こんにちは。ノブです。
今回は久しぶりの登山レポート。千葉県の房総半島にある鋸山を登ります。
予定コースと山の紹介
予定コース
浜金谷駅(08:00)・・・裏参道登山口(08:10)・・・分岐(08:55)・・・鋸山(09:25)・・・分岐(09:50)・・・地獄のぞき(10:30)・・・山頂駅(11:32)

鋸山
千葉県の房総半島にある標高は329.4mの山です。房州石と呼ばれる良質な石材の産地として、江戸時代から盛んに採石が行われましたが、自然環境保護のために1985年に採掘は終了。現在は産業遺産として登山道が整備されています。
また、登山道は同じく鋸山にある日本寺へと続いており、日本一の大仏、地獄のぞきなどの名所はパワースポットとしても人気です。
登山ログ
装備
日帰り登山のため、軽装です。ベースレイヤーはおたふく手袋、アウターは昔着ていたサイクルジャージを転用しました。また、サイクルキャップで頭を保護し熱中症にならないよう対策します。
また持ち物についてですが、行動食はスポーツ羊羹、あめ玉など。ちゃんとした食事は下山後に金谷周辺ですることにしました。また、ドリンク類は登山前にコンビニで調達する予定です。
その他にファーストエイドキット、ZAMSTの膝サポーター、タオル類を持っていきます。これらをモンベルのガレナパック20に収納しました。
そして、行動ログはGarminのスマートウォッチを使い記録します。
登山レポート前編
東京湾フェリーで久里浜港から金谷港へ
鋸山の登山口の最寄り駅は外房線の浜金谷駅です。東京湾を電車でぐるっと回って向かうことができますが、東京湾フェリーを使えば大幅にショートカットすることが可能。フェリーターミナルの最寄りとなる京急電鉄の京急久里浜駅からフェリーターミナルまでは約2.5km。バスも出ていますので利便性は悪くありません。


時間が空いていたので久里浜駅から徒歩でやってきました。すでにフェリーは到着しており、乗客の乗船準備に入っているところでした。

フェリーターミナルで往復のチケットを購入します。今日は自転車を持ってきていないので大人一人分の運賃です。
乗船口に向かうと、輪行袋で持ち込んでいるサイクリストを見かけました。自転車込みの乗船は別途料金が掛かりますが、輪行袋に入れれば荷物とみなされ料金は掛かりません。時間に余裕があれば賢い選択ですよね。

本日は7月30日(土)です。ちょうど今日から東京湾フェリーは新型コロナの影響で2時間に1便となっています。乗り過ごすと痛い目を見そうです。

フェリーは定刻で出航。約40分ほどの船の旅を楽しみます。ちなみに東京湾フェリーは自転車漫画『ろんぐらいだぁす!』にも登場し、その経緯からキャラクターパネルが置かれていましたが、本日はありませんでした。

金谷フェリーターミナルから鋸山へ
午前9時過ぎに金谷フェリーターミナルに到着。出口にこれから登る鋸山のエリアマップが置いてあり、出てすぐに大きなハイキングマップの看板もあります。これまでサイクリング目的でしか来たことがなかったのですが、有名な観光名所なんですよね。


フェリーターミナルを出てすぐの所にセブンイレブンがあります。日帰り登山に必要な量の行動食は用意していますので、立ち寄った目的はドリンクの調達。凍ったアクエリアスと麦茶のペットボトルを購入しました。

道沿いに歩いて行くと、『さすけ食堂』を前を通り過ぎました。テレビでも紹介されたアジフライの美味しいお店で、朝から行列ができています。今日の登山を終えたら何処かのお店でアジフライが食べたくなりました。

コンビニから3~4分歩いてJR浜金谷駅前を通過。登山道までは路地を進みますが、案内板があるので迷いません。


登山道入り口から車力道へ
浜金谷駅から10分ほど歩き、鋸山の登山口にやってきました。ここで分岐し、正面の『関東ふれあいの道』と左手の『車力道』に分かれています。今回は車力道の方から登ってみたいと思います。

序盤はゆったりとした斜度のアスファルトの道路が続きます。直射日光がキツく照りつける陽気ですが木陰は涼やか。浜金谷駅から1kmほど歩いたところの東関東自動車道沿いから砂利道になりました。

程なくして車力道の手前に到着。鋸山は産業遺産なので、その史跡には案内板が用意されています。ここは『索道跡』と呼ばれる頂上付近に石切り場と麓をワイヤーケーブルで繋いだ運搬システムの跡だそうです。

それでは車力道を進んで行きます。小さな切り通しがいくつもありました。

この車力道は、切り出した石を手押し車(ねこ車)で運び降ろす目的で作られた道で、その車輪が通ったであろう跡が刻まれていました。

石切り場跡:猫丁場
分岐が現れました。正規ルートは左ですが、『猫丁場』という石切り場跡を見学するため寄り道していくことにします。

分岐から1~2分で突き当たりになりますが、そこが猫丁場です。岩壁には人工的に加工された跡があり、これが石切り場のようですね。

猫丁場というのは壁面に彫られた猫が由来のようです。

反対側の斜面には洞穴があり、ハートマークが刳り貫かれていました。インスタ映えスポットですね。

猫丁場の分岐に戻って山頂に向けて登り、5分ほどして再び分岐が現れました。右が日本寺方面、左が山頂方面でしたので、まずは鋸山山頂を目指します。

ここから先は階段が多くなります。

道すがら、石切り場跡がチラホラと見え、これまで経験した登山とは雰囲気がまったく異なります。ゲームのダンジョン探索のようなワクワク感があって面白いです。

さらに岩場を削って作られた階段が現れました。これがキツい。段差が大きく、腿上げ運動をしているような感じです。心臓がバクバクと脈を打ってGarminウォッチでは心拍が160を超えていました。

東京湾を望む展望台
先の分岐から10分ほど登って新たな分岐に辿り着きました。正面が山頂に向かうルートですが、息が切れていたので見晴らしの良いところで休もうと、すぐ近くの東京湾を望む展望台へ向かいました。

分岐から50mほど進み、展望台へとやってきました。その名の通り、東京湾が一望できます。

左手が保田方面ですね。遠くに見えているのは……大房岬でしょうか。

右手が金谷方面。三浦半島を行き来する東京湾フェリーも写っています。

鋸山山頂へ
展望台で小休止し、心拍も落ち着いたので、鋸山の山頂を目指します。岩を削った階段はありませんが、山頂までは小さなアップダウンの連続。高度を上げている感覚があまりありません。

展望台の分岐から15分ほど歩いて、鋸山山頂に到着。山頂は小さく眺望もそこまで良くはありません。この先も道は続いていますが今日はここで折り返し。日本寺方面を目指して元の道を下っていきます。

石切り場跡:切り通し跡、観音洞窟、岩舞台
再び、日本寺方面に向かう分岐までやってきました。ここからが鋸山のノコギリたる見せ場の数々が待っています。

分岐を曲がってすぐに見上げるほど垂直に切り取られた岩壁が現れました。圧巻です。ここから先はこうした大規模な石切り場跡をいくつも見ることになります。

そして、登山道となっている切り通し跡。ここに道ができるまで岩を切ったという事実だけでも凄いです。

数百メートル進み、再び石切り場跡が見えてきました。ここは『観音洞窟』と呼ばれる石切り場跡です。切り口が複雑で下の方は洞窟のように伸びていました。

さらに少し進むと『岩舞台』と呼ばれている石切り場跡がありました。ここは地面も平坦で広場のようになっていました。

かつて使われた重機がそのまま残っています。


『安全第一』と彫られていますね。

しばらく道なりに歩いて行くと分岐が現れました。どうやら登山口の分岐『関東ふれあいの道』はここに繋がっているようです。

さらに日本寺方面に向かって歩みを進めで行くと、石の階段が現れます。かなり凸凹とした作りで登りにくい。

階段を上ると、再び石切り場の跡が見えてきました。ですが、ここには案内板がありません。その理由は登山道を少し進むと分かりました。

また石階段。腿上げ運動が続くので息が切れてきました。ブルベで1000km走れても登山はまだまだ下手くそですね。

石切り場跡:ラピュタの壁
先ほどの石切り場跡に案内板なかった理由がこれです。『ラピュタの壁』と呼ばれる石切り場跡。先ほど見たものはラピュタの壁の底だったようです。

迫り出すように造られた展望エリアへ向かうと絶景が待っていました。人工的な岩壁と森、そして青い海。これまで歩いてきた道のりの雰囲気とも相まって、まるで天空の城ラピュタの上にいるかのようです。

東京湾側の眺望も抜群です。

ラピュタの壁から先も石の階段を上っていきます。ここの段差は大きくなく歩きやすい。

登った先には日本寺の入り口がありました。どうやら登山道はここまでのようです。わずか4~5kmの登山でしたが、低山だと甘く見ていた気がします。とても登りごたえがありました。

鋸山トレッキング前編はここまで。後編は日本寺を散策します。ちなみに、この先も登ったり下ったりしますよ。
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