【PBP2023実走レポート⑨】PC7:カレ=プルゲール~PC8:ルデアック

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こんにちは、ノブです。

ブルベの最高峰、パリブレストパリに参加してきました。今回から復路編。PBP2023の実走レポート⑨では、PC7:カレ=プルゲールからPC8:ルデアックまでの85kmの様子をまとめています。

目次

PC7(697km地点):カレ=プルゲールを出発

カレ=プルゲールを14時過ぎに出発。出口に向かう通路には、国旗の書かれた看板がずらっと並べられていました。仮にこれが参加国だとすれば、世界中から自転車乗りが集まっているわけですから、その規模に改めて驚くとともに、その中に日本があることが少し誇らしくなります。

滞在時間は1時間ちょっと。ここのボトルネックはレストランですね。とにかく混んでいました。それに食欲が湧かず、椅子に座ったまま少しぼんやりとしていた気がします。

次の目的地は85km先のルデアック。ここも獲得標高が1,000m以上になるアップダウンの多い区間です。往路を走ってきた経験からブレスト~ルデアック間がキツいと分かりました。なので、ここが一番の踏ん張りどころです。

ここから正念場なのですが、出発直後から右ひざの辺りに僅かな違和感を感じました。ですが、単なる疲労からくる違和感で、大したことはないだろうと走り出します。

やはりこの区間もアップダウンが待ち構えていました。斜度はキツくないですが、とにかく登って下る。それに日差しも強くなって、暑さに耐える時間も続きました。

復路では集団に出くわす機会がめっきり減りました。ブレストから100km以上走っていますが、ポツポツと参加者を見るのみ。復路は自力も試されそうです。

WP4(731km地点):グアレックで小休止

30kmほど走って、グアレックへとやって来ました。道に書かれた矢印の案内に従って進んで行きます。

グアレックは『Salle des fêtes de Bel Air(ベルエア村役場)』が使われているようです。ここはWPなので規模としては小さめですが、地元の方がダンスを踊っていたりと賑やかでした。そのまま進むこともできますが、トイレにも行きたかったので小休止します。

トイレは役場内のものが利用でき、規模は小さいものの比較的綺麗でした。その後、なにか食べておこうと施設内のカフェに立ち寄り、クレープとミルクっぽい飲み物(常温で保存できる高温殺菌の牛乳らしい)を注文。もっと食べる必要がありますが、引き続き食欲はあまり湧きません。走りながら羊羹などを補給してはいますが、カロリーは恐らく足りていないですね。

ここの滞在時間は35分ほど。ペース自体は思ったより悪くありません。ただ、右膝上の筋肉が妙に張っている気がしていました。

再び走っていると、通過する町では私設エイドをよく目にします。見慣れた光景になってきましたが、お祭りのような賑やかさと声援が聞こえてくる度に、頑張ろうという気持ちが湧いてきます。

町を過ぎれば美瑛・富良野のような景色が続きます。アップダウンを越えていくにつれて、右ひざの違和感が大きくなってきました。

カレ=プルゲールから60kmほど走り、ポンピティという町に入ったところ、スタッフに促されるまま立派なゲートをくぐりました。

もしかして、シークレットかと思いましたが、どうやら町を上げた大規模な私設エイドのようです。トイレと簡単な食事をすることができました。飲み物は有料でしたが、クッキーなどのお菓子は無料で振る舞われ、ポテトチップスの塩気がとても美味しく感じたのを覚えています。

10分弱休憩して再出発。ですが、ルデアックまで残り20㎞くらいから、膝の痛みが本格的に酷くなってきました。

シッティングでは軽い違和感があるくらいなので回せるのですが、ダンシングをしようとすると膝に鈍い痛みが出て、力が入りません。

そのため登りもすべてシッティングで進んでいきますが、とにかく膝が言うことを聞いてくれないのが不安でした。

走りながら膝を揉んだりして具合を確認。過去にブルべ中に鵞足炎(ランナー膝)になってDNFしたことがあります。その時は膝の外側にある筋の炎症でした。

今回の痛みは膝上の筋肉のようです。筋や靭帯なら残り400㎞以上を走りきることはできませんが、筋肉に違和感があるだけなら、まだ救いようがある気がします。

この膝上の筋肉が鈍く痛むのはなぜか。可能性として、単純な筋肉疲労が考えられましたが、そう言えば、ここまで甘いものばかりで栄養が偏っている気がします。塩分不足もなにか影響していないだろうか。

医療従事者ではないので完全な当てずっぽうです。間違っている可能性はありますが、やれることはなんでもやっておこう。木陰に自転車を停めて、補給食の中から塩分補給できるものをとにかく補給です。食事に使うハーブソルトも取り出して口に含み、水で飲み込みます。

あとは、膝に負担を掛けないようルデアックまで走れれば、どうにかなるはず。ルデアックでは必ず仮眠をとって、膝をできるだけ休めることに専念しようと思います。

PC8(782km地点):ルデアックに到着

徐々にアップダウンが緩やかになっていき、19時半頃にルデアックに到着。83km走るのに5時間半近くかかるスローペースでしたが、今は無事にたどり着けたことに安堵します。

まずはブルべカードのチェックのため、コントロールへ。膝の違和感は歩くのになんら影響はなく、ダンシングのみ痛みが走っていたようでした。やはりランナー膝とは症状が違う気がします。

その後、ドロップバッグを受け取って消耗品の補充。頭も体も疲れているはずなのに、ここにきて2つ用意したドロップバッグを見てハッと気付きました。

「ドロップバッグを1つにして、中身を往路と復路で分ければよかったのでは?」

そうすれば、ドロップバッグ1つ分の輸送費とバッグの購入費が不要だったわけです。そのことに今さら気付き、約1万円も節約できたことにがっくり肩を落としました……。

ですが、今は足の具合が一番の気掛かり。気を取り直してシャワーを浴びて新しいウェアに着替えます。そして、すぐ隣の仮眠所へと向かいました。タッチ決済を料金を支払い、仮眠時間は3時間と指定。その後、スタッフさんに体育館へと案内されます。

簡易ベッドには薄手の毛布が1枚。過去のPBPでは寒くて眠れないという話をよく聞きましたが、今年のPBPは暑くて眠れないという真逆な状況です。

19時半を過ぎて暑さは一段落してきたので、寝られないほどではなさそう。ただ明るさと足音が気になるので、耳栓とアイマスクが必須でした。ベッドに横になると、これまでの疲れがどっと出たのか早々に眠りに落ちていきました。

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