こんにちは、ノブです。
ブルベの最高峰、パリブレストパリに参加してきました。PBP2023の実走レポート⑩では、復路のPC8:ルデアックからPC9:タンテニアックまでの85kmの様子をまとめています。
PC7(697km地点):カレ=プルゲールを出発
体をゆすられ、目を覚まします。体育館内は真っ暗ですが、スタッフの持つライトに目を細めました。「起きた。もう大丈夫」と伝えますが、二度寝しないことを確認するのがマニュアルに書かれているのか、体を起こすまでスタッフさんは待っています。「起こしてくれて、ありがとう」と伝え、出発の始めると、スタッフさんは「グッドラック」の言葉とともに、その場を後にしました。
3時間の仮眠を取って、時刻は深夜0時過ぎ。少し肌寒さを感じてレインジャケットを防寒着として着込み、まずはレストランへ向かい、カロリー補給です。
ルデアックの混雑具合は相変わらずで、レストランは席に着くまで15分くらいかかりました。そんな本日最初の食事はPC名物の柔らかいパスタ。上に乗っているのはチキンです。消化に良いのはまちがいなさそうですが、ソースをもっとかけてもえばよかったと思えるくらい味が薄かったので、自前のハーブソルトをたっぷり振って食べました。
食事の後はドリンクの補給。大きなPCのレストランには給水機が設けられていることが多かったので、よく使っていました。
午前1時過ぎにルデアックを出発。滞在時間は5時間半となりました。ブルベカードのチェック、ドロップバッグ、シャワー、仮眠(3時間)、食事、トイレといったPCで行えることをすべてやると、流石に時間が掛かりますね。4時間の想定でしたが1時間半もオーバーしました。
そして、このとき本人は気付いていませんでしたが、出発時に約20分の借金を背負うことになってしまっています。すでに700km近く走ってきているので、何をするにもダラダラしがちです。
次の目的地は約85km先のPC9:タンテニアック。往路ではPC3として訪れています。復路は60km先にあるWP5:ケディアックまでが別ルートで、それ以降の25kmは往路と同じルートを使ってタンテニアックを目指していきます。
この区間では、よねだっくさんに声かけしていただきました。少しの間ご一緒させてもらいましたが、真っ暗な中で日本の方がいるととても安心します。
しばらく足の様子を見つつ走ります。膝痛の原因が腱なら再び悪化するはずですが、走っているうちに徐々に違和感がなくなってきました。
試しにダンシングしてみますが、ルデアック到着時に比べて痛みは感じず、曲げ伸ばしに少し違和感があるくらい。かなり良くなってきています。あとは負担をかけないよう走り、残り400㎞で悪化しないことを祈るのみです。
塩分補給が効いたのか、それとも仮眠によって足が休まったためか、それは分かりませんが、とにかく、DNFの危機は過ぎ去ったような気がしました。
膝の痛みはなくなってきましたが、ソロで走っていると、しばしば真っ暗闇が瞼を閉じさせようと襲ってくるようになります。マイクロスリープが起こる前に寝ておこうと、一面が畑と思わしき道端に自転車を停めて横になったら、満点の星空がものすごく綺麗でした。スマホじゃ綺麗に映らないでしょうけど、写真に残しておけばよかったです。
WP5(842km地点):ケディアックで休憩
15分ほど草の上で仮眠をし、午前4時20分頃にWP5のケディアックに到着。ここはWPなので素通りしてもよいのですが、眠気もありましたし、足の方も継続して走り続けることに少し不安を感じたため、休憩をとることにしました。
ルデアックの混雑回避のためにここを利用している参加者が多いのか、規模の小さなWPですが混んでいてます。ちょうど出発する日本の方がいて「奥の方が暖かいですよ」とアドバイスを貰いました。
注文した料理を運びつつ奥の方へ行ってみると、座席は8割がた埋まっていました。突っ伏して仮眠をとっている人の多いこと多いこと。
ここでの食事はクレープとバナナ。そして、酸味のあるものが欲しかったのでオレンジジュース、そして、カフェオレを飲んで頭をリフレッシュさせます。さらにクエン酸やビタミンミネラルのサプリメントを補給しておきました。
ケディアックを出発したのが、午前5時過ぎ。滞在時間は42分でした。ここでもテーブルに突っ伏して10分くらい仮眠を取りました。
ケディアックを出発し、真っ暗な道をしばらく一人で走っていましたが、追い抜いていく小さな集団に出くわします。足の具合も問題無いと判断してそのまま追走。ライトの明かりが集って視界が広くなると、眠気も退いてくれる気がします。
PC9(867km地点):タンテニアックに到着
タンテニアックには午前6時20分頃に到着。
到着したらコントロールでブルベカードのチェック。その後、トイレを済ませて野外のカフェへ。眠気覚ましにカフェオレが飲みたかったのです。
ですが、カフェオレはなく、「チョコレートならあるよ」とのこと。カカオにもカフェインが多少なりとも含まれてたはずと、チョコレートドリンクをもらいました。覚醒効果を期待していましたが、甘くて温かいチョコレートが疲れた体に染みました。一緒に買ったクロワッサンも美味しかったです。
のんびり休んでいますが、到着時にはPCのクローズ時間は1時間を切っています。ギリギリ隊の様相を呈してきましたが、果たしてどうなるのか。
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