【ブルベ】2022BRM715宮城1000【総括】

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こんにちは。ノブです。

ランドヌール宮城主催のBRM715宮城1000に参加。これまで実走レポートを前編・中編・後編の全3編に分けて書いてきました。今回はラストの感想編。このブルベを総括します。

目次

松島の豪雨災害について

では最初に、このブルベ一番の出来事、松島町にて災害級の大雨に巻き込まれたことについて振り返りたいと思います。

まず、BRM715宮城1000のスタート日時が7月15日(金)21時。そして、気象庁が松島周辺に対する記録的短時間大雨情報を発表したのが23時40分。参加者のほとんどがこの発表を知らずに走行し、実際に土砂崩れなどの災害を目の当たりにして、状況を把握したものと思われます。

松島町に入ったのが午前1時半頃。道路は既に膝まで浸かるほど冠水していました。災害が起こっていることは把握できましたが、この状況で避難しようにも土地勘はなく、避難経路も分かりません。まずは数キロ先のPC1に辿り着き、情報を集める他はありませんでした。

そして、PC1での待機指示とその後の対応についてです。周囲の雰囲気は「中止もやむなし」という状況だったので、「続行、DNFは自己判断で」という運営スタッフの決断には戸惑いも感じました。

しかし、参加者である私自身はその場の状況でしか物が見えておらず、客観的に全体を把握できていたわけではありません。もっと先行している参加者はこの松島の被害を受けずに済んでいた可能性もあります。

また、制限時間の中でゴールを目指しているわけですから、雨をやり過ごすために時間をフルに使うという判断もできるわけです。それで間に合わずDNFすることになったとしても、これもブルベだと諦められます。

仮にあの状況でブルベを中止にすれば、判断をすべてスタッフにゆだねるようなことになり、多くの参加者は松島町で足止めされることになったでしょう。来た道を戻ることもできず、電車も運休し、陸の孤島となりかけていたのがあの時の松島でした。

そうした状況を踏まえれば、運営スタッフが下した『参加者の自己判断に任せる』ことにより、自分自身、思考停止に陥らずに済んだ側面はありました。運営側にとって非常に難しい決断であったことは想像に難くありませんが……。

判断は参加者にゆだねられたのですから、あとは進むか止めるかを決めるだけです。最終的に松島を出て進むという選択をしたわけですが、今回は偶然にも運よく抜けられただけかもしれません。この決断が最善だったかどうかは今も分からないままです。何を言っても結果論ですね。

だからこそ、走行を継続した時点で「落車などで怪我を負うことはあってはならない」という思いが強くありました。あくまで自己責任の元に成り立っているのがブルベとはいえ、万が一の事態になればブルベ自体が批判されかねません。そうした意味でも今回の災害は危ういものだと感じています。

昨今の梅雨時の豪雨被害を鑑みれば、こうした状況に陥る可能性はこれからもあり得ます。最悪の状況を想定し、早々にDNSする選択肢を持つべきですね。無事に完走はできましたが素直に喜べるものではなく、大きな教訓を得た1000㎞でした。

装備:持っていてよかったもの

メインライトの予備(GENTOS RX-186RS)

メインライトはOLIGHTのRN1500を2本取り付けています。今回、370km地点で片方のタイラップが外れてしまったため、予備のGENTOS RX-186RSに取り換えました。

常に予備の前照灯を持つようにしていましたが、役立ったのは今回が初めて。もちろんタイラップは数本予備を持っていましたが、修繕作業による時間のロスを免れることができたのは良かった点です。

レインウェア(mont-bell サイクルレインジャケット)

出走の前日にモンベルでレインウェアを急遽購入。これまではドライテック素材のU.L.サイクルレインジャケットを使ってましたが、GORE-TEX素材のサイクルレインジャケットを持っていくことにしました。

汗を掻いて内側は蒸れていましたが、長い間雨に打たれても内側に浸透することはなく、この雨対策が最後まで完走できた要因の一つだったように思えます。

少なくとも、購入して3年が経過したU.L.サイクルレインジャケットでは、今回の豪雨では歯が立たなかったでしょうね。

予備のチェーンオイル(Mac-Off セラミックチェーンルブWET)

雨天ライドが多くを占める想定でいたため、ウェット系のチェーンルブを選び、目薬の空き瓶に入れて持参しました。使っていたのは、『Mac-Off セラミックチェーンルブWET』です。

これまで400km、600kmブルベで使ってオイル切れを起こさなかった高耐久なオイルでしたが、今回は370km地点でオイル切れをしていました。

ですが、松島では膝まで浸かるような冠水でチェーンも水没していたにも関わらず、その後もチェーンが軋むようなこともなく走れていたことには驚きでした。

サプリメント(マルチビタミン&ミネラル、カルノパワー)

ブルベ中はエネルギー源となる炭水化物を多く摂取しがちになります。

栄養が偏るとエネルギーの吸収・変換効率も落ちてしまうため、200kmブルベから『DHCのマルチビタミン/ミネラル』を持参し、コンビニ休憩時に適量飲むようにしていました。

また、『カルノパワー』はL-カルノシンをはじめとした筋肉の疲労回復を促す効果のある栄養素が含まれているので、これも普段から持参し、コンビニ休憩、今回だと仮眠前に適量を飲んでいました。

もちろん、効果に個人差があると思いますが、今回は後半も足が終わったり、体力的にバテたりすることなく完走することができています。

外用薬(バンテリン)

長距離を走るときに悩まされているのが、膝や腰の痛みです。これが始まると走るのが辛くなり、DNFせざるを得ない状況にまで追い込まれて仕舞います。

そこで、1000kmという長丁場でいかに負担を掛けないかを心がけ、アップライトに乗ったり、休むダンシングを織り交ぜたり、力任せに踏み込まないといったことを心がけていました。

それでも体に疲労は溜まっていくので、それを少しでも解消するためにバンテリンを持参。仮眠前に足の筋肉、膝、腰回りに塗っていました。

これも効果に個人差があると思いますが、腰の痛みは最小限でしたし、膝は最後まで痛まずに済みました。

BRM715宮城1000コースの要点まとめ

最後に。この1000kmブルベでの気付きをまとめておきます。

スタート~PC1 ファミリーマート松島高城店

  • スタートからしばらくは団子状態になる。信号待ちで詰まるので、間隔を空けた走行を心がける。
  • 国道45号線の県境から仙台市までは長い下り。道には補修された凹凸もあるので、夜の下りは慎重に。
  • 深夜に通過する仙台市内は車通りは少ないものの、このブルベで信号に一番捕まったのは仙台市内だった。焦らず進む。

PC1~PC2 ファミリーマート花泉金沢店

  • 序盤に小さな登りはあるが、基本的に平坦。分岐も少なく、信号も少なめ。
  • コンビニもポツポツあるので、補給で困ることも少なそう。

PC2~PC3 ファミリーマート花巻桜町店

  • 引き続き、平坦区間。走行に懸念のあるポイントは見られなかった。
  • PC3は密回避のため2店舗あるが、最初のPCに入る参加者がほとんどのように思えた。ただ、もう一つのセブン-イレブン 花巻高木店の方が駐車場も広く邪魔になりにくい。また同じブルベを走るならセブンイレブンの方を使うと思う。

PC3~PC4 ローソン釜石駅前店

  • 山の中に入り、遠野市まで緩やかな登り。コンビニも道の駅も等間隔であるので補給には困らない。
  • 仙人峠の登りは斜度がキツい区間はなし。トンネルは長く寒い。長袖のウェアがあるとよい。
  • トンネルから先の下りはグネグネと曲がるので速度の出し過ぎに注意。

PC4~[通過チェック] ローソン岩手野田店

  • 三陸はアップダウンの連続。後半になるにつれ、キツい斜度が現れるようになる。
  • 田老から先は通過チェックまでコンビニが見られない。岩泉にローソン 岩泉町小本店があるが少しルートから外れる。補給するなら、田老で済ませておくのが吉。
  • 道の駅が等間隔にあり、屋根付きのバス停もある。深夜の一時的な仮眠にベンチを使うのもあり。

[通過チェック] ローソン岩手野田店 ~[通過チェック]ファミリーマート五戸浅水店

  • 久慈市から先、国道395号線はジワジワ登る区間。
  • 山間部を走るためお店も少なめ。久慈市を出ると軽米町まで30km近くコンビニがない。補給は計画的に。
  • 国道4号線は道が荒れている。交通量が多いので走行には十分注意が必要。

[通過チェック]ファミリーマート五戸浅水店~[通過チェック]石ヶ戸休憩所

  • 十和田湖に行くまで登りがあり、徐々に坂の区間が多くなる。登り切れば湖畔まで下り。カーブが多く見通しが悪いので走行は注意が必要。
  • 奥入瀬渓流は観光地のため、交通量が多い。路駐も多い。綺麗に舗装された道と穴だらけの所があり、リム打ちパンクに注意。

[通過チェック]石ヶ戸休憩所~PC5 ローソン弘前公園前店

  • このブルベ一番の難所。約13kmのヒルクライム。直登区間もある。国道102号線の合流地点から道幅が狭くカーブの多い見通しの悪い道になるので、走行は注意が必要。
  • 頂上の御鼻部山展望台は一見の価値あり。晴れていれば絶景が見られる。
  • 頂上の御鼻部山展望台から先は下り。見通しの悪いカーブも多い。
  • コンビニが極端に少ない。新郷村にヤマザキYショップがあるくらい。次は約90km先のローソン 黒石南中野店。
  • 『道の駅いなかだて』の田んぼアートを見逃したことを後悔している。
  • ルート上に快活CLUB弘前店がある。ただし数キロ先がPC5なので、寝過ぎに注意。

PC5~PC6 ファミリーマート潟上昭和店

  • 矢立峠は国道なので交通量多め。登りは短いが下りが長いので走行に注意。追い越しが頻繁にある。
  • ルート上に快活CLUB大館店がある。
  • 秋田峠は斜度も緩めで交通量も疎ら。越えれば下りと平坦区間が待っている。
  • 秋田峠の前後はコンビニが少なくなるが、それ以外はコンビニが点々とあるので補給に困ることはなさそう。

PC6~PC7 ファミリーマート遊佐西浜店

  • 超ウルトラフルフラット区間と思いつつ、緩いアップダウン有り。主要道のため交通量は多め。コンビニ、道の駅も多く補給には困らない。ただし、長い1本道なので単調になりがち。
  • 懸念は夏場の南風か。向かい風になったら苦しむと思う。

PC7~ゴールローソン寒河江仲谷地店

  • 最上川に沿う国道47号線は交通量が多いので、走行は注意。追い越しが頻繁にかかるので気が抜けなかった。国道47号線を抜けてからは交通量も少なく走りやすい。
  • 登りは3か所くらいあるが、どれも短いものばかり。
  • ファミリーマート舟形町中央店から25㎞ほどコンビニなし。補給計画はあらかじめ立てておいたほうが良い。
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