こんにちは。ノブです。
自身にとって2台目のロードバイクであり、そして初のカーボンロードバイク、『KhodaaBloom STRAUSS PRO RACE2』が納車されました。今回は購入経緯からパーツの選定基準、ファーストインプレッションまでをまとめています。
STRAUSS PRO RACE2購入の経緯
今まで乗ってきたロードバイクはKhodaaBloom FARNA 700で、自身にとっての最初の1台目。2017年4月の納車から今日に至るまで約6年半乗り続けてきました。このFARNAで色々なところを旅し、日本一周やブルベにも挑戦。総走行距離は約6万キロに達するまでになりました。
フレームの塗装は所々で剥げ、傷や凹みはいくつもあります。ちょうどPBPを完走したこともあり、FARNAでの挑戦はここで一区切りにしたいと考え、新しいロードバイクを購入する決意をした次第です。
FARNAはアルミのロードバイクでした。せっかく新しく購入するのです。サイクリストならカーボンロードバイクに乗ってみたいと考えるのは自然なことでしょう。憧れは長年ありました。
ちょうど今年の8月にKhodaaBloomから新たなフラグシップモデルとなる『STRAUSS PRO RACE2』が発売されました。KhodaaBloomブランドに愛着もありましたし、FARNAから乗り換える意味でも最適です。迷わず購入を決意しました。
完成車かバラ完か
今回購入するSTRAUSS PRO RACE2は、基本的にフレームセットでの販売のみ。完成車はKhodaaBloom直営店限定での販売となっており、その分リーズナブルに購入が可能です。
先日公開されたKhodaaBloomのインタビュー中にも話題に上がり、直営店で購入する案が出ました。直営店も稲城店が新たにできたことで訪問しやすくなりましたが、今回はワイズロード川崎にお願いすることにしました。つまりはバラ完です。
ワイズロード川崎さんとはFARNAのメンテで長年お世話になっており、スタッフの方とも顔馴染み。どういった使い方をするのか理解してくれているメカニックに組んでもらうのが一番と判断してお願いしました。
フレームサイズとポジション
フィッティング
さて、購入にあたって大切なのがフレームサイズの選択です。ワイズロードには『バイオレーサー』と呼ばれるフィッティングシステムがあります。その中でも簡易的に行える『バイオレーサーライト』でフィッティングし、ポジションを出して貰いました。
その結果、導き出された最適なフレームサイズは490mm。FARNAは465mmだったので少し大きなフレームとなりました。とは言え、私の身長は169cmなので、KhodaaBloomが推奨する適応身長のサイズです。
STRAUSS PRO RACE2のフレームサイズ
- 450mm(適応身長 : 155-165cm)
- 470mm(適応身長 : 160-170cm)
- 490mm(適応身長 : 165-175cm)
- 520mm(適応身長 : 170-180cm)
FARNAのフレームサイズ
- 395mm(適応身長:145-160cm)
- 430mm(適応身長:155-170cm)
- 465mm(適応身長:165-175cm)
- 500mm(適応身長:170-190cm)
※上記の数値はKhodaaBloomオフィシャルサイトより抜粋。
ポジションについて
また、FARNAをショップに持ち込んで測定し、STRAUSSでも同等のポジションを出せるかも確認してもらいました。レース仕様のフレームだからといって、いきなりポジションまで見直すと体に負担が出て、長距離を乗るのが辛くなってしまうかもしれません。
まずは同じ体勢で乗れることが重要で、そこから体を慣らしつつSTRAUSSに合ったポジションを探していく方針にしました。
パーツ選定のコンセプトは【日本】
フレームサイズが決まったら、次はパーツ選びです。これが最も楽しく、そして最も悩んだ点でもありました。
組むにあたってネックとなったのは価格でした。昨今の原材料価格の高騰もあり、パーツはどれも高い。直営店限定の構成をそのまま再現すると目の玉が飛び出る価格になってしまいます。
そこで、FARNAから流用可能なパーツは移すことにしました。コンポとサドルはFARNAから移植。特にコンポを移すことで価格を大幅に抑えることができました。
残りのパーツについては、フレームに合わせてカーボン素材でまとめたいところです。そんなとき、ホダカが展開するパーツブランド『P&PCOMPONENTS』が目に留まりました。
以前から気になっていて、カーボン素材のパーツも多数展開しています。なのに価格が抑えられている。なによりホダカのブランドであれば、KhodaaBloomとの相性は良いはずです。ワイズロード川崎に取り寄せてもらい、メカニックの方にチェックしてもらうと「物はとても良い」とのお墨付きが出ました。
そこで、主なパーツはP&PCOMPONENTSで固めることに決定。それに伴い、P&PCOMPONENTSに取り扱いの無いパーツについても可能な限り日本ブランドを選ぶ、コンセプト【日本】が誕生したのでした。
主なパーツ構成
ここでは各パーツ構成について記述していきます。
コンポーネント
SHIMANO ULTEGRA R8000。これはFARNAから引継ぎました。引き継げたパーツはリアディレイラー、クランク、STIレバー、スプロケットの4つ。STIレバーが引き継げたのは後述する機械式ディスクブレーキによるものです。
また、フロントディレイラー(バンド式)も引き継ぐ予定でしたが、フレームは直付け式に対応していたため、新規に購入しています。
チェーン
チェーンはSHIMANOのCN-HG701。ULUTEGRAグレードの11速チェーンで、FARNAでも採用していたものを新調。ULUTEGRAのチェーンは日本一周でも使っていて、丈夫なのはもちろんのこと、駆動の滑らかさもバランス良く両立していると感じています。
ボトムブラケット
SHIMANOのSM-BB92-41Bです。こちらも新規購入。DURA-ACEグレードですが、価格はかなりリーズナブル。雨天ライドを頻繁にするため、シールドの入ったSHIMANO製が安定して使える印象があり、こちらを採用しています。
ブレーキ・ディスクローター
パーツ選びで特に重要だったのはブレーキ。今回、初のディスクブレーキロードであり、油圧にするか、機械式にするかの選択に迫られました。選んだのは機械式のGROWTACの『EQUAL』です。
理由は2つ。一つはSTIレバーを引き継ぐため。そして、機械式の方が利便性がよかったためです。ケーブルの取り回しやブレーキ性能では油圧が勝ると言われますが、メンテナンスや輪行ではひと手間必要です。ブルベでヘロヘロになった輪行でヘタをやらかす自信がありました。
GROWTACのEQUALならブレーキ性能も優秀との評価でワイズのメカニックさんもオススメ。それにカラーリングも豊富です。フレームはシルバー一色でワンポイント加えかったので、迷わずEQUALを選ぶことにしました。
そして、ローターはSwissStopの『CATALYST PRO DISC ROTOR』を採用。160mmと140mmを前後で使い分けています。FARNAはリムブレーキでしたが、STRAUSSはディスクなので制動性は向上。なので、リアのローター径を下げて制動性を多少落とし、その分コントロール性を上げることにしました。
ハンドル
P&PCOMPONENTSのカーボンハンドル『HB-C22OR』でハンドル幅は400mmを採用。重量は約220gです。
FARNAで使っていたZIPPのSL-70は380mmなので、左右に1cmずつ広がった形です。個人的にはラインナップに380mmが欲しかったですね。
シートポスト
P&PCOMPONENTSのカーボンシートポスト『SP-001』です。4種類展開されているうち、ポスト径27.2mm、オフセット15mmのタイプを選び重量は195g。
幅広い体格に合わせるためにポスト長が450mmと長めになっているので、18cmほどカットしてもらい使っています。
ホイール
P&PCOMPONENTSのカーボンホイール『AQUILON』です。38mmのリムハイトで前後セットの重量は1420g。
チューブレスレディ対応のホイールですが、現状はクリンチャー運用。FARNAの履いていたGrand Prix5000(25C)を移植してパナレーサーのR-AIR(バルブ60mm)を入れています。
ステム
東京サンエスのブランド『OnebyESU』の『77ステム』です。長さはFARNA同様の90㎜を採用。前傾姿勢を取りやすい形状も気に入っています。
カーボンではなくアルミ製を選んでいます。ステムとしては短い部類に入るためカーボン特有の”しなり”を活かしにくいでしょうし、価格面で優れていて軽量なアルミステムに落ち着きました。
サドル
SMP HELL SをFARNAから移植しています。PBP2023でも使っている自分のお尻に合ったサドルなので、そのまま使うことにしました。
シフトケーブル
シフトケーブルのアウターは日泉のステンレスアウターケーブルV3、インナーは同社のSP31です。日泉のシフトケーブルはFARNAでブルベを挑戦してしばらくした頃、ワイズロード川崎のメカニックさんに薦められて導入しました。
FARNAで長年使っていたシマノのケーブルは日本一周中に2度切っており、7000~8000kmの走行で限界を迎えます。ブルベに参加するようになってからは、その手前の4000~5000kmを目安にケーブルを交換していましたが、日泉に変更してから切れる目安となる”ほつれ”ができにくく、交換の頻度が減りました。
引きが軽く、そして何より丈夫で長持ちという印象から信頼していて、STRAUSSでも日泉を採用しています。
ペダル
ペダルはSHIMANOのPD-ES600。FARNAでも使っているペダルで、移植せずに同じものを新調しました。FARNAに付けていたペダルは傷が多く塗装が剥げ剥げだったのと、バネがヘタりすぎていて換え時と薦められたためです。
バーテープ
FARNAでも使っていたリザートスキンです。厚さは2.5mmのDSP 2.5 V2を選んでいます。グリップ力と程よい弾力があり、振動吸収性に優れていると感じていて、PBP2023を走ったFARNAでも2.5mmのリザートスキンを使っていました。
それに2.5mmが売れ筋でカラーバリエーションも豊富です。フレームのシルバーに合いそうなベガスゴールドを選びましたが、EQUALのゴールドともマッチして非常に気に入っています。
納期はどれくらい?
新車購入の話をしたのがPBPを終えて1ヶ月ほど経った9月の4週。そこからフレームの注文、各パーツ選定と取り寄せ、組み立てを行ってもらい、11月12日(日)に納車されました。納期はだいたい2ヶ月ほどでした。
発売されたばかりのフレームで在庫があったこと、各パーツも国内のブランドであったため在庫の確認および確保が比較的容易であったことが短納期に繋がったのだと思います。
ファーストインプレッション
まだ2回合計150kmほど乗っただけですが、ファーストインプレッションです。
まず漕ぎ始めですが、その段階から軽く、スピードに乗るまでが速い印象です。信号ストップの多い都心発着のブルベに多く参加するので、これはアドバンテージになりそうです。
そして、ある程度の速度になると、踏めばぐんぐん進む心地よさがありました。無風状態のときでFARNAと比較すると、FARNAは30㎞/hを超えると徐々に空気の壁を感じ、35㎞/h以上になると頑張って踏まないといけないのですが、STRAUSSは35km/h以上になっても余力を感じました。
これが純粋にフレームの効果によるものかまでは分かりませんが、快適に走れる高速域は体感で3~4㎞/hくらい違うのではないかと思えるくらいです。
また、踏み込んだときに全体的に硬いと感じました。この剛性の高さが速度の出しやすさに直結しているのだと思いますが、その分だけ地面からの振動がダイレクトに返ってきます。まだ長距離を走ってはいませんが、距離を伸ばせば伸ばすほど、体への影響が大きいように思えました。
これまでFARNAではそうした硬さや振動を意識するほど感じなかったので、アルミフレームの柔らかさに助けられてきた部分は大きかったのだと思います。今のままだと200や300kmは走り切れても、400km以上は体のダメージがキツいかもしれません。
ただ、STRAUSS PRO RACE2の試乗車は加速力がありつつもマイルドな乗り心地だったので、この硬さはフレームの影響ではない気がします。他のSTRAUSS PRO RACE2オーナーからはフレームは良く”しなる”という評価を聞いていますし、この硬さは何かしら改善の余地はありそうです(タイヤの空気圧変更、28Cへ換装、TLRを導入etc)。
それにこのフレームが得意とする峠を登っていません。その辺りも含めしっかりと乗り込んでいって、今後、詳細なインプレを上げていきたいと思います。
まとめ
これまでKhodaaBloomのロードバイクに乗ってきましたが、やはり乗りやすい。その愛着をふんだんに込めて、拘りの1台を完成させることができました。ワイズロード川崎さん、どうもありがとうございます。
そして、実際に乗ってみるとアルミとカーボンフレームの特性の違いを感じることができました。同じメーカーの自転車でこうも違うのかと驚きを隠せません。その結果、課題も出てきましたし、まずはそれを改善してSTRAUSS PRO RACE2を自分の思うように走らせられれば最高ですね。
この納車を機にFARNAには第一線を退いてもらいますが、昔使っていた105コンポがあるので、街乗りやちょっとした旅、Zwiftといった形で有効活用していこうと思っています。
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