こんにちは。ノブです。
今回はBRM629東京600ぐるっと安曇野の実走レポートです。前編では320㎞地点のクア・アンド・ホテル 信州健康ランドまで走って仮眠しました。後編は仮眠開けからのスタートです。
これまでの内容は準備編、実走レポート前編をご覧ください。
ブルベ走行レポート後編
320km地点:クア・アンド・ホテル 信州健康ランドから再出発
スマホのアラームで二度寝することなく起床し、時刻は午前3時15分。約3時間の仮眠を取ることができました。
ひとつ前のコントロールで、補給用のおにぎりを少し多めに買っておいたので、それを食べつつ、準備を整えます。
チェックアウトして外に出ると、数時間前とは明らかに空気が違いました。ねっとりとした湿り気を帯びた風がびゅうびゅうと通り抜けていきます。
今日は雨予報です。この風が雨雲を引き連れてくるのでしょう。雨具がサドルバッグの取り出しやすい位置に仕舞ってあるかを確認し、午前3時50分頃に信州健康ランドを後にしました。
サイコンのルートデータは600㎞を分割せずに1つにしており、仮眠中も電源を切らずにいたので、出発時に表示されていたグロスの平均時速は14.7㎞/hを指しています。
計画通りではありますが、後半戦は借金の返済生活からのスタートです。コントロール5のある伊那市へ向けて南へと進路を取りました。
進み始めは真っ暗な中でしたが、すぐに白々と夜が明けていきます。辺りは昨日と打って変わった曇天で、山の方には雲が厚くかかっているのが見て取れました。そして、進行を阻むかのように、向かい風が吹いています。
路地を進み、国道153号線に合流すると、すぐに緩やかな登りがやってきました。善知鳥峠です。後半に掛けて8%前後が現れますが、それほど距離はありません。
善知鳥峠を越えたら、長いダウンヒルが待っています。伊那市に入る少し手前からパラパラと雨が降ってきていたので、歩道に上がってウェア、パンツ、シューズカバーを装備し、コントロール5を目指しました。
356.8km地点:【Control5 FamilyMartJAいな竜東店】
FamilyMartJAいな竜東店には午前6時半頃に到着。ここから先は、杖突峠に向けた山越えなので、しっかりと補給をしておきます。
パラついていた雨も、出発するときにはほぼ上がっていました。ただ、再び降り出す気配はあったので、脱ぎ着が容易なレインウェアだけをバッグに詰めて、上半身だけ涼しい格好で杖突峠を目指すことにします。
杖突峠へは、序盤は高遠町内の緩いアップダウンを進みますが、町外れの後半からは、しばらく8%前後が続く峠道です。
パラパラと降り始めた雨は、町外れになる少し手前から本降りになってきたので、屋根付きのバス停に避難してレインウェアを羽織り直し、杖突峠の頂上を目指します。
頂上からは茅野市へと入ります。雨で濡れた葛折りの道を慎重に下っていき、甲州街道(国道20号線)へと合流。
甲州街道は重い雲が垂れ込めているものの、雨が上がっていました。路面もだいぶ乾いていて、雨水が跳ねることもありません。
この国道20号線は主要幹線道路だけあって交通量が多く、ひっきりなしに後続車がやってきますが、いつもに比べて交通量は少なめな感じがしました。
富士見峠を過ぎると本格的に下り基調となり、北杜市で山梨県入りです。この長い下りでグロスは15km/hに戻すことができました。
この甲州街道には道の駅が二つあり、ひとつは長野県の『道の駅 信州蔦木宿』、そして、北杜市の『道の駅 はくしゅう』です。
コントロール5と6の間は90kmほど距離があり、何処かで休憩を挟む必要がありますが、コンビニ休憩はもったいない。そこで今回は『道の駅 はくしゅう』で休憩することにしました。
ここは施設の入口で南アルプスの天然水を無料で汲むことができるので、まずはボトルを満たしておきます。
フードコーナーでは信玄餅のソフトクリームを購入。清里ミルクプラントのミルクを使用したソフトクリームと山梨県名物の信玄餅が乗って、和風パフェのようなスイーツでした。
さらに直売所で”天使の苺”という白い苺を見かけて思わず購入しました。熟していないように見えますが、甘みの強い非常に美味しい苺でした。
時刻は10時半を過ぎ、気温も上がって蒸し暑さもしんどくなってきました。雨具を仕舞い込みたいところですが、再び降った時に着直す時間が惜しいので、レインウェアだけ脱いで、先を進むことにします。
天気の具合を気にしつつ、ひたすらダウンヒルを進み、韮崎市へ入ったところで南アルプス市へと向かうために県道12号に移り、甲州街道を離れます。
県道12号からは田畑の広がる若干のアップダウンをこなしながら南アルプス市に入り、再びダウンヒル。市街地に入ると、4年前のPCだったセブンイレブンの前を通過し、コントロール6へと向かいました。
454.8km地点:【Control6 LAWSON富士川増穂インター店】
LAWSON富士川増穂インター店には12時少し過ぎに到着。ちょうどお昼時ですが、最低限の補給だけ行い、すぐに出発します。理由は近くの道の駅へと向かうためです。
道の駅富士川では、ほうとうが食べたかったのですが食堂がお昼時で混雑。すぐに食べられるシャインマスカットのソフトクリームに変更です。爽やかな風味と酸味があって非常に美味しかったです。
道の駅を出発して富士川を渡り、若彦トンネルに向けての山越えとなります。序盤は渓流沿いを緩やかに登っていくため、これまで感じていた蒸し暑さが劇的に改善されました。
国道358戦に合流すると精進湖に向かう登りがあり、そこでは道路工事が行われていました。斜度も交通量もある登りの途中で片側交互通行の道路工事に出くわしたので非常に困りました。
ですが、有人の工事現場だったのは幸いでした。工事関係者の方にパイロの内側へと案内してもらえ、ゆっくりと登っていきます。
芦川から県道36号線に逸れて、再び渓流沿いを緩やかな登りを進んでいきます。小さな集落をいくつか通りつつ、とにかく登っていくので、渓流の涼しさの恩恵よりも蒸し蒸しとした暑苦しさの方が勝ってきました。
芦川の農産物直売所が見えたところで小休止し、ドリンクを補給します。息を整えて最後の登りを終えて、若彦トンネルをクリアしました。
ダウンヒルを終えたら河口湖に到着です。予報ではこの辺りは雨が降っているはずでしたが、雨に当たることなく走り続けることができています。
河口湖から富士吉田市を経由して山中湖へ。市街地の渋滞が懸念でしたが、そこまでノロノロ運転でもなく、すぐに抜けることができました。
山中湖畔の北側を進み、国道413号線からは道志みちが待っています。その序盤のローソンが最終コントロールでした。
515.0km地点:【Control7 LAWSON山中湖石割店】
Control7のLAWSON山中湖石割店には、16時40分頃に到着。残り85kmを5時間20分で走り切れればよいので、ほぼ安全圏ですね。最後の補給を終えたら山伏峠に向けて出発します。
最後の難関、山伏峠を登っていきます。ですが、山梨側からだと頂上の山伏峠の難易度はかなり低く、勾配8%程度になる最後をほんの少しを頑張ればよいだけです。
山伏峠を越えると、そこからは長い長いダウンヒルが待っています。雨の中を走る覚悟をしていましたが、曇り空のまま路面も乾いていています。交通量もいつもに比べて少ないので、走りやすかったです。
道志みちの途中で神奈川入り。やはりいつもより交通量が少ないです。国道20号線や河口湖畔もそうでしたが、雨予報だったために観光を控えた人が多かったのかもしれません。
明るいうちに道志みちを走り切り、最後にトヅラ峠をクリアすると、一気に住宅地が増えていきます。
残り30km辺りで、夕暮れどきの空に虹が架かっているのを見かけました。虹を見ると、なんとなく雨はもう降らないと安心感が出るから不思議ですね。
しばらくすると日が暮れていき、市街地を夜間走行。ところにより路面が湿っていたり、乾きかけの区間を見かけたので、その少し前まで雨は降っていたようです。
虹を見たこともそうですが、ブルべ後半は雨雲の隙間を運よく進んでいたようですね。
ゴール地点:【LAWSON上小田中店】
そのまま雨に降られることなく川崎市へと入り、ゴールのLAWSON上小田中店に到着。レシートを取得して、Bフォームからゴール受付を行います。所要時間は38時間58分でした。
600kmブルベを走り終えて
4年前は初のSRで、かつ初の600㎞。経験のなさが不安だったので、試走をするなど周到な準備で乗り切りました。
今回は天候に助けられた部分も大きかったですが、4年間のブルべの経験を活かし、走りきることができました。とくに貯金や借金の計算や起こりうるリスクを考慮しながら走れているのは、この4年間での大きな進歩だと思います。
この600㎞を完走したことで、2020年から続くSR認定も継続することができました。この記録を継続するためには、経験に頼りすぎて驕ることの無いよう、事前の調査を怠らず、初心を忘れないようにしたいと思っています。
そのためにも、昔完走したコースをときどき走り直すというのは大事なのかもしれません。
これでライドレポート終了です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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