こんにちは。ノブです。
2023年の4月15日・16日に東京ビッグサイトで開催されたサイクルモード東京2023にて、PINARELLO JAPAN×Panaracer コラボ企画の『AGILEST乗り比べ体験』をしてきました。今回は乗り比べ体験レポートです。
企画参加の経緯
この企画を知ったのは、3月に開催されたサイクルモードライド大阪の告知でした。AGILEST(TLR・DURO・LIGHT)3シリーズの乗り比べすることができ、純粋にタイヤの乗り心地の違いを体感できる貴重な機会です。
それがサイクルモード東京でも開催と聞いて抽選に応募し、運良く試乗機会をいただくことができました。
https://panaracer.com/news/2023/03/3527/
AGILEST 試乗3種スペック比較
まずは、試乗したタイヤ3種類のスペックを簡単に紹介しておきます。今回乗ったのはすべて28Cとなっています。
AGILEST DURO | AGILEST TLR | AGILEST LIGHT | |
タイプ | クリンチャー | チューブレスレディ | クリンチャー |
サイズ | 700×28C | 700×28C | 700×28C |
重量 | 250g | 250g | 190g |
耐パンク | Tough & Flex Super Outer Shield Pro Tite Belt | 無し | Tough & Flex Super Belt |
コンパウンド | ZSG AGILE Compound | ZSG AGILE Compound | ZSG AGILE Compound |
また筆者のこれまで着用してきたロードバイク用タイヤを列挙しておきます。以下、TLRと記載のないものはすべてクリンチャーです。
- MAXXIS RE-FUSE(25C)
- Michelin POWER Endurance(25C)
- Panaracer GRAVELKING(25C)
- Panaracer AGILEST DURO(25C)
- Continental UltraSport2(25C)
- Continental GrandPrix5000 TLR(25C)
- Continental GrandPrix5000(25C)※現在のメイン
■ Continental GrandPrix5000(25C)の個人的な評価点
アジリスト3種類の乗り比べではありますが、現在メインとしているGP5000(25C・クリンチャー)が頭にチラつくのは確実なので、予め以下のような評価点を付与しました。3種についても、あくまで個人の感想ですが、同様に採点したいと思っています。
転がり抵抗の良さ:[star rate=”4.5″]
振動吸収:[star rate=”3.5″]
操作性:[star rate=”4″]
グリップ力:[star rate=”3″]
試乗手順と試乗車について
試乗するタイヤの順序は予め決められており、パナレーサーブースで借りたロードバイクで試乗コースを1周に走り、再びブースへ。そこでタイヤ装着済のホイールをスタッフさんが換装し、再び試乗コースへ向かうという感じでした。
また、PINARELLO JAPANとのコラボ企画ということで、試乗車は『PINARELLO PARIS』です。
試乗車の共通部分は以下の通りです。
- 試乗車:PINARELLO PARIS(※選択したサイズは49)
- ホイール:FULCRUM RACING ZERO
- タイヤサイズ:すべて28C
- チューブ:パナレーサーR’AIR(※クリンチャーのみ)
試乗コースについてですが、東京ビッグサイトの西と南ホール内の一部と屋上を繋いだ特設コースが作られています。会場マップをご覧になると分かりますが、狭い箇所が多いです。それに多数の試乗車が入り乱れているため、乗り心地を確かめるための急加速、急停車は行っていません。あくまで試乗の範疇での乗り心地比較となります。
AGILEST DUROの試乗体験
最初に試乗したのは、AGILEST DURO(28C)です。『荒れた路面やロングライドなどに対応した高い耐パンク性を持つ』(パナレーサーHPより)のが特徴。DUROは個人でも購入しており、ブルベにも投入して走ったことがあります。
まずは漕ぎ出し。最初のひと漕ぎ目は地面に吸いつくような”ねっとり”とした感触がします。これは個人購入のDUROでも同じ感覚だったので、アジリスト独特のものなのでしょう。
そのねっとり感もスピードを上げていくに連れて薄れていきます。ぐんぐん加速するというよりも路面を正確に掴みながら堅実に上がっていくという感覚で、あまり踏みすぎると逆に疲れやすくなりそうな印象なため、やはりツーリングなどに向いていると思います。
ただ、このねっとり感はなにも悪いことではなく、コーナーなどで減速して曲がるときに路面をしっかりと捉えてくれています。このグリップ力の高さは、普段使っているコンチネンタルのGrandPrix5000より優れていると改めて感じることができました。
転がり抵抗の良さ:[star rate=”3″]
振動吸収:[star rate=”4″]
操作性:[star rate=”3.5″]
グリップ力:[star rate=”4″]
AGILEST TLRの試乗体験
続いて試乗したのは、ノーマルなアジリスト(28C)。『あらゆるライドシーンに幅広く性能を発揮する』(パナレーサーHPより)というマルチな能力が特徴で、試乗したのはクリンチャーではなく、チューブレスレディになります。
まず、これまでアジリストに感じていた漕ぎ出しのねっとり感がありません。地面を捉えている感覚はありますが、力を加えて走り出すというよりも、最初の踏み込みがダイレクトに伝わっていて気持ちが良いです。この転がり抵抗の軽さはコンチネンタルのGrandPrix5000に近い気がします。
加速性も申し分なく、踏めば伝わる軽快感がありました。それでいて、乗り心地が良く、流石はTLRといった印象です。
それに、あの“ねっとり“は感じないのに、コーナーなどで減速して曲がるときに路面をしっかりと捉えてくれていました。全体的にバランスがよく快適で、3種の中でも一番気持ちの良い乗り心地だったと思います。
転がり抵抗の良さ:[star rate=”4″]
振動吸収:[star rate=”5″]
操作性:[star rate=”4″]
グリップ力:[star rate=”4.0″]
AGILEST LIGHTの試乗体験
最後に試乗したのが、『圧倒的な走りの軽さを実現する』(パナレーサーHPより)が売りの最軽量タイヤのアジリストLIGHTです。
漕ぎ出しはDUROに似たねっとりとした感覚が少しだけありましたが、DUROと違ってすぐに消えて軽快感に変わりました。加速した時にグンと伸びがあって、その点もDUROとは違いました。
また、これはタイヤの重さによるものかもしれませんが、DUROに比べると、自分の曲がりたかった感覚でコーナーを回ってくれるような、細かなハンドリングのしやすさを感じました。
また、乗り心地で言えば、TLRの次に乗ったこともあって顕著に感じられます。小さな段差も大きく感じるというか、TLRの振動吸収性の良さが際立ちます。また、DUROと比較しても、若干ですがDUROに軍配が上がるように思えます。限界まで軽さを重視した仕様なので、レース向きと考えた方が良さそうですね。
転がり抵抗の良さ:[star rate=”4″]
振動吸収:[star rate=”3″]
操作性:[star rate=”4″]
グリップ力:[star rate=”4.0″]
乗り比べ企画のまとめ
まったく同じ条件でタイヤの違いのみを体感できるこのイベントに参加できたのは、貴重な機会でした。
ただ、純粋にアジリストの乗り心地を比べるなら、クリンチャーのアジリスト(ノーマル)も試乗対象に加えて欲しかったです。
下の表はアジリストTLRを中心にクリンチャーアジリスト、DUROTLRとの比較表です。耐パンクベルトやチューブの有無により快適性でノーマルのTLRが勝るのは明らかですし、ノーマルTLRと比較するならDURO TLRとするべきだったと思います。
AGILEST | AGILEST TLR | AGILEST DURO TLR | |
タイプ | クリンチャー | チューブレスレディ | チューブレスレディ |
サイズ | 700×28C | 700×28C | 700×28C |
重量 | 210g | 250g | 270g |
耐パンク | Tough & Flex Super Belt | なし | Pro Tite Belt |
コンパウンド | ZSG AGILE Compound | ZSG AGILE Compound | ZSG AGILE Compound |
クリンチャータイヤを今もメインに乗っている自分としては、この機会に純粋なクリンチャータイヤの比較ができなかったのは残念でした。ただ、自身でいくつものタイヤを揃えて比較するのは大変なことですし、企画自体素晴らしいものでしたので、今回限りにせず継続して開催して欲しいなと思います。
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