こんにちは。ノブです。
登山。と一口に言っても、高原を歩くハイキングや低山トレッキング、テントを担いで縦走するような本格的なものまで様々です。その広い受け口から、若年層から高齢者まで幅広く行われている趣味の一つになっています。
今回は、KEENの新作防水ハイキングシューズであるリッジ フレックス ウォータープルーフをレビューしていきます。
KEENリッジ フレックス ウォータープルーフ
トレッキングシューズの革命。ミリタリーブーツとKEEN最先端の技術をハイブリッドし、最上級のパフォーマンス性を発揮する次世代のハイスペックライトトレッキングシューズ。 剛性を保ちつつ最上級の屈曲性を実現した《KEEN.BELLOWS FLEX》を搭載。 アウトドアフィールドにおける機能性、快適性、デザイン性を融合した究極のフットウェア。
特徴
- KEEN独自の防水透湿素材《KEEN.DRY》を採用
- スピードレースウェビングシステムがぴったり快適なフィットを実現
- 全方向対応型のラグパターンが防滑性を向上、踏み跡を残さないノンマーキング仕様
- トラクション性に優れた全方向対応型の5mmラグパターン
- 軽量性を損なうことなくサポート性を高めるスタビリティシャンク
- インジェクション成型のTPUヒールキャプチャーシステムが安定性を向上
- 摩耗に強いラバーティップが耐久性と保護性を向上
- 屈曲性を高めながら耐久性にも優れた《KEEN.BELLOWS FLEX》をアッパーに採用
- リサイクルPETを使用
- 動いても動いても快適な速乾性ライニング
素材
- UPPER : アッパーには特殊加工の防水レザーと軽量で通気性に優れたパフォーマンスメッシュを採用
- OUTSOLE : 大地をがっちりグリップするKEENオールテレインラバーアウトソール、踏み跡を残さず、耐摩耗性とグリップ性に優れたノンマーキング仕様
- MIDSOLE : 硬度の異なる二種の圧縮成型EVAを組み合わせたミッドソール、クッション性と安定性に優れます
- LINING : 動いても動いても快適な速乾性ライニング
- FOOTBED : 足裏の形状に合わせて立体成型された、 加重に対しても潰れにくいLUFTCELL PU(ポリウレタン)フットベッド
テクノロジー
- KEEN.DRYKEENが独自に開発した靴専用の防水透湿素材です。完全防水でありながら高い透湿性を持たせ、耐久性にも優れています。
- KEEN.BELLOWS FLEXアッパーの一部に蛇腹構造のソフトTPUを搭載させることにより、最上級の屈曲性を提供します。併せて地面を蹴り出した際に掛かる疲労やストレスも軽減させ、長期の使用にも優れた耐久性も備えています。
重量 & サイズ
- 重量: 16.5 oz / 468.1 g
お手入れ方法
柔らかいブラシでブラッシングをして表面のほこり・汚れを落としてください。しつこい汚れは消しゴムで軽くこすってみてください。また水と酢を混ぜたもので湿らせた布でこすることも有効ですが、その際こすった箇所が変色する可能性がありますので、目立たない箇所で一度お試しいただくことをおすすめします。
出典:KEEN公式サイト
購入動機
これまで登山と言えば、サイクリングの途中にSPDシューズで軽めのハイキングを楽しむくらい。ですが、以前から登山には興味があり、いずれ本格的な登山靴を購入して挑戦してみたいという思いがありました。
そんな折り、KEEN JAPANさんからハイキングシューズのレビュー依頼を受けました。
これは良い機会と依頼を受け、色々と調べてみると、トレッキングシューズはハイカット、ミッドカット、ローカットの3種類に分かれているようです。足首が保護される割合が多いほど歩行が安定し、険しい登山に向いているということが分かりました。
そこで、初めての登山靴は日帰りのトレッキングを想定し、ローカットのシューズを選択することにしました。
外観レビュー
まずはリッジ フレックス ウォータープルーフの外観レビューから。サイズは25.5cmで、カラーはスチールグレー/イブニングプリムローズです。アッパーには特殊加工の防水レザーと軽量で通気性に優れたパフォーマンスメッシュを採用されていて、紐を通す輪には反射材が使われていました。

そして、このシューズの一番の特徴がアッパーにある黄色の蛇腹です。これは KEEN.BELLOWS FLEX(キーン・ベローズフレックス)という、従来の登山靴には見られない新しい機能となっています。
・これまでになかった甲部の屈曲性機能:歩行時に蛇腹が伸縮し、歩行時の足指の付け根とアキレス腱の動きの妨げを最大限に解消。足にかかる負荷エネルギーを軽減し、これまでにない軽快な足運びを実現。
・耐久性を確保:アコーディオンのような蛇腹構造の最新テクノロジー〈KEEN.BELLOWS FLEX〉が、歩行時の屈曲部の負荷エネルギーを軽減。100万回の屈曲テストをクリアし、耐久性を確保。
・フィット感向上:抜群のフィット感で今まで以上に快適に。
KEEN公式サイトより
続いて横から。灰色と黄色の硬度の異なる二種の圧縮成型EVAを組み合わせたミッドソールとなっていて、クッション性と安定性に寄与しています。

背面。足首部分が厚手に保護されており、この辺りはハイキングシューズならでは。つまみとなるプルバックも大きく、脱ぐときに便利です。

インソールはLUFTCELL PU(ポリウレタン)製で、先端に比べてかかと側が厚手になっていて、包み込むような形状になっています。

最後に靴底です。このアウトソールは耐摩耗性とグリップ性に優れ、踏み跡(登山道ではない人が通った跡)を残しにくい構造になっていました。
それとアウト ソールには均等に灰色のスリットが入っているのが分かります。アウトソールも曲がりやすくなることでKEEN.BELLOWS FLEXの効果をより高めているようです。

25.5cmのシューズの重さは片側で423.8gでした。

使ってみた感想
高尾山のトレッキングにて
高尾山のトレッキングで初使用。登りは1号路、下りは6号路の合計8kmを歩きました。
初めての登山靴ですがローカットシューズということもあり、足首が固定されないので、初心者でも歩きやすく、違和感なく登山が楽しめますね。

小さな沢を渡りましたがシューズに水が染み込むこともありません。靴底もしっかりしているので、滑る心配もほとんどありませんでした。

KEEN.BELLOWS FLEX が足の動きに合わせて柔軟に変化。登山靴はがっしりとして動きにくい印象がありましたが、まったくそんなことはありません。靴底はしっかりしているのに、スニーカーのような動きやすさを感じました。

南高尾セブンサミット&高尾ハートルートにて
日を改めて、今度は南高尾セブンサミッツ&高尾ハートルートを登山。移動距離は約16.7km、獲得票高は1,130mと、これまでの最長距離を歩きました。
南高尾セブンサミッツはアップダウンの多いルートです。上下動が激しく足に負担が掛かっていきますが、可動域の高いシューズであることで、着地、踏み込み、蹴り出しと、どの動作でもぐいぐい足を先に進ませることができました。

また、6時間以上のトレッキングになりましたが、太股などに筋肉痛が出たものの、足裏に痛みや疲れはありませんでした。厚みのあるインソールが衝撃を和らげてくれたのではないかと想像しています。
登山中に気になった点
歩行をサポートするKEEN.BELLOWS FLEXですが、抜群の柔軟性のためか、高尾山の初登山では、蛇腹の両脇に隣接する生地が足の甲と接触してしまう(下の写真を参照)ことがありました。
長時間歩けば痛みに変わる可能性があったので試行錯誤してみたところ、シューズ紐の締めつけすぎと判明。足がズレないようとキツく紐を引いたことで、周辺の生地が固く引き締まってしまったようでした。
そこで、靴紐の引き締め具合を適度に調整して、後日、南高尾セブンサミット&高尾ハートルートを歩いてみました。すると足の甲に当たるような違和感もなく、最後まで快適なトレッキングができました。

サイクリング:フラットペダルとの相性は?
レビュワーがサイクリストということで、フラットペダルとの相性がどうしても気になり試してみました。
そこで高尾山を登る際に、登山口までの片道約50kmを自転車で自走。漕ぎ始めはソールに厚みがあるためペダルを踏む感覚が遠く感じましたが、しばらくすると踏み心地に慣れていきました。
底がフラットなシューズに比べると漕ぎにくさはありますが、硬めのソールなので力も掛けやすく、ローカットの登山靴なので足首の自由度もあります。サイクリングでも十分活用できそうでした。

まとめ
今回レビューしたRIDGE FLEX WPのローカットシューズですが、軽量であり足の可動域の自由度の高く、低山登山向きのトレッキングシューズでした。
他の登山靴を持っていないため比較はできませんが、登山靴を履いたことない初心者でも違和感なく履きこなすことができるのでは、と感じています。
また、KEENの新作ハイキングシューズには、RIDGE FLEX WP 以外にTEMPO FLEX WPがあり、こちらはより軽量化され、カジュアルに履きこなすことのできるモデルです。
もし、ハイキングシューズに興味のある方がいましたら、自身の用途に合わせて検討してみてはいかがでしょうか。
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