こんにちは。ノブです。
3月の3連休に瀬戸内自転車旅をしてきましたが、帰りは予約した寝台特急サンライズ瀬戸を利用して東京まで帰ってきました。
今回は、瀬戸内自転車旅の番外編として、サンライズ瀬戸でロードバイクを輪行してみて感じたこと等、まとめていきたいと思います。
寝台特急サンライズ瀬戸とは
サンライズ瀬戸は東京駅と香川県の高松駅を結ぶ寝台特急です。所要時間は約9時間半で、サンライズ出雲と合わせ毎日一往復定期運行を行う日本で唯一の夜行列車となっています。
停車駅は、「東京駅 ‐ 横浜駅 – 熱海駅 – 沼津駅 – 富士駅 – 静岡駅 – 大阪駅 – 三ノ宮駅 – 姫路駅 – 岡山駅 – 児島駅 – 坂出駅 – 高松駅」となっていて、岡山ー東京間はサンライズ出雲と併結されて運行されています。

寝台特急を利用するメリット
一番のメリットは、現地での滞在時間を伸ばすことができる点です。
東京-尾道間を移動するならファーストチョイスは新幹線でしょう。JR福山駅には新幹線のぞみが停車しますし、そこから乗り換えてJR新尾道駅、JR尾道駅へ向かうというのが定番のようです。
帰路も同様に、JR福山駅から新幹線のぞみで帰るという形が一般的なりますが、東京行きの最終は19時6分です。尾道からの移動も考えれば、もっと早い時間にサイクリングを終了させなくてはいけません。
そこで登場するのが、寝台特急サンライズ瀬戸です。
運行スケジュールは、高松駅の出発が21時26分。そこから岡山駅でサンライズ出雲との接続を待ち22時34分に出発。終点の東京駅には翌日の午前7時8分着となっています。
尾道駅から岡山駅への移動は、山陽本線を使うと約80分。この時間を加味しても、新幹線を利用するよりもサイクリングに使える時間は多くなるので、滞在時間を多く取りたいなら、選択肢としては十分考えられるものだと思います。
予約方法
予約方法はJRの駅にある『みどりの窓口』で予約するか、『JRおでかけネット』を利用することができます。
ここでは、『JRおでかけネット』の予約の流れをざっくり説明します。
『e5489』にアカウント登録
『JRおでかけネット』では、『e5489』、『EX予約』、『スマートEX』の3つの方法でログインできるのですが、『EX予約』、『スマートEX』は東海道・山陽新幹線の予約サービスなので、寝台特急を予約できるのは『e5489』となります。
さて、『e5489』ですが、J-WESTカード会員のみのサービスのため、アカウントの作成と合わせてクレジットカードの作成が必要となります。そのためすぐにアカウントを作成することができないので、寝台特急を初回予約をする際は、余裕をもってアカウントを作成しておくと良いです。
予約は乗車日の1カ月前から
無事にアカウントを作成できたら、あとは予約です。乗車日の1カ月前から予約可能なのですが、この予約峠を越えるのが至難の業です。
人気のあるシングルデラックスなどはすぐに埋まってしまい、結局、自分の場合は空のあった一般的なシングルを予約することにしました。
ロードバイクを輪行してみた(岡山→東京)
尾道から岡山への移動について
今回は、しまなみ海道を走った帰りというシチュエーションでサンライズ瀬戸を利用してみました。そのため、まずはJR尾道駅からJR岡山駅まで移動しなければなりません。

山陽本線の普通列車で岡山駅を目指します。乗車時間は約80分ほどです。1時間に2~3本の運行なので、乗り遅れないよう事前に時間を確認しておくのがよさそうです。

先頭車両には荷物が置けそうな広いスペースがありました。ただ、手すりなどがないので輪行袋を括り付けておくことができず、終始立ちっぱなしでした。

岡山駅でサンライズ瀬戸に乗車
岡山駅に到着。乗車券をまだ持っていなければ発券が必要となります。遅い時間に到着するとみどりの窓口の営業は終了していますが、自動発券機があるので、そちらで発券すればOKです。
また、サンライズ瀬戸出雲では車内販売はしていないので、食事がまだの場合、コンビニなどでお弁当などを買ったりと準備が必要です。

今回は時間に余裕があったので、コンビニ以外に歩いて5分ほどのところにある快活CLUB岡山駅東口店に立ち寄りました。
その理由はシャワー。サンライズ瀬戸出雲にはシャワー室がありますが、専用のカードを購入しなければ利用できません。しかも、そのカードが売り切れている場合が多いとの情報を得ていたので、利用できないときに備えて先に汗を流しておくことにしました。

輪行袋を持つと通路は激狭い!
出発時間になったら、乗り場へと向かいます。車両内の通路は狭いと聞いていたので、後ろがつかえて渋滞しないよう列の最後に並んで乗車しました。

話では聞いていましたが、実際に見てみると通路はかなり狭い。肩に掛けたままでは通過できないですね……。

予約したシングルの客室車両の通路は、上階と下階に分かれています。下の客室を予約していたのですが、降りるのが大変でした。
下に降りるには、狭い階段の途中にあるクランクを曲がらなければならず、自転車をぶつけてしまわないよう、慎重な扱いが要求されます。これで後ろに人がつかえていたら、さらに焦っていたでしょうね。

降りてしまえば、あとは直線の通路です。でも、狭い。

部屋の様子
通路と格闘してやってきたのが、このシングル客室です。ベッドがあり、掛け布団、枕、寝間着が用意されています。

輪行袋を入れてみました。左隅に小さな荷物スペースがあるのですが、そこには収まりきらず。結局、左半分のスペースを占有し、その隙間に足を通して寝るような形になりました。

このままだと揺れて倒れてくる恐れがあったので、紐をハンガーラックに引っかけておきました。

奥にあったのは照明と時計、FMラジオのスイッチ。それに緊急用のブザーが設置されてました。

また、手前の入り口付近に小さな荷物棚があります。コンセントが1つありました。

鍵のロックは2段階になっていて、揺れて勝手に開かない工夫になっているようです。

また、外出する際は4桁の暗証番号を入力してロックする仕組みになっていました。

車両内の様子
ラウンジスペースが用意されていますので、複数人で利用していれば、ここに集まって持ち込んだお弁当を食べたりできますね。

自販機が設置されています。ただ、先に述べたとおり食べ物の販売はありません。

トイレの隣には、しっかりとした洗面台も用意されていました。

シャワー室が設置されている車両もあり、カードを購入することにより利用可能です。ですが、このシャワーカードの入手が高難度で、売り切れ必死です。この日も売り切れでした。

寝心地は?
夜間とは言え、街灯が通り過ぎるので、カーテンを開けたままだと光が入り込んで寝にくいので閉めておいたほうがよいです。また、部屋は防音ではないので、列車が線路を通過する音、通路を人が歩く音などは入ってきます。そのため、敏感な人は耳栓とアイマスクがあると寝やすいかと思います。
横になってみると、ベッドの硬さもちょうどよく、寝心地はとても良いです。それと、座っている時に比べて電車特有の揺れをより感じるようになります。心地よく眠りに誘ってくれるのですが、朝になって起床してからは、座っていても、頭の中がふわふわ揺れているような感覚がしばらく続きました。

準備を整え、駅が近づいてきたら、あとは下車するだけです。通路が狭いので、焦らないで移動したいところです。自分は一つ前の駅を出たら荷物を持って出入口付近で待機して下車するようにしました。

あとは家に帰宅するだけ。この日は月曜日で仕事がありましたが、リモートワーク環境が普及したお陰で就業開始に十分間に合わせることができました。
まとめ
サンライズ瀬戸を帰路に利用することで、新幹線に比べ現地の滞在を伸ばすことができるようになります。
ただ、車両内の通路はとても狭いので、その点は注意です。階段の上り下りはとても神経を使いますので、そうした影響の少ないデラックスシングルなどがオススメです。と言っても人気の客室なので争奪戦になってしまいますが……。
旅の仕方は人ぞれぞれです。ゆとりを持って旅をしたい人、そして寝台列車の旅に興味がある方なら、このような寝台列車での輪行を選択肢に入れておいても良いのではないでしょうか。
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