こんにちは。ノブです。
アレなウイルスのせいで9都道府県で緊急事態宣言が延長されてしまいました。期間は6月20日まで。度重なる延長に、何が緊急なのかさっぱり分からなくなりそうです。
国や各自治体からは外出自粛が要請されていますが、それを律儀に守っている人はどれくらいいるのでしょうか。ソロサイクリングなら、ソーシャルディスタンスに気を付ければ、自粛せずに自転車旅をしても問題ないような気がしてなりません。
でも、ようやくワクチン摂取が開始され、この不自由な生活にも終わりの兆しが見えてきました。あともう少し。行きたいところはいっぱいありますが、ここはもうひと我慢して都内を散策することにしました。
本日のルート
Garmin Edge1030J 走行データ
旅レポ
1つ目の通行止め 時坂峠
午前5時前に家を出て、自宅のある東京都大田区から65kmほど走行。東京近郊のサイクリストにはお馴染み、檜原村の交差点へとやってきました。左折すれば風張峠のある奥多摩周遊道路がありますが、風張峠は2週間前に訪れたので、今日は右折を選択します。
今回の目的地は檜原村の名所である神戸岩(かのといわ)です。どうやら神戸岩の先にある鋸山林道が奥多摩の方に抜けられるようなので、その林道のチェックも兼ねて檜原村まで走りにきました。
でもその前に、檜原豆腐のお店『ちとせ屋』のY字路で、左の道へ寄り道でします。まずは足慣らしに時坂峠をヒルクライムです。
時坂峠は今年の2月にも登っているのですが、その時に見えた景色がとても綺麗で、もう一度登ることにしました。
序盤は緩やかな登り。この苔生した感じが良いですね。主要道から外れた峠道は、車が圧倒的に少なくなるので、走りやすくて好みです。
しばらく登り、斜度8%前後の葛折りを越えると、一気に景色が開けます。この開放感が時坂峠を登りたくなる理由です。でも、2月に比べると木々の緑が増していて、景色の広がりが若干狭まっていたように感じられました。
さくっと、一本松のある頂上へ。時坂峠は距離も短く、斜度もそれほどキツくないわりに景色が良いので、時々登りたくなります。コスパの良いヒルクライムスポットです。
2月に訪れたときは、一本松の先の道が土砂崩れで埋まっていたのですが、5月29日現在も通行止めのようでした。
神戸岩の渓谷歩き
時坂峠を下って、今回の目的地である神戸岩を目指します。『ちとせ屋』から都道205号線を走り、神戸岩の案内板が出た橋の前で右折しました。
しばらく緩い登りを走って行くと、道が細くなり、神戸園キャンプ場に辿り着きます。手入れが行き届いた綺麗なサイトが道の両脇に広がっていました。
キャンプサイトとロッジを横目に見ながら進んで行くと、すぐに到着。これが神戸岩です。
分かりにくいのでアップでもう一枚。神戸岩は、チャートと呼ばれる風雨の侵食にも耐える硬い岩で出来ていて、東京都の天然記念物に指定されています。
神戸岩のすぐ近くには、綺麗なトイレがありました。
神戸岩の真下は狭いですが渓谷となっていて、この大岩に沿って歩いて行けるようです。
せっかくなので、渓谷を歩いてみたいと思います。早々に梯子が掛かっているのを発見。軽いトレッキングかと思いきや、けっこう本格的な道のりのようです。
左側は沢になっていて澄んだ水が流れていて、落差は1~2mくらいでしょうか。落ちたら一大事なので、岩場に通された鎖を命綱にして一歩一歩慎重に歩いていきます。
慎重に歩きさえすれば、景色は格別。川の流れと鳥の鳴き声だけの静かな空間に身を置いていると、ここが東京だとは俄に信じられない気分になります。
渓谷歩きは、距離にすると50~60mくらいでした。足場は岩で道も細いので、SPDかフラットなシューズじゃないと厳しい感じです。SPD-SLの方は無理しない方がよいですね。
来た道を引き返さず、すぐ隣のトンネルを通って渓谷歩きの入り口へと戻ります。トンネルには照明もなく、真っ暗。フロントライトを持っていった方がよいかもしれません。
2つ目の通行止め 鋸山林道
自転車を回収して、再びトンネルを通り抜けます。ライトを当てると、ゴツゴツとした岩肌が見えてきました。固い岩盤を手掘りで通したようで、きっともの凄い労力だったに違いありません。
神戸岩の先は鋸山林道という道が続いていて、奥多摩の方へ抜けられるようになっています。ですが、この林道がなんと通行止め。事前に調べてなかったのがいけないのですが、当てが外れてしまいました。
一番近くの奥多摩へ抜けられるルートは、2月に訪れて撃沈した風張林道です。「あの激坂を登るのは今の自分には無理っ!」と尻尾を巻いて元来た道を引き返すことにしました。
ちとせ屋も開店していたので、揚げたての卯の花ドーナツとずんだソフトで補給です。ドーナツはほんのりとした甘さで外がサクサク。ずんだも食感が残っていて豆の風味も感じられ美味しかった。
3つ目の通行止め 都道201号線
檜原村交差点まで戻ってきたら、あとは奥多摩周遊道路を進むか、そのまま帰路に着くかの2択。奥多摩周遊道路へはひっきりなしにサイクリストが向かって行きます。風張峠は登ったばかりだし、人が多い登りは追い抜くのが面倒なので、却下。そのまま、あきる野市へと戻ることにしました。
その道中に十里木という地名のT字路へと差しかかりました。そう言えば、ここを左折したことがありません。この機会に他のルートも開拓してしまいましょう。左折して都道201号線へと入ることにしました。
進む前にGoogleマップでどこに通じているのか確認してみると、頂上辺りで道が途切れた後、数キロ空白地帯があって道が復活。そこから青梅街道へと続いているという、なんとも怪しい道。でも、もしかしたら自転車で通れる道が続いているのかも、と淡い期待をして進むことにしました。
この都道201号線は養沢川という渓流沿いに道が続いているようです。神戸岩に負けず劣らず、こちらも水がとても澄んでいて、釣り堀やフィッシングスポットがいくつもありました。
斜度は1~3%くらいの道で車通りは殆どありません。道は時々狭くなることもありますが、荒れていることもなく走りやすいです。
なんと言っても、川の清らかさに癒されます。時折、フライフィッシングをしている人がいたりと、この養沢川は釣り人には人気の場所のようです。
神社がありました。養澤神社という小さな神社のようです。とりあえず、写真だけ撮ってこのまま先に進みます。
ですが、養澤神社から1kmほど進んだところで舗装路がなくなり、通行止め。Googleマップでは、まだ道が3~4km続いているようですが、すり抜けるわけにもいきませんので、ここで引き返すことにしました。
養澤神社の水龍と雷龍
来た道を戻り、再び養澤神社が見えてきたので、足を止めました。なんか気になるんですよね。この神社。行きでチラッと見たときに、狛犬が狛犬っぽくなかったような……。
参道の階段を上がってみて、その正体が分かりました。このうろこ模様。龍です。それに足元に波のような模様があります。どうやら水龍のようです。
反対側にも龍の像がありますが、こちらは雷の模様が刻まれていますので、雷龍でしょうか。迫力があり、苔生した感じが素晴らしですが、そもそも雷マークって、いつ頃から使われているのでしょうか。
調べてみると、この像は昭和60年に地元の篤志家によって奉納されたとのこと。なるほど、比較的新しいものだから、この雷マークなんですね。
その奥にお社があり、こちらには狛犬がいました。参拝してコロナ収束と今日のサイクリングの無事を祈願しました。
秋川国際マス釣場で昼食
都道201号前をさらに戻って、秋川国際マス釣場へ。ちょうどお昼となり、お食事処があるようなので、ここで昼食とすることにしました。きっと川魚料理があるはず。
大きなテーブル席があり、その窓際へ。釣り堀が見下ろせました。小・中学生の頃に釣りにハマっていて、餌釣りに始まりルアーやフライと一通りかじった経験があるので、見ていると久しぶりにやりたくなります。
しばらく釣り堀を眺めていると料理が出来上がりました。注文したのはマス蒲重です。メインのお重の他に、味噌汁とキャベツのサラダとポテサラ、漬物が添えてありました。
使われているは、ニジマスでしょうか。薄く衣を振って焼いてあり、その身に甘辛いタレがかかっています。衣のお陰でタレが染みていて、身もふっくらとしてご飯が進み、ペロッと平らげました。
秋川渓谷ならではの川魚料理が食べられ、これは立ち寄って正解でした。美味かった。
4つ目の通行止め 梅野木峠
昼食を終えて、次なるルート開拓を再開します。JR武蔵五日市駅を通過し、向かったのは都道184号線。この先には梅野木峠があり、越えた先は青梅の方へ抜けられるようです。
緩やかな登りを走っているときに、視界をよぎった不思議な光景に思わず足を止めます。よく見てみると、岩の上に絶妙なバランスで石が詰まれています。ただ、誰が何を目的として作られたオブジェなのかはさっぱりでした。
そのオブジェの先から、少しずつ斜度が上がっていきます。つるつる温泉(現在、休館中)に差しかかる頃には斜度は8%前後になっていました。
さらに進むと道が一気に狭くなり林道の雰囲気になりました。そして、懸念していたことが起こります。脇の看板に青梅側へは抜けられないとの警告が。うーん、ここもダメか……。
でも、頂上は三叉路になっていて、青梅に抜けられないだけのようです。別の道はあるので、通行止めではないようですね。
通行止めじゃないのなら、とりあえず登ってみるのみ。つるつる温泉から約3kmほどの道のりは、序盤は8%前後でしたが、しばらくすると10%を超え、登りごたえが出てきました。気温も上がってきているので、ジワジワと体力が奪われていきます。
1km弱の急勾配を耐えたら、終盤の数百メートルは平坦となり、そのまま頂上の三叉路へ。
右が青梅へ抜けるルートで通行止めは把握済みです。ですが、正面の梅ヶ谷峠へ抜けるルートまで通行止めとは聞いていません……。結局、これで本日4度目の通行止めに遭遇することとなりました。
仕方ないので、このまま来た道を引き返すことにします。振り向いたときに梅野木峠の記念碑を見つけたので、記念に一枚。
帰路 幸神堂でお団子
梅野木峠に登った時点で今日の走行距離は120kmほど。家までの距離は60km近くあるので、今日の新規開拓は、この辺りで区切りを付けるのが適当そうです。自走で帰る前に何か甘い物でも食べたいと思い、和菓子屋さんを見つけて立ち寄りました。
みたらしと海苔のお団子を購入して、お店の外のベンチへ。もっちり食感と甘塩っぱさが絶妙でした。お昼は蒲焼きでしたし、今日の補給は塩分を含んだものが多い気がします。きっと汗を多く掻いたので、無意識に欲していたのでしょうね。
補給のあとは福生市方面へと向かい、多摩川に合流したら川沿いを南下。17時頃に無事に帰宅しました。
今回、新規ルートを開拓してみて分かりましたが、奥多摩側へ山越えするのは基本的に無理で、青梅側の国道411号線か檜原の都道206号線を通らないと行けないようです。
結局、奥多摩へはサイクリングでも人気のルートが一番の近道。『急がば回れ』を身を以て体験することになりました。
コメント