こんにちは、ノブです。
ブルベの最高峰、パリブレストパリに参加してきました。PBP2023の実走レポート⑭ではPC12:モルターニュ=オー=ペルシュからPC13:ドルーまでの77kmの様子をまとめています。
PC12(1099km地点):モルターニュ=オー=ペルシュを出発
約2時間ちょっとPC敷地内の原っぱで仮眠。時刻は23時半過ぎですが寒くはなく、緑のクッションは思っていたより寝心地が良かったです。気温は17~18℃でしょうか。防寒着を着込む必要がないくらいの程良い涼しさです。
まずは食事をしておきます。野外のカフェに向かうと、一つ前のPCで食べ損なった焼ソーセージのバゲットがありました。作り置きだったためバゲットが冷めて固くなってたけど、ソーセージの塩気が効いていて美味かったです。

食事をしていると、周囲で「雨が降る」といった話をしているのを耳にします。天気予報を見てみると、ゆっくりとですが雨雲が迫っているようでした。仮眠せずに進んだ方がよかったのかもしれませんが、もう仕方ありません。ここまで暑さに苦しめられはしましたが、晴天続きの天候自体は幸運なわけで、降られたら降られたでレインウェアを着込めばよいだけです。
出発は日付を跨いで24日(木)の午前0時半過ぎ。滞在時間は3時間20分でした。予定より大幅にオーバーしていますが、貯金が潤沢にあったので、ゆっくりすることができました。

次の目的地は77km先のPC13:ドルー。このドルーが最後のPCとなります。獲得標高も580mと緩やかになってきました。序盤のアップダウンを越えれば、あとは下り基調となります。

2時間の仮眠で十分……と思いきや、やはりソロの夜間走行はキツい。しばらく走っていると眠気がやってきて、欠伸をかみ殺しながら進んでいきました。ここまで2~3時間の短い睡眠しか取っていなかったため、夜の闇を見続けていると脳が「休め」と強制してきます。

モルターニュ=オー=ペルシュから30kmほど走ったLongny les Villages(ロンニー・レ・ヴィレッジ)という小さな村に、煌々と明かりが灯っているのを発見。どうやらバーのようです。

眠気覚ましにカフェインが欲しかったので、Café(カフェ)を注文。日本人に馴染みの言葉「カフェ」は、フランス語でコーヒーそのものを意味します。
そして、出てくるのがエスプレッソですごく濃い。お茶菓子も付いてきたので日本の抹茶のようにも思えました。

続いてSenonches(スノンシュ)の町に入ると、午前3時と遅い時間ですが、私設エイドが開いていました。こんな時間にやっているのが珍しく、立ち寄ってみるとお菓子などが無料で振る舞われています。気のよさそうなおばちゃんに「温かい飲み物でも飲む?」と聞かれて肯定すると、紙コップに熱々の紅茶をなみなみ注いでくれました。

ちなみに、この私設エイド周辺は下の地図のように一方通行を回避するルートになっているのですが、直進しそうになる参加者が多く、休憩中の参加者らが大声で制止させる場面が何度もありました。
なぜ、この私設エイドがあの位置で夜間も営業していたのか、その理由を垣間見た気がします。

こうして休み休み進んでいたのですが、どうしても瞼が重い。スノンシュから1時間ほど走ったところでいったん休憩しようと、道端に自転車を停めて原っぱに寝っ転がりました。
周囲は畑で街灯もなく真っ暗。でも、夜空がめちゃくちゃ綺麗でした。眠かったので仕方ないのですが、写真に残しておきかったくらい絶景でした。
道端で20分ほど仮眠をして、再出発。ちょうど小さな集団が追い越していったので、それに乗っかります。休んだ分の遅れを取り戻すというよりも、まとまったライトの明かりを見ていると眠気が消えるので、眠気覚ましの意味合いの方が強かったです。
PC13(1176km地点):ドルーに到着
午前5時半頃にPC13のドルーに到着。一緒に走っていた集団はバラバラになってしまいましたが、何名かと一緒にPCまで走ってきました。

駐輪場に自転車を停めたら、コントロールのある体育館へと向かいます。

ブルベカードのチェックも無事終了。このドルーに到着したことで、すべてのPCを回りきりました。あとはランブイエに帰るだけです。

体育館内にレストランがあり、温かい食事ができるようになっています。会計は現金のみだったと思うのですが、現金を取り出して小銭もぴったり支払うと「パーフェクト!」と会計担当の青年に笑顔で言われました。
ここで食べたのはラザニア、あと小ぶりのメロン。ラザニアはちょっと油っぽかったですが、味付けが濃いめで美味かったです。

眠気に悩まされはしますが、食欲はありますし、手足のしびれも体の痛みもありません。体調面は至って良好です。
ランブイエまでは、残すところ46km。ここでしっかりと休息を取って、無事にゴールに辿り着くだけです。終わりが確実に迫ってきました。
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