こんにちは、ノブです。
ブルベの最高峰、パリブレストパリに参加してきました。PBP2023の実走レポート⑮ではPC13:ドルーからゴールのランブイエまでの46kmの様子をまとめています。
実走レポート、遂に完結です。
PC13(1176km地点):ドルーを出発
出発は午前6時。ドルーの滞在時間は34分でした。コントロール、食事、トイレのどれも混んでおらず、スムーズに終えられました。ボトルの補給は私設エイドでもらった水が残っていたので行っていません。

いよいよゴールのランブイエに向かいます。距離は約46km。ドルーの街を出るのに登り返すくらいで、そのほかはアップダウンもなく平坦区間となります。

出発してすぐにドルー駅の前を通過。約3万人が暮らす地方都市の主要駅ですが、早朝は人影もほとんどありません。

ドルーの街を抜け、午前7時頃に朝日が顔を出しました。昇ってくる太陽を見つつ、もう終わってしまうという寂しさが募っていきます。

貯金は2時間以上あり、もはや急ぐ必要もありません。ですが、信号もないので自然と進んでしまいます。早朝のためか、どこの町も応援に出ている住民はいないようでした。静かな町並みと草原を交互に眺めつつ、ランブイエが近づいていきます。

ゆっくり走っているのでどんどん追い抜かれていきますが、気にしません。最後のライドを噛み締めるように楽しみます。

ゴール(1222km地点):ランブイエに到着!
ランブイエ城の入口が見えてきました。ゴールももうすぐです。

午前8時23分。緑のゲートを潜ります。システム的にはここでゴールですが、コントロールに向かうため、もう少しだけ進んでいきます。

コントロール前のゲートへ。ここではスタッフや観客が集まっていて、ゴールした参加者らを出迎えてくれました。

ゴール風景を動画でも。360度カメラで撮影したのでグリグリ動かせます。
1200kmの旅がここで終わるのかという名残惜しさと安心感。そして見ず知らずの外国人にも温かい声援を送ってくれる現地の人々。色々な感情が入り混じって、少しだけ目頭が熱くなりました。
1200kmの所要時間は86時間49分。最終区間のグロスは19.6km/h。最後はゆっくり走っていたつもりなのですが、信号もないですし、ノンストップで来てしまいましたね。

まずはコントロールへ。ブルベカードに判を押してもらい、「Congratulations!」の言葉とともに完走メダルと食事券を貰いました。ブルベカードは提出することなく、そのまま返却となりました。

完走メダルはズッシリと重かったです。

相棒もお疲れ様。自分にとっての最初のロードバイクは、日本一周を経て、PBPの完走にも付き合ってくれました。道中、機材トラブルは一切なく、いつも通りに走ってくれ、自分をここまで運んでくれました。感謝です。


ゴール付近では色々な人間模様が垣間見えます。家族と抱き合う人、感極まって涙する人、ブルベには参加者の分だけドラマがありますね。

あまりお腹は空いていなかったのですが、食事券をもらったので、せっかくですし食べていきます。出発前と同じビュッフェ形式で、食べたいものをスタッフに注文してよそってもらいました。
やはりランブイエの料理は美味しいです。私設エイドでも食べたミルク粥もありました。ここのミルク粥もめちゃくちゃ甘かったです。

予定よりも早くゴールできたのでパリ観光をしようと画策していましたが、今度こそ雨が降るようです。土砂降りになりそうですし、観光はまた今度。いつかパリをゆっくり見て回り、凱旋門賞をロンシャン競馬場で観戦してみたいものです。

ランブイエのホテルで雨をやり過ごし、預けていたドロップバッグを回収。その後、ホテル組で集まって打ち上げを兼ねて夕食へと出かけました。
適当に見つけたお店に入ったところ、ガレットが売りのお店だったようで、メインとデザートのガレットを選んで注文。PBP前の1ヶ月前から禁酒(ゲン担ぎです。特に意味はない)していたのですが、それも解禁。ロゼワインも一緒に注文しました。

食事も美味しかったですし、PBPを完走した者同士で感想を語り合うのは楽しいですね。素晴らしいひとときでした。

帰路編
PBPを終えて翌日。夕飯に飲んだワインは大した量ではなかったのですが、やはり疲れからか、その日はぐっすり眠れました。

このホテルでの食事も最後となり、食べ終えたら、自転車を梱包します。荷物の量は変わらない、もしくは食べた補給食の分だけ減っているはずですが、行きの時に比べて真ん中ら辺がふっくらしてしまいました。

バスが到着したら荷物を詰め込んで、12時にホテルを出発。


19時40分の便なので、かなり余裕を持ってシャルル・ド・ゴール空港に到着。チェックインカウンターに入れるまで時間があったので、PBP中は食べる機会のなかったマクドナルドへ。
注文はすべてタッチパネルで行え、日本語も選択できたのですが、翻訳できているページとそうでないページが混ざってかえって分かりにくかったりします。


味は日本と変わりませんが、厚切りのポテトがあったり、小さな違いがありました。酸味のあるディップソースが美味しかった。日本でもやってほしい。


その後、自転車を預けて出国手続きも無事に完了。搭乗時間まで時間があったので、お土産を買ったり、無料でできるゲームコーナーでゲームしたりとあっという間に時間は過ぎていきます。


そして、フランスを離れる時がやってきました。
PBPは時間内に無事完走できたけど、課題もあった。4年後、もし再び参加できる機会に恵まれたなら、今回よりもっと楽しんでやろうと思います。

長距離フライトの楽しみはやはり機内食。1回目の食事には、なんと、うどんがあります!?
食べたかった日本の味です。やっぱりお出汁は最高ですね。ありがとうJAL。

映画を見たりうたた寝したりで、気付けば2食目。こちらはオーソドックスな朝食。フランスで食べた食事を思い出します。

航路はユーラシア大陸を横切る、現時点での最短コースでしょうか。

羽田空港に到着したら自転車を受け取ります。ぱっとみ箱にダメージは見られず(帰宅して中身を確認し問題ありませんでした)、まずはひと安心。その後の手続きもつつがなく終えて、無事に東京へと帰ってきました。

ツアーで参加していますが、ガイドさんはフランス滞在中のみ帯同してくれるので、日本に到着したら自主解散。電車に乗る前にユーロを両替し、京急線で最寄り駅へと向かいました。羽田から自宅まで30分ほど。大田区に住んでいてよかったと思える瞬間です。

これで7泊8日のフランス旅も無事に終了です。実走レポートはこれで完結ですが、PBPの参加レポートは次回が最終回。PBPの総括をしたいと思います。
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