こんにちは。ノブです。
AJ北海道主催のBRM811北海道1000摩周湖に参加。今回は実走レポートで、前編・中編・後編の全3編に分けてレポートします。今回は中編。網走市から帯広市までの約330kmを走ります。
走行データ
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ブルベ走行レポート
360.5km地点:ルートイン網走~412.9km地点:通過C-B 天に続く道
21時10分に到着して風呂などを済ませて5時間ほど仮眠し、起床は午前3時半のちょっと前。ブルベとは思えないくらいたっぷりと睡眠が取れました。
部屋から窓を覗くと外は薄暗いものの、水溜まりに雨がパラパラと打ち付けているのが見えました。雨雲レーダーを確認してレインウェアを着込み、ホテルをチェックアウト。エントランスまで行ってみると、出発準備を整えている参加者をチラホラ見かけました。
午前4時頃にホテルを出て、近くに24時間営業のセイコーマート網走南2条店があったので朝食をために立ち寄りますが、ここもゴミ箱が撤去されていました。サイクリングにおいてコンビニのゴミ箱が使えないのは辛い。コロナの早期収束を願うばかりです。
次のコンビニで営業していそうなのは40km先にあるセイコーマート斜里店(6:00~23:30)です。羊羹など補給食はまだ十分にありますが、補給可能な状況で悪戯に消費するのも勿体ない。
ホテルの近くにセブンイレブンもありますが、同様にゴミ箱が撤去されている可能性もあるので、この網走南2条店でパン類を購入し、お腹を満たして本格的に走り出します。食べている間に降っていた雨も止んでくれて走りやすくなりました。
国道244と391号線の重用区間を30分ほど走って小清水町へ。網走市内を抜けると信号もなく、海沿いなので道もフラットです。追い風も吹いていて軽く漕ぐだけで進んでくれます。
この小清水町の辺りは網走国定公園に指定され、右手に広がる濤沸湖はオオハクチョウなど渡り鳥の中継地となっていて、左手はユリやバラなどの野草が咲く砂丘になっています。
国定公園を抜けて国道244号線に合流。北海道に来ると見慣れてしまう牧場の景色ですが、小さなケージに仔牛がそれぞれ収まっているのを見かけました。どうやら仔牛間で病気が移ったりするのを予防しているようです。
出発から30kmほど走って斜里町へ。国道を逸れて道道769号線を走り、日本一周の時に泊まった旅人御用達なクリオネキャンプ場前を通過しました。
余談ですが、網走からこの先の通過チェックポイント『天に続く道』までは、日本一周で走ったことのある道がほとんど。日本中に見覚えるのある道があるというのは、各地を旅した強みですね。
道の駅しゃりにはトイレ休憩のために立ち寄りました。館内には青森県弘前市で見たことのある”ねぷた”が見えました。弘前市と斜里町は姉妹都市となっていて、『しれとこ斜里ねぷた』祭りが開催されているそうです。
結局、セイコーマート斜里店も営業時間前だったのでそのまま通過。羊羹やゼリー飲料など補給食を備蓄しておいてよかったです。
412.9km地点:通過C-B 天に続く道~479.8km地点:通過C-C摩周湖第一展望台
斜里町を抜けて農道を進んで行き、出発から1時間40分ほどでチェックポイントの『天に続く道』に到着。この辺りは丘になっていて終盤は8%前後の登りがあって、朝からハードな運動になりました。
天に続く道は、約18キロの直線道路がまるで空へと続くように見えることから、この愛称が付きました。ちょうど真西を向いているため、訪れるなら夕方が最適。9月下旬~10月上旬は道のど真ん中に夕日が沈むそうです。
ここからは西へ向かうため、向かい風。天に続く道を構成する国道334号線を走って斜里町の市街地へと向かいます。セイコーマート以外にセブンイレブンやローソンもあるので補給にはベストなエリアですが、今回はそのまま通過。その次の町にあるセイコーマートを目指しました。
網走出発から73km。清里町に入り、予定通り『セイコーマート清里水元店』に立ち寄ります。この次のコンビニは53km先の『セイコーマート やまな店』とコンビニ無し区間が始まります。道中の摩周湖で食事もできますが、ここでしっかりと食べておきました。
補給と同時に着ていたレインウェアも仕舞い込みます。雨雲レーダーを見る限り、これ以降、降る気配はなさそうでした。
補給を終え、清里町の中心部を抜けていきます。雨が止んだのはありがたいのですが、向かい風が非常に強く、進むのに苦労しました。
山林に入ると風も大分収まり走りやすくなりましたが、野上峠へ向かって緩やかに登っているため、グロスはそこまで上がりません。
野上峠の頂上で弟子屈町へと入ります。終盤に5%前後の登りがあるくらいで、かなり緩やかなヒルクライムでした。
川湯パーク牧場で乗馬体験!
野上峠を下って川湯温泉へ。川湯から摩周湖へ向かう長い登りがあるのですが、その手前で気になるスポットを発見しました。
道沿いにあった川湯パーク牧場では乗馬体験ができるようです。一度は通り過ぎたものの、気になりすぎて引き返してきました。
https://www.masyuko.or.jp/introduce/kawayubokujou/
初心者から経験者まで幅広いプランがあり、その中でもホーストレッキングは非常に興味が沸きます。ですが、1時間の大草原トレッキングでも準備などで+30分は必要でしょうし、恐らく次のPCに間に合いません。
今回は場内を大きく回るだけのAコースをお願いすることにしました。
場内をグルッと1周は所要時間は10分少々。ちょっと物足りませんが、久しぶりに馬に乗れましたし、ブルベ中に乗馬ができるとは思っていなかったので満足です。
乗馬体験の後は、馬たちと触れあえる時間がありました。人参あげ放題とのことだったので、籠に大量に積まれた人参を手に取って馬たちのいるところへ向かいます。
飼い葉を夢中で食べてる馬たちですが、人参を持ってくると「くれくれ!」とアピールしてきます。十数頭いたので1本ずつ人参を食べさせていきますが、食べたばかりの子が蹄を鳴らしてもう一本とアピールしてきたりと可愛かったです。
霧の摩周湖ヒルクライム!
乗馬で30分ほど滞在し気分転換できたところで、摩周湖に向けて約9.5kmのヒルクライムです。
摩周湖はアイヌ語で『カムイトー(神の湖)』と呼ばれる世界屈指の透明度を誇るカルデラ湖。このブルベのタイトルになっており、実は北海道で暮らしていた頃から一度も訪れたことがなく、今回が初訪問。なので、かなり期待しています。
JR釧路本線の踏切を渡ってすぐに登りが始まり、序盤は5%前後が続きますが、途中から7%前後となり、一度揺るんでから終盤に7%前後がくるという、なかなか登りごたえのある道のりでした。
序盤から中盤にかけて晴れていて、これは摩周湖の絶景が期待できると思っていたら、終盤から徐々に霧が掛かってきました。最終的には先が見通せないほどに濃くなり、対向車はライトを点灯して下ってきます。どうも嫌な予感がしてきますね……。
約50分のヒルクライムを終えて、頂上となる摩周湖第3展望台へとやってきました。登ってみると、案の定、湖は霧で覆われて真っ白。全容どころか近くの岸すら見えません。ここは開き直って流石は「霧の摩周湖」と褒めるべきでしょうか。
479.8km地点:通過C-C摩周湖第一展望~528.4km地点:PC3 セイコーマート中茶安別店
摩周湖第3展望台から2kmほど下って、通過チェックポイントの摩周湖カムイテラスへとやってきました。ここにも展望台がありますが、やはり霧の中。とりあえず通過チェックポイント証跡として施設のネームプレートと自転車を写真に収めておきます。
摩周湖カムイテラスにはフードコートがあるので、ここで補給を兼ねて休憩していきます。注文したのは2つ。ソフトクリームと揚げ物です。
摩周湖の霧ソフトは、ラムネ味のブルーソフトとミルクソフトクリームのミックスでさっぱり系のソフトクリーム。じゃがかぼフォンデュは、じゃが芋とカボチャで作ったお餅の中にチーズが入っていました。どちらも美味しかった。
いつまで経っても晴れそうにない摩周湖に別れを告げ、ダウンヒルを始めると見る見るうちに霧が晴れて快晴になりました。どうやら摩周湖の周辺だけのようですね。いつか摩周ブルーを見るべくリベンジしたいです。
弟子屈町を過ぎて、標茶町へ。カントリーサインに描かれているのは多和平展望台で、釧路湿原と根釧台地を360℃見渡せる絶景スポットのようです。
この町の市街地を越えた先からは、距離は短いですが、グッと登りがあります。そこからは大きく下ることなく、細かなアップダウンが続きます。あのカントリーサインが示す通り、根釧台地に入ったようです。
528.4km地点:PC3 セイコーマート中茶安別店~638.9km地点:通過C-D昆布刈石展望台標識
セイコーマート中茶安別店に到着し、レシートを取得。打刻時間は13時51分。札幌5時スタートのPC3クローズ時間が16時12分なので、2時間21分の貯金ができていました。摩周湖からのダウンヒルと信号の無い道のりのお陰ですね。
道東は涼しい印象ですが、今日は太陽が照りつけて暑い。これまでボトルの1本はポカリにしていましたが、温くなっても美味しく飲める麦茶に変更しました。
ここで後からやってきたランドヌールと少し会話。どうやら先月の宮城1000を生き残った猛者だったようで、互いにエールを送ってセイコーマートを後にしました。
セイコーマートから先もしばらく根釧台地が続きます。これまでに比べてアップダウンが激しくなり、思いのほか足を使うエリアに入りました。ですが、景色は抜群。丘陵地帯に広がる草原を眺めながら、登りに苦しめられていきます(笑)
また、ここ数日の豪雨の影響か、土砂が少量ですが道路に散乱しているところもあり注意が必要でした。
PC3から1時間15分ほど走り、釧路町に入りました。釧路町?と首を傾げる人もいると思いますが、100年以上前の北海道の各地域が区制(札幌区、小樽区、etc)だった頃、釧路が区を名乗るために人口の少ない地域を切り離した名残です。
ちょっとややこしい歴史がありますが、釧路町と釧路市は今も別の自治体として運営されています。
釧路町からはダウンヒルが多くなり、根釧台地が終わりに近づいていることを予感させてきます。住宅街に入ると道は完全に平坦となり、久しぶりにコンビニ(セイコーマート遠矢店)の前を通り過ぎました。
そして、その先にある釧路川を渡ると、そこからは釧路湿原が広がっていました。
湿原の中を突っ切る直線道路は、市街地へ向かうために利用されているので、これまでよりも交通量が増えてきました。再び橋を渡るところで釧路市へ。国道や道道ではないためかカントリーサインではなかったのが少し残念です。
釧路湿原内を5kmほど走行し、新釧路川を渡ります。ここは周囲が一番開けていて湿原の広さを感じさせてくれる場所ですね。
新釧路川を渡った先に釧路湿原国立公園の看板がありました。なにか記念になるモニュメントがないか探していたので、分かりやすい物があってよかったです。
新釧路川からは川沿いに市街地へと向かいます。国道38号線に入ったのが16時15分頃。次のご当地グルメは『道の駅しらぬか恋問』と決めていましたが、現在地から15km先にあり、ラストオーダーが16時半。とても間に合いません。
なので、別のご当地グルメに切り替えです。すぐ近くに『泉屋』というご当地ファミレスがあり、そちらに向かうことにしました。
泉屋で釧路B級グルメ スパカツ!
この泉屋ではご当地グルメのスパカツが食べられます。鉄板に熱せられたアツアツなスパゲッティミートソースとカツレツのコラボしたグルメで、大人のお子様ランチといっても過言ではない見た目と非常に分かりやすい味わいです。ボリュームも満点で大満足でした。
釧路市の市街地を過ぎると、国道38号線は太平洋沿いのだだっ広い直線道路へと変わります。白糠町へと入り、少し進んで見えてきた『道の駅しらぬか恋問』は満腹のためスルーしました。
夕刻になり巣へ帰る頃合いなのでしょうか。カモメたちが群れを成して飛んでいるその下を通り過ぎます。
白糠町の市街地を通り過ぎると小さなアップダウンが現れるようになり、夕暮れとなる18時過ぎに釧路市音別町に入りました。この辺りの地域は2005年に釧路市と合併したのですが、飛び地になっているのは先ほど通過した白糠町が合併を拒否したためなんだそうです。
この釧路市音別町には『セイコーマート音別店』があり、そこから47kmほどコンビニ無し区間になります。
補給のために立ち寄りましたが、スパカツのお陰であまりお腹が空いていません。それでも何か食べておこうと、厚岸の牡蠣エキスを練り込んだ餡子の最中があったので買ってみました。ほどよい甘味で焙じ茶とよく合います。
小さなアップダウンをいくつか越え、19時過ぎに浦幌町へと入りました。日はほとんど落ち、さらに肌寒くなってきたので、レインジャケットを防寒着として羽織って先に進みます。
国道38号線を逸れて、通過チェックポイントへ向かうため道道1038号線へ。浦幌町の厚内地区の町明かりを見る以外は、街灯のほとんどない真っ暗な道を波音を聞きながら進んで行きます。
その道中で通過チェックポイントとなる昆布刈石展望台の看板?と思って立ち止まりましたが、AJ北海道が提示していたサンプル写真と形状が違います。もしかしたら看板が立て替えられたのかも、と念のため写真を撮っておくにしました。
638.9km地点:通過C-D昆布刈石展望台標識~694km地点:ホテルムサシ(帯広市)
先ほどの看板の少し先で国道336号線へ入り、2kmほど登りを終えた先で通過チェック証跡となる『昆布刈石展望台』の看板を見つけました。この看板を見つけるまで少し不安でしたが、サンプルと同一の看板があってホッとしました。
実際の展望台は2km先のようですが、この真っ暗闇では何も見えないだろうと、立ち寄らずに帯広市を目指すことにします。
通過チェックポイントから先は坂になっていて、それを下り終えたら再び道道1038号線へ入り、帯広市に向けて北上していきます。
このブルベで太平洋沿いを走っていると、写真のような『津波浸水予想地域』という標識を何度か目にしてきました。これがいつ頃から設置されたものか分かりませんが、海沿いは津波の危険と隣り合わせなのだと感じずにはいられません。
その後、国道38号線へと合流するのですが、交差点の信号がいつまで経っても青にならず、横断歩道を使って渡りました。感応式の案内はなかったと思うのですが、切り替わらなかった理由は不明です。
その後、国道38号線をひたすら北上し帯広市を目指します。この38号線は平坦と思いきや0~2%の範囲で微妙にアップダウンを繰り返しています。体に負荷はないのに視界では登っているのか下っているのかよく分からないトリックアートを見せられているような感覚が常にありました。
帯広市の35km手前にあるセイコーマートはせがわ豊頃店へ。コンビニ無し区間を抜けたので、本日最後の補給をします。時刻は21時過ぎなので23時前にはホテルに着いて仮眠したい。トイレと軽い食事を済ませたら早々に出発しました。
この先も特に難所もなく平坦基調で進み、22時40分頃に帯広市に到着。
帯広市には栄えている西側から入ったので、市の中心部となる駅前には町境から4kmほどで到着。駅前の繁華街近くにあるホテルムサシが本日のお宿です。
早速チェックインし、ロードバイクはホテルの地下駐車場のバイクスペースの隣に置くことになりました。
2日目も無事に終了。グロス18km/hはいつものブルベペースですが、当初は北海道だし21時過ぎに着くのではと考えてもいました。ですが、序盤の向かい風でグロスが上がらなかったことが最後まで響いたように思えます。
とにかく、ここまで来られれば後はボーナスタイムです。スタートから約42時間が経過し、制限時間は残り33時間。そして、距離はあと310km。十分な余裕があります。
まずは明日に備えて仮眠。
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