こんにちは。ノブです。
登山。と一口に言っても、高原を歩くハイキングや低山トレッキング、テントを担いで縦走するような本格的なものまで様々です。その広い受け口から、若年層から高齢者まで幅広く行われている趣味の一つになっています。
サイクリングを趣味するようになり、自然の中を走っていると、ハイカーによく出くわします。これまで登山に興味はあったのですが、経験は数えるほど。しかもそれらはSPDシューズで登っていました。
そんな中、予期せずトレッキングシューズを手に入れる機会を得ました。これは登山を本格的に始めるきっかけになるかもと、まずは都内でも有名な高尾山に登りにいくことにしました。
主な持ち物
初心者向きの低山登山ということで、短パンTシャツ、そして帽子などは家にある物で賄いました。
リュックは自転車旅で使っていたドイターのグラビティピッチ12。販売は終わっているバックパックですが、ロッククライミング向けのアルパインモデルで軽量。今回の登山にちょうど良いと選択しました。
行動食はスポーツ羊羹と塩タブレット。高尾山は補給できる茶屋がいくつかあるので、必要最低限な量だけ持っていきます。
履いていくシューズはKEENのRIDGE FLEX WP。ローカットで防水仕様でもあるので、今回の高尾山のような低山トレッキングに最適です。
虫除けとして、おにやんま君を持っていきました。
本日のルート
高尾山1号路登り
Garmin Instinct Dual Power トレッキングデータ
高尾山6号路下り
登山レポ
自転車で高尾山口まで自走
高尾山は京王電鉄の高尾山口駅が最寄りにあり、アクセスの非常に良い登山スポットです。
ですが、せっかく晴れているし、登るだけだともったいないと自走することにしました。多摩川と支流の浅川沿いのサイクリングロードを走れば、八王子までは信号に引っかからずに行けるのは経験済みです。ロードバイクを買ってすぐの頃、大垂水峠に向かうのによく使ったルートです。
22~23kmほど走ると、府中街道を南北に繋ぐ是政橋に差しかかりました。東京五輪のロードレースでアクチュアルスタート地点となった場所です。まさか、これまでよく通っていた橋がサイクリストの聖地になるとは。
出発から約3時間。50kmほど走って高尾山口駅までやってきました。ほどよく体を動かせて、登山のウォーミングアップとしては丁度よかったように思えます。
自転車は高尾山口駅近くの駐輪場にダブルロックで停めておきました。
高尾山1号路登り
東京暮らしも16年になりますが、高尾山に登るのは今回が初めてです。さて、どうやって登ったらよいかと調べてみると、高尾山の登山情報を載せているサイトを見つけました。
https://www.takaotozan.co.jp/course/
登山道はいくつかあるようで、さらにリフトやケーブルカーで中腹まで行けるようです。まさに至れり尽くせりですね。初の高尾山であることとトレッキングシューズの試し履きの意味を兼ねて、リフトなどは使わず、オーソドックスな1号路を歩いて登ることにしました。
序盤からちょっと気になるものを発見。この『眼』と書かれた石碑は『六根清浄石車』と言うらしく、眼、耳、鼻、舌、身、そして心を現していて、最初に見つけたのは眼の石車のようです。道中に18箇所あり、それぞれ6回転ずつ回すことで108回となり、人の煩悩の数と同じになるのだとか。
舗装されて歩きやすい1号路ですが、車も時々通るようです。
歩き始めて10分ほど。葛折りが出てきて徐々に斜度がキツくなってきました。一雨降ったのか、路面が濡れています。
20分ほど歩いて、リフト乗り場前を通り過ぎました。
リフト乗り場から2~3分先にケーブルカー乗り場がありました。確かに斜度のキツい区間をショートカットできるのは、子供連れやお年寄りには助かる配慮ですね。
30分ほど歩いたところで、十一丁目茶屋へ。時間が早めの登山のためか、まだ準備中のようでした。
十一丁目茶屋のすぐ先にさる園・野草園がありました。ベビーカーやワンコ連れの方をよく見るようになったので、キツい区間はないようです。
樹齢450年のたこ杉がありました。根が蛸のように曲がっていることが由来ですが、この先にある薬王院へ向かう参道を作る際に伐採しようとしたら、根が一晩でぐにゃりと曲がったという逸話があるようです。
たこ杉の横にあるのが、開運ひっぱり蛸。登山漫画でアニメ化もされた『ヤマノススメ』にも登場していましたね。
薬王院 浄心門へ。トレッキングに来たはずですが、寺院の参拝の様相を呈してきました。
しばらく参道を歩いていくと、道が二手に分かれます。左手が『男坂』、右手が『女坂』。女坂はゆるやかなスロープで、男坂は急な石階段。段数は人間の煩悩の数と同じ108段あり、登ることで煩悩が1つずつ消えていくそうです。
男坂を進んで行くと、 『三密の道 苦抜け門』 が見えました。コロナ禍の三密ではなく、身密、口密、意密という煩悩の元になるもののこと。
『三密の道 苦抜け門』 を進んだ先には仏舎利塔がありました。お釈迦様の骨が祀られている仏塔です。
女坂、男坂の合流地点に『ごまどころ 権現茶屋』がありました。
注文すると、焼き目を付けてタレを掛けてくれます。タレはみたらしなど四種類あり、クルミ入りの江戸味噌ダレにしました。胡麻がふんだんに練り込まれたお団子は、表面がパリッとしていて中がモチモチ。休憩に持ってこいな1本でした。
権現茶屋からすぐの所に高尾山薬王院の山門があります。建立されたのは744年。関東でも歴史ある寺院の一つです。
入ってすぐに天狗像がありました。本堂に祀られている飯縄大権現を守護する役割があり、開運や魔除けなどの御利益があるのだそう。
山道は薬王院の参道も兼ねているので、石階段をひたすら登っていきます。
薬王院の本堂へ。願うことはこのコロナをさっさと収束させて欲しいということだけ。
続いて、飯縄権現社へ。
このお社は色使いが鮮やかですね。
寺院を抜けると、再び山道となります。
寺院を抜けて5分ほど歩いたところで、公衆トイレがありました。どうやら頂上はこの先のようです。
頂上に到着。所要時間は1時間20分ほど。木陰に加えて日が陰ってくれたお陰で、あまり暑さも感じることなく登ることができました。
五輪の輪オブジェがありました。ここで記念撮影をしている人が多く、新たな記念スポットになっていました。
高尾山6号路下り
頂上で水だけ補給して、下山します。同じ1号路を通るのも味気ないと、難易度の高い6号路を選びました。
序盤は階段のようです。歩きやすいのですが、所々で不均等に板が敷いてあるので、少しだけ気を遣いました。
下った先は、沢のようです。1号路とはまったく違う自然豊かな雰囲気です。
水が流れているところなので、防水のトレッキングシューズが活躍。靴底もしっかりしているので、滑る心配も少ないですね。
6号路で一番綺麗だったと思える景色がこちら。苔むした感じから屋久島を思い出しました。
硯岩という場所に差しかかりました。東京都という文字を見ても、ここが東京だと思えない。
岩屋大師という岩窟の御堂がありました。6号路の数少ない人工物。ちなみに、この地下深くに圏央道の高尾山トンネルが走っているのですが、そんなことは微塵も感じさせない静寂な雰囲気でした。
岩屋大師の先に琵琶滝という有名なお堂があったはずですが、見落としてしまい、そのまま下ってしまいました。6号路は合流ポイントの高尾病院前で終了です。
そのまま道路を歩いて、ケーブルカーの駅へ合流。6号路の下りの所要時間は55分ほどでした。
駅の切符売り場前で北島三郎像がマスクしているのが、今時な感じですね。その近くに冷凍フルーツを売る露店があったので、冷凍みかんを購入。甘くて冷たくシャクシャクとした食感で癒やされます。
残念ながら、道中、ムササビを見ることはありませんでした。ナイトトレッキングをしたら見られるのでしょうか。その場合はしっかり装備を整えないといけないですね。
お昼は高尾名物とろろ蕎麦
下山すると丁度お昼時となりました。高尾周辺は大垂水峠をヒルクライムする際によく通っていて、その時からずっとお蕎麦屋さんがたくさんあるのが気になっていました。昼食はお蕎麦にしたいと思います。
ぶっかけとろろ蕎麦を注文。夏の暑い時期は、冷たさとツルツルの喉ごしを楽しむに限ります。つゆも出汁の効いていてとても美味しかったです。
お昼ご飯を終えても日が高いまま。せっかく高尾山までやってきたので、その近くにある大垂水峠をヒルクライムです。Birdyでもさくっと登れますね。
その後、相模湖、津久井湖沿いを走って、自走で大田区まで帰宅。帰路は70kmほどに伸び、往復120kmのサイクリングになりました。
高尾山を登ってみて
まさに初心者向きの山でした。1号路は特に何の準備をしなくても、スニーカーでも登れてしまいます。ケーブルカーを使えば、子供連れや年配の方でも歩きやすく整地された道が頂上まで続いています。
そのため、あまり登山をしている感じはありませんでしたが、道中に真言宗の関東三大本山である薬王院があり、寺社仏閣巡り感覚で楽しめました。
とは言え、登って下るだけでは、物足りなさを感じたのも事実。高尾山の山頂から陣馬山など他の山へつなげることもできるので、手軽に縦走できるのも魅力です。次に高尾山を登るなら、縦走することを前提にプランを立ててみたいなと思います。
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