こんにちは。ノブです。
ランドヌール宮城主催のBRM715宮城1000に参加。今回は実走レポートで、前編・中編・後編の全3編に分けてレポートします。今回は中編。岩手県宮古市から秋田県大館市までの約335kmを走ります。
走行データ
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Garmin 走行データ
ブルベ走行レポート
373km地点:ルートイン宮古~454.2㎞地点:[通過チェック] ローソン岩手野田店
スマホのアラートで起こされて3時間ちょっと仮眠できました。22時15分に起床して準備を整え、23時にホテルをチェックアウト。頭がすぐに覚醒せず、出発にダラダラ時間を使ってしまうのは勿体ない気がします。
今日の目的地は、準備編でも書いた秋田県秋田市です。ルートイン秋田土崎の部屋を予約しているので、チェックインリミットの翌午前2時には辿り着きたいところ。420kmを27時間で走ればよいので、いつも通りのペースで走っていれば辿り着けるはずです。
走り出してすぐにチェーンの軋みを感じて一時停車しました。オイル切れをしかけていたので、注油して再出発します。
またフロントライトのRN1500が1本、固定に使っていたタイラップが外れかけていました。滑り止めのゴムを噛ませていたのですが、それが緩んでしまったようです。仕方ないのでライトを予備のGENTOS RX-186RSに交換して走行を再開します。
雨を見越してレインウェア上下を着て宿を出てきましたが、走り出してみると雨は止んでいます。しかし、しばらく進んで行くと小雨がパラつくこともあり、どこでまた本格的に降り出すのか分からないので、着たまま三陸のアップダウンに挑むことにしました。
1時間ほど走って『道の駅たろう』の前を通過。日本一周した際、この道の駅を訪れたことがあり、近くにある震災遺構たろう観光ホテルを見学しました。
ここまで小さなアップダウンはありましたが、まだまだ三陸のアップダウンは続いていきます。
『道の駅たのはた』を過ぎた少し先で、屋根のあるバス停を見つけて立ち寄りました。どうも眠気が取り切れていなかったので、15分だけ目を瞑ろうと思い、ベンチに横になりました。
しかし、気付いてみれば40分が経過。思えばタイマーを仕掛けた覚えがありません。このまま朝を迎えなくて良かったと胸をなで下ろし、残りの三陸のアップダウンをクリアするべく再出発します。
序盤から40分のロスは痛いですが、特に焦るようなことはありませんでした。この先あるチェックポイントは通過チェックばかり。650km地点のPC5 ローソン弘前公園前店までは到着時間は問われません。
仮眠直後に再びキツい登りが現れました。ところにより10%近い斜度があり、それを登り終えたところで閉伊坂峠が現れました。この国道45号線の最高地点です。
閉伊坂峠からはしばらくダウンヒル。13km近く下っていきます。ここまで霧雨のような雨が降ったり止んだりしていましたが、その雨も止み、下り終えた先にあったアップダウンをいくつか越えているうちに、いつしか夜明けを迎えていました。
454.2㎞地点:[通過チェック] ローソン岩手野田店~534.9㎞地点:[通過チェック]ファミリーマート五戸浅水店
『道の駅のだ』を過ぎた少し先で久慈市に入り、町境からすぐのところに通過チェックのローソン岩手野田店がありました。
時刻は午前4時30分。早朝であることに加え、多くのランドヌールがこの先の健康ランドで仮眠を取っていると推測できるため、ここで会った参加者は出発直前にやってきた一人だけでした。
ここからは久慈市街地を経由して、国道395号線に入ります。これまで北だった進路も北西へと変わり、十和田湖を目指すようなルートに変わっていきます。
久慈市を過ぎて洋野町へと入ると、緩やかな波形に似たアップダウンの続く地形になってきます。その道中に『道の駅おおの』がありましたが、まだ営業時間前。ここも美味しそうなレストランがあるので、立ち寄ってみたかった場所です。
せっかくなので、眠気覚ましの缶コーヒーを買うために立ち寄りました。疲れているときにカフェインを入れると気持ち悪くなるのですが、今回は大量の胃薬を持参。今日も出発時に飲んで胃の回復を促しています。
道の駅からさらに30kmほど走りましたが、胃の具合も問題なし。宮古市を出てから約9時間ほど掛けて、岩手県と青森県の県境までやってきました。
この先もしばらく緩やかなアップダウンが続いていきます。そして、青い森鉄道の線路を渡った少し先で国道4号線に合流。やはり国道は交通量が多く、それに雪が降る地域であるためか道の端はアスファルトが割れてガタガタでした。かなり神経を使いながら走っていました。
534.9㎞地点:[通過チェック]ファミリーマート五戸浅水店~590.2㎞地点:[通過チェック]石ヶ戸休憩所
国道4号線を5㎞ほど北上し、午前9時15分頃に通過チェックのファミリーマート五戸浅水店に到着しました。
ここまでの雨は時よりパラつくことがあるくらいでしたが、補給のため食事をしている最中から雨粒がハッキリと見えるくらいに変化してきました。
これから十和田湖へ向かう山越えです。できれば雨は避けたかったのですが、仕方ありません。
十和田湖は典型的なカルデラ湖となっているため、まずはその外縁に向かって登っていきます。PCから外輪頂上まで約40km。序盤はほぼ平坦が続き、そこから登りがあり、少し下ってさらに登るといった構成になっています。
その道中にある施設で気になったのが、『キリストの墓』。突拍子もない話ですが、十字架刑に処されたはずのイエス・キリストが青森県の新郷村に逃げ延びたという逸話が残っているのだとか。チラッと覗いてみましたが、思いのほか海外の観光客の方がいらしていて、一度じっくり観光してみたくなりました。
キリストの墓を過ぎると最初の登りがやってきます。2~3%くらいの緩やかな坂がほとんどですが、一部7~8%の坂も用意されていました。
最初の登りを終えた先にあった『道の駅しんごう』に寄り道しました。新郷村は青森の酪農発祥の地らしく、美味しいソフトクリームがあるのでは?と立ち寄ったらビンゴでした。新郷村特濃ソフトクリームは乳脂肪が多いのかチーズのような濃厚さがあって、とても美味かったです。
道の駅からすぐに下りがあって、それが終わると延々と登りが続きました。一度秋田県に入って再び青森県に入ったところが外縁の頂上になります。そこから湖畔に向かってダウンヒルが始まります。
3kmほど下って湖畔までやってきました。湖畔沿いを5kmほど北上し、奥入瀬渓流へと向かう国道102号線へと入ります。
この国道102号線は、観光地として有名な奥入瀬渓流に沿って作られています。そのため、山の中ですが、車通りが思いのほか多く、路駐している車、散策する観光客が道路にはみ出たりもしていました。
そして、気を付けたいのが路面状況でした。整備された綺麗な道路もあるのですが、ところどころ路面の悪いところがあり、ただの水溜まりと思って進んだら、アスファルトの剥がれた穴だったというオチがありました。
590.2㎞地点:[通過チェック]石ヶ戸休憩所~658㎞地点:PC5 ローソン弘前公園前店
13時15分頃に通過チェックポイントの石ヶ戸休憩所に到着しました。ここでは休憩所の看板を撮影して証跡として残しておきます。
この休憩所はお土産コーナーや軽食が食べられたりするのですが、寄るなら弘前に向かうまでにある道の駅の方が良さそうです。そう思ってトイレ休憩だけして早々に出発する気でいましたが……。
前輪のタイヤ、空気が抜けてペチャンコになっている。どうやら、先の穴ぽこに入ったときにリム打ちしてスローパンクしたようです。
こんな時にパンク……。ですが、休憩所でパンクに気付いてよかった。ここには屋根があるので腰を据えて修理ができます。早速、チューブ交換で対応、とタイヤを外そうとしましたが、いつものようにタイヤレバーが入らない。タイヤが雨に濡れていてタイヤレバーが滑るという状況で、なかなか外せません。さらに新品をおろしてきたためタイヤ自体がまだ固く、嵌めるのにも一苦労。
結局、タイヤ交換に苦戦し、休憩を含めて45分も滞在してしまいました。
奥入瀬渓流の休憩所を出発し、続いて向かうのは青森県の弘前市です。そのためにはカルデラ湖特有の外輪に登らねばなりません。これがこのブルベ一番の難所でした。
約13kmのうち前半は、延々と7%前後が続きます。ですが、道幅も広く、こちらから登る車も少ないため、軽いギアでえっちらおっちら登っていきました。
その途中から、「おや?」と思える光景が見えてきました。雲の切れ間から青空が覗いています。ブルベ中、晴れ間が出ることは期待していなかったため、疲労も溜まっている状態でのキツい登りでしたが、気持ちが軽やかになったのを覚えています。
国道102号線が合流する後半は、斜度が緩んだりキツくなったりを繰り返していました。それに道幅が狭くなり、かつ車の往来が増える区間なので、カーブなど視界の悪いところは慎重に登っていきました。
そうしてこのブルベの最高地点となる御鼻部山展望台に到着。どうせ雨だろうと通過する予定でいた展望台ですが、青空を期待して立ち寄ってみることにしました。
展望台は2階建て。そこに登ってみると、絶景が待っていました。晴れると思ってなかったので感動もひとしお。めちゃくちゃ綺麗だった!!
展望台からは長い長い下りが待っています。序盤は道幅の狭いグネグネとした林道をダウンヒル。斜度が落ち着いてくると視界が開け、気持ちの良い川沿いの景色が広がっていました。
それにしても暑い。ここまで晴れたらレインウェアはサウナスーツのようなものです。道中に『道の駅虹の湖』があったので立ち寄って、レインウェアを仕舞い込んで、このブルベで初めてサイクルジャージの上下で走ることにしました。
浅瀬石川ダムを過ぎ、田舎館村を通過する頃には車線も広がり、とても走りやすくなりました。ここでひとつ惜しいことをしたのですが、道中にあった『道の駅なかだて』には巨大な田んぼアートがあったそうです。SNSでも話題になっていたので、立ち寄って見ておけばよかったです。
658㎞地点:PC5 ローソン弘前公園前店~710㎞地点:ルートイン大館
18時にPC5 ローソン弘前公園前店に到着。このブルベで初めて晴れた中、PCを訪れました。先ほどから晴れた晴れたと五月蠅いですが、本当に嬉しいんです。
本来ならクローズ20分前のギリギリ隊ですが、救済措置3時間があるので、まだ貯金がある状況です。とは言え、本来ならここで2時間くらい貯金があっても良いはず。やはり道中の仮眠、そしてパンク修理で時間を取られたことが響いているようです。
今日の目的地のルートイン秋田土崎まで、残り137km。最終チェックインの午前2時に到着するためには、この距離を8時間以内に走らなければなりません。
普段なら走りきれる距離と時間ですが、十和田湖の登りで大分疲労してしまいました。この状況で辿り着けるかとても微妙なラインです。
そこで、今日の宿を変更します。調べてみると、約45km先の秋田県大館市にルートイン大館駅南がありました。ちょうどルート上だったので、この宿を急遽予約。ルートイン秋田土崎はキャンセル料が掛かりますが、当日キャンセルをしました。
弘前市を抜け、青森県と秋田県の県境まで緩やかな登りが続きます。その県境となっている矢立峠を登り終えると、長い長い下りが待っています。国道7号線は大型車も多く通る主要道なため、夜になっても交通量が多く、慎重に下っていきました。
20時40分にルートイン大館駅南に到着。この写真を撮っているときに気付いたのですが、目と鼻の先に快活CLUBがありました。ちょっとした仮眠なら快活CLUBでも十分だったように思え、少し失敗したなと後悔。
とは言え、ホテルのベッドで眠れるのはアドバンテージです。禁煙の部屋が取れればよかったですが、あいにく禁煙の部屋は満室。臭いは多少気になりますが眠れるでしょう。
本当は汗を吸ったウェア類を洗濯したいのですが、仮眠時間を確保するためにシャワーを浴びたら早々に就寝です。
宮城1000の中編レポートはここまで。今日は337km走りました。これで合計710㎞。次回は実走レポートの後編。大館市からゴールの山形県寒河江市を目指します。
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