をお迎えしてくれていました。

そして、再び再現厩舎に戻ってくると、厩舎には入りきらないくらいに人が集まっています。このままだと厩舎には入れずお別れ会が見えないという焦りより、こんなにもチケゾーが愛されているんだと実感できたことがちょっと嬉しかったりします。

少しずつ詰めてもらって再現厩舎にはギリギリ入ることができ、お別れ会は予定通り午前9時から始まりました。
- 開始の挨拶(ウイニングチケット号の経歴の紹介)
- 黙祷
- AERU代表のあいさつ
- お話の中で、ウマ娘の影響で若い世代の訪問者が増えたと仰っていました。
- AERU乗馬課マネージャーのあいさつ
- 「スズカが寂しくならないよう、新たに加わったオウケンが馴染むのを待って逝ったのかもしれない」という太田さんの話は泣けました。
- 藤原牧場さんのあいさつ
- トニービンの配合理論やチケゾー幼少時代の貴重なエピソードを披露。「これで遺骨を納めることができる」と安堵されていたのが印象的でした。
- 第60回日本ダービーを参列者全員で視聴
- 映像が後ろまで見えるように前列が屈むと波が広がり、結局全員が座るという形に。きっと誰もが何度も視聴したであろう映像ですが、ゴール後は自然と拍手が沸き起こりました。
- 献花
- 厩舎の外で閉会の挨拶
時間にすると、だいたい1時間くらいでした。
実際に献花の順番が回ってきて祭壇の前に立ち、骨箱を目の前にしたときは、「また会えた」という嬉しさと「こんなに小さくなって」という寂しさでいっぱいになり、目頭が熱くなって鼻の奥がツンと痛くなりました。
天国のチケゾーに届くよう、これまでの感謝をたくさん込めてお祈りしました。

お別れ会の様子は北海道の情報番組で放送されたようで、放送局のYouTubeチャンネルにその様子が上がっていました。
閉会式を終えた後も式場をしばらくそのままにしていただいていたので、写真を撮るために残る参加者が多くいました。
どうやらこの沢山の花の中には、ウマ娘ウイニングチケット役の声優(渡部 優衣)さんからの供花もあったようです。


自分が送った供花も飾っていただいていました。ありがとうございます。

日本ダービーの優勝レイや無口など、チケゾーに縁のある品々も展示されていました。



そして、ファンから贈られたチケゾーのイラストやグッズ類。そのどれも丁寧で、チケゾーへの愛を感じずにはいられません。





お別れ会を終えて
ウイニングチケットへの愛に溢れた素晴らしいお別れ会でした。本来なら関係者だけで済ませてもよいところを、こうしてファンが参加できる形で開催していただき、本当にありがとうございました。養老牧場の多くは個人経営。そのため、こうしたお別れ会を開くのは難しいのが実状です。受け入れられる敷地や運営体制があったからこそ実現できた、AERUだからこその会だったと思います。
当日訪れて驚いたのは、遺影の前に置かれたウイニングチケット号の骨箱でした。すでに桜舞馬公園に眠っているものと思っており、納骨せず保管していただいていたとは知りませんでした。最後に会わせていただいた藤原牧場の関係者の皆様には感謝しかありません。
AERUの皆様、そして藤原牧場の皆様のお陰で、こうしてチケゾーに最後のお別れを言う機会を得ることができました。重ねてお礼申し上げます。
チケゾーはAERUを旅立ちましたが、功労馬としてスズカフェニックス、オウケンブルースリがいます。彼らも個性豊かで大好きですし、これからマイネルキッツくんが新たにやってきます。キッツくんとは5月7日に根岸競馬記念公苑のポニーセンターでお別れしたばかりですが、再会できるのを首を長くして待っていたりします。

チケゾーが繋いだ縁はこれからも続きそうです。また機会を見つけ、AERUに暮らす功労馬たちに会いに行きたいと思います。
今までありがとう、チケゾー。そして、いってらっしゃい。
最後に。2022年9月と10月にAERUさんを訪問したときのウイニングチケットです。こちらもどうぞ。
また、引退馬問題を考えるメディア『Loveuma』では、AERUスタッフの大田さんがお別れ会について振り返っていますので、こちらもぜひご覧ください。
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