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雲海広がる早朝の渋峠(志賀草津高原道路)ヒルクライム!

自転車旅

こんにちは。ノブです。

日本国道最高到達地点の渋峠。サイクリストなら一度は登ってみたい峠道です。これまで4度、渋峠へ登りに行きましたが、何度訪れても素晴らしい景色に癒やされています。

今回は、ろんぐらいだぁすとーりーず!コラボの国道最高地点の到達証明書を手に入れるべく向かったのですが、これまでにない感動の景色に出会えました。

本日のルート

Garmin Edge1030J 走行データ

旅レポ

午前0時31分 JR高崎駅着

JR品川駅から上野東京ラインに乗り、1本で群馬県の高崎駅へとやって来ました。終電のため人もほとんど乗っておらず、約2時間座っていられたので移動による疲れはありません。

渋峠を登る際の最寄り駅は長野原草津口駅ですが、すでに電車はありません。今回は高崎駅から渋峠を目指したいと思います。

長野原草津口へナイトライド

そもそも、なぜこんな深夜から走り出そうと思ったかですが、当初は前日の土曜日に渋峠へ登る予定でした。ですが、土曜は草津辺りが雨予報。その翌日の日曜は朝8時頃から晴れと出ていたので、日曜の早朝から志賀草津高原を走ってみようと思い立ちました。

午前1時になる少し前に高崎駅を出発です。霧雨の降る中をレインウェアを羽織って、まずは約70km先の草津温泉を目指していきます。草津へ向かうルートはいくつかあり、今回は榛名山の麓を走る国道406号線を使うことにしました。

走り出して5kmほど。吉野家を見つけて補給です。コンビニは点々とあるので補給には困りませんが、温かい食事を取りたかったので。

深夜の国道406号線はほとんど車が通りません。ウェットな路面状況ですが車を気にする必要がないので走りやすいです。

小さな集落を通り過ぎると道は一気に暗くなります。それを何度か繰り返していきます。道は緩やかな登りが続き、東吾妻町の辺りでダウンヒル。東吾妻町を過ぎると再び登りになっていました。

東吾妻町を過ぎたところで、国道406号線と県道377号線の分岐点へ。どちらの道でも長野原草津口には行けるみたいですが、案内標識に従い、377号線にしました。

緩やかな坂を登った頂上にはトンネルでした。大柏木川原湯トンネルからは約3kmの下りが続いていました。比較的新しいトンネルで走りやすく、進行右手の歩道がとても広かったのを覚えています。仮に東吾妻町へ戻るなら、歩道を走っても良さそうなくらいでした。

トンネルを抜けてからは八ッ場ダムを照らす明かりを横目に長野原草津口へ。国道292号線の合流地点となる大津交差点のセブンイレブンで小休止です。3時間半ほどかけて約60kmを走りました。

志賀草津高原道路から草津温泉へ

ここからは志賀草津高原道路です。まずは約9km先の草津温泉まで登っていきます。

草津温泉手前にある道の駅『草津運動茶屋公園』に着く頃には、白々と夜が明け始めていました。ただ、気になるのは雨。予報では午前2時頃から雨量0mmだったはずが、ここまでずっと霧雨でした。

渋峠ヒルクライム

草津温泉で雨が止むのを待つか悩みましたが、ひとまず向かってみたいと思います。

ダメだったらダメで「驚きの白さ」とかTwitterでネタにしよう。そう思って登り始めたところ、徐々に雲に切れ間ができ、朝日が差し込んできました。

殺生河原を抜けた先の葛折りで足を止めました。写真に収めてみると思いのほか幻想的な一枚となり、雲の上が晴れているのが見て取れます。これはもしや、雲海が見られるのでは!?と胸を高鳴らせ、先を急ぎました。

ようやく雲の頭が見えてきました。

工事をしている箇所がいくつか見られましたが、実際に信号が動いていたのは1箇所だけ。午前7時頃ですが、バイクや車が定期的に通っていきます。

雲と同じ高さまで登ってきました。山の方は綺麗な青空が広がっていますが、雲はそこまで登ってきてはいないようです。

雲が山肌にぶつかって滞留していました。今日は風が穏やかなので、水分を多く含んだ雨雲は登れないのでしょうね。

登るにつれ、徐々に雲が眼下に見られるようになっていきます。この先のカーブでカメラを構える人が数人いたので立ち止まりました。

絶景の大雲海!

その時に見た光景がこちら。雲の水平線と呼べば良いのでしょうか。思わず息をのむ景色が広がっていました。


少し登った先から、先ほど写真を撮るために立ち止まった方角を撮影。雲海が見られるのではと淡い期待をしながら走ってきましたが、ここまで凄いものが見られるとは思ってもみませんでした。

白根山から万座三叉路へ

その後、草津白根山を通過。防災無線から「登山禁止。立ち止まらないように」という旨の音声が流れていたので、そのまま万座三叉路へと向かいます。湯釜が見たかった……。

草津白根山は噴火警戒レベル1の活火山です。山の状況についてはこちらのサイトを確認するようにしてください。

https://www.tsumagoi-kankou.jp/%E5%99%B4%E7%81%AB%E8%AD%A6%E6%88%92%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB-%E8%8D%89%E6%B4%A5%E7%99%BD%E6%A0%B9%E5%B1%B1-%E7%99%BD%E6%A0%B9%E5%B1%B1-%E6%B9%AF%E9%87%9C%E4%BB%98%E8%BF%91

万座三叉路からは山田峠へと向かいます。

万座三叉路から少し登ったところで雲海が見えてきました。

方角的に上田や千曲方面でしょうか。長野側にも雲海が広がっているようです。今日は大当たりの日ですね。写真を撮っていると近くにいた年配の方が「早朝は雲が赤く染まって綺麗だった」と教えてくれました。朝日に染まる雲海をいつか見てみたいですね。

山田峠へと到着。日本とは思えない景色で、来る度に写真を撮ってしまうスポットです。

ここからも右手に雲海を見ることができました。

左手の方には雲海は広がっていないようです。でも透き通るような青と森林限界の緑とのコントラストが抜群に綺麗ですね。

その後、少し登ると日本国道最高地点の石碑があります。ここは有名な記念撮影のスポット。車がひっきりなしに訪れていたので、写真を収めたら先に進んでしまいます。

ろんぐらいだぁすとーりーず!コラボ到達証明書をゲット!

緩い坂を下って、渋峠ホテルに到着です。さて、ここで国道最高地点の到達証明書を……と思ったら、今の時間帯は宿泊客専用のため、中には入れないようでした。

時刻は8時20分。中に入れるのは9時頃でしょう。まだ30分以上あるので横手山ドライブインの方へと向かってみましたが、ドライブインもまだ開店前でした。仕方なしに元来た道を戻ってしばらく待つと渋峠ホテルが開店。

当初の目的だった、ろんぐらいだぁすとーりーず!コラボの国道最高地点到達証明書をゲットしました。恐らく自分が今日の一番乗り。2000枚限定のうちのNo853なので、まだまだ余裕がありそうです。

スカイレーターで横手山頂上へ

渋峠ホテルを離れ、再び横手山ドライブインの駐車場へ。その脇にある2307SkyCafeへやって来ました。

渋峠ホテルで購入した証明書は、いくつかの店舗で見せると珈琲や食事が割引きになります(※10月10日まで)。ここで朝食にタケノコピザを食べようと狙っていたのですが、食事の提供は10時からのようでした……。

1時間近く空きがあるので、道路を挟んだ反対側にあるスカイレーターと呼ばれるリフト?に乗って横手山の山頂を目指すことにします。これまで一度も山頂へ行ったことがなく、スカイレーターも気になっていたので、丁度よい機会かもしれません。

往復のチケット(1800円でした)を購入し、スカイレーターに乗ってみると、ゆっくりと上へと進んでいきます。動く歩道のように見えるため歩いてしまいたい衝動に駆られますが、ここは我慢。でも、とてもムズムズする乗り物でした。

スカイレーターで行けるのは途中まで、リフトに乗り継いで頂上を目指します。

頂上には展望スペースがあり、そこから見える景色も絶景でした。空がより近く感じられます。

横手山ドライブインがとても小さく見えました。それに長野側に続く国道292号線の葛折りも見てとれます。今まで見た景色と違い、これもまた良いですね。

食堂と宿を兼ねた横手山頂ヒュッテがありました。パン屋の文字に釣られ、お邪魔します。

ちょっと中を見るくらいにするはずが、キノコスープが美味しそうで注文してしまいました。パンを崩して中のホワイトシチューを付けて食べるの美味しい。SkyCafeのピザ入るかな……。

ひととおり満喫したので、下山。まずはリフトで下っていきます。その後、スカイレーターに乗るのですが、どうやら登り下りが兼用で、交互に運行しているようです。5分ほど待って下ることができましたが、この運用効率の悪さで1800円かぁ、とちょっと悩んでしまいました。

そもそも、渋峠ホテルの前からもリフトが出ていますし、歩いて登れもするんですよね。新たな趣味としてトレッキングを始めたのだから、徒歩で登れば良かったな。

下山したらSkyCafeでも食事です。志賀ヒルキャンペーン中は、ろんぐらいだぁすとーりーず!の証明書を見せると100円引きになる竹の子ピザです。自生するネマガリダケの若芽を使っていて、コリコリとした食感が良いアクセントになって、チーズも濃厚で美味しかった。

マーカス君とインディ君に別れを告げて

今日三度目の渋峠ホテルへ。最後はマーカス君にご挨拶です。やんちゃなワンコのはずですが、とても大人しかったです。

そして、今は亡きインディ君の小屋に手を合わせます。思えばインディ君に最後に会ったのは2019年の日本一周中でした。病気だったインディ君が退院したその日に会うことができたのは、何か運命的なものを感じています。

「また来るよ」とお別れの挨拶をして、渋峠ホテルを後にしました。

ダウンヒルで日本一周チャリダーさんと遭遇!

今回は長野側へと下らず、長野原草津口を目指します。朝に雲海を見て十分に満足したのと、草津側の道が今はどうなっているのか気になったというのが、その理由です。

草津白根山を通過する頃には雲が辺りを覆い、残念ながら真っ白な世界となっていました。かなり視界が悪く、フロントライトを点灯させ、尾灯も2本とも点けて慎重に下っていきます。

下っている途中、パニアバッグを前後に取り付けて登ってくる過積載な自転車を発見。思わず声をかけました。

2019年の日本一周中に今治~岡村島を繋ぐフェリーで一緒になった、ぼーくんでした。フェリーで一緒になった時に彼から、いつか日本一周をしてみたいという話を聞いていましたが、今は彼が日本一周の真っ最中。渋峠で2年ぶりの再開です。

今日の気分で長野に下るか群馬に下るか決めましたが、長野側に向かわなくて本当によかったです。既に270日以上旅をしており、彼の冒険もあと少し。ゴールまで事故なく怪我なく無事に旅を終えて欲しいなと思います。

ぼーくんに別れを告げ、ダウンヒルを再開。草津温泉まで下ってきました。湯畑の辺りは観光客も見られ、賑わいも少しずつ戻ってきているような印象を受けました。

足湯に浸かって、疲れを癒やしていきます。バスタオルとか持ってくればよかった。どっぷり肩まで浸かりたい。

旧太子駅

草津温泉での休憩後は、国道292号線の旧道の方を下っていきます。その途中で旧太子駅という観光スポットを見つけて寄り道することにしました。

ここで見学できるのは、日本の戦後復興に貢献した群馬鉄山の遺構。かつての鉄道の駅の跡地です。

コンパクトな観光スポットなのでサクッと見学できます。最盛期はとても賑わっていたのでしょう。朽ち果てた鉄筋コンクリートの醸す雰囲気からは、なんとも言えない哀愁を感じますね。

予定外の新幹線輪行

時刻は午後2時。長野原草津口駅へとやって来ました。今回の旅はここで終了です。輪行で東京へと向かいたいと思います。

まずは吾妻線で高崎駅へと向かい、そこから上野東京ラインを使って東京へ、というプランでしたが、どうやら埼玉県蕨市にある変電所火災によって、高崎駅から先は運転見合わせとなっていました。

高崎駅から自宅までは約120km。自走で帰ることのできる距離ではありますが、すでに120km走っている状態ですし、都市部は車が多くなるので好んで走りたい道ではありません。

幸いなことに新幹線は通常運行しており、振り替え輸送を行っているとのこと。まずは窓口でモバイル端末に記録されていた料金を払戻しして、新たに新幹線の自由席券を購入。長野原草津口駅から東京駅までの在来線料金で新幹線が利用できることになりました。

新幹線のお陰で予定よりも早く東京駅へ到着。山手線など都内の路線には火災の影響はほとんどなく、混雑もしていなかったので、そのまま乗り継いで自宅まで帰ることができました。

まとめ

これで渋峠は長野側から2回、草津側から3回の計5回登りました。開通直後の雪の回廊も綺麗ですし、新緑の夏も涼しく心地よい。秋の紅葉シーズンは言わずもがなです。

そして、今回で新たに雲海も素晴らしいのだと知ることができました。これまで雲海を見る機会は何度かありましたが規模は小さく、ここまで壮大なものは初めてでとても感動しました。

見られる機会は限られてしまいますが、季節や気象条件をチェックして、ここだと思えるときにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

自転車旅
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この記事を書いた人
ノブ

『ろんぐらいだぁす!』をきっかけに'17年春からロードバイクを始めたキャンプ、登山、馬、サブカル好きなサイクルツーリスト。
 
グルメと絶景を求め各地を巡るロングライド自転車旅行記にブルべ挑戦記、サイクリングの便利グッズやキャンプギアのインプレ、自転車関連の書籍や映像作品のレビューをブログ『ツール・ド・気ままに』で公開中。
 
'19年に日本一周15,594km(172日間)を完走。'20年からブルベに参加し、'20~'23年はSR獲得。ブルベの最高峰PBP完走が今の目標です!

'22年よりNPO法人引退馬協会のFP会員として活動。引退馬支援とともに乗馬も少しずつ始めています。
 
◇所有自転車
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