こんにちは。ノブです。
ロードバイクを始めて2年目から、GWの4泊5日を皮切りに、初めて泊まりがけの自転車旅に出かけました。
そもそも出不精で旅行する習慣のなかった僕にとって、自転車での旅はまさに未知の体験。ロードバイクを買う前には想像もできなかったことです。
期待と不安の入り交じった中での出発でしたが、やってみて大正解。今まで見たことのない世界が開け、その魅力にどっぷりとハマりました。
今回は旅の経験の備忘録として、僕自身が体験したひとり旅のコツをまとめたいと思います。
自転車旅の魅力って?
日常とは違う冒険のような感覚
一般的に旅行というと、車や公共交通機関を利用して観光地を巡るものだと思います。老若男女が楽しめて、寝ていても辿り着けちゃうお手軽さです。なので、その道のりは、どちらかと言うとおまけ。運転手さんご苦労様くらいの感覚だと思います。
しかし、自転車旅では道のりも含めて、すべてが旅になります。だって自分で漕がなければ進まないので当然なのですが、自分の力で進むという要素が加わることで、自身の体力や脚力で目的地へどう向かえばよいかという課題が生まれ、旅の醍醐味に食事や宿や観光地巡りだけじゃない、幅や奥行きが加わるのです。
自転車旅で1日に走る距離は100kmから200kmくらい。中には300km走る剛脚な人もいたり、普通なら考えられないことですが、ロードバイクならそれができてしまいます。その非現実的な距離感と刻一刻と変化する状況が、リアルな現実世界を冒険に変えていきます。
まるで自身がRPGのプレイヤーになって冒険をしているような、日常とは違う冒険感覚に浸れることが自転車旅の魅力の一つだと僕は思っています。
自転車だからこそ感じられる景色の美しさ
僕は平坦だと25km/hくらいで走っているのですが、これは僕の乗るロードバイク『Khodaa-bloom Farna700』の設計思想である『”巡航速度25km/h以下で最も快適に走行できる”エンデュランスロードバイク』とうまいこと合致しています。なるべく体に負荷をかけず走れる速度であり、そして周囲の景色が一瞬で通り過ぎていくこともなく、いつも景色を楽しみながら走ることができています。
自転車旅で感じられる景色は、普段見ている景色とはひと味違います。むき出しの肌に触れる風や容赦ない太陽の熱、喘ぎたくなるほどに濃い草木の匂いも清流の川の音もダイレクトに感じとることができ、五感をフルに使って旅を満喫することができるのです。
そして、自転車旅の醍醐味の一つとして挙げたいのが、ヒルクライムです。例えば、国道最高到達地点として有名な渋峠では、20km以上の坂を延々と登るというある意味苦行を経験することになりますが、登った先で見られる景色は、達成感とともに何物にも代えがたい宝物になります。
空腹時の美味しいご当地グルメは最高っ!
ロードバイクで走って1時間に消費するカロリーはだいたい400kcal~500kcalで、1日6時間走ったとすると、2400kcal~3000kcal。これは成人男性の1日の平均消費カロリーの1.2~1.5倍に相当します。
走るだけでそれだけ消費するわけですから、当然ながらその分の補給が欠かせません。空腹が最高の調味料であるとはよく言ったもので、自転車で走った後で食べる食事は本当に美味しい。
そして、それがご当地グルメだったりすればなおさらで、旅の記憶として深く残るのです。自転車旅に出かけるなら、ご当地グルメは絶対に外せない要素の一つです。
事前準備のコツ
旅の目的とルートを決めておこう
あてどない旅も面白いかもしれませんが、目的があったほうが、その場所まで行こうというモチベーションになります。
例えば、僕の旅の目的は大きく分けて2つ。一つはヒルクライム、そしてもう一つは「ろんぐらいだぁす!」の作中やツーリングガイドに登場した場所へ行くことでした。すると、その目的を達成するためのルートを決めることができるので、段取りはかなり簡単でした。
ちなみにルートはおおざっぱに引いてかまいません。道に迷ったりその場の気分次第で、予定通りに進めるとは限りませんし。
旅の目的を決めるなら
とりあえず、どこか走りに行きたい。でも、どこへ行けばいいか分からない。そんなときは自転車向けのツーリングガイドが便利です。
ルートを決めるなら
ルートを決めるなら、サイクリング向けのルート検索サービスが便利です。4つのサービスを比較した記事がありますので、参考にしてみてください。
荷物は必要最低限
余計な荷物は持っていかないのが自転車旅を上手く進めるコツです。
サイクルジャージを上下1着、下着2枚、Tシャツと短パン1着、ワンデーコンタクトレンズを日数分+α、スマホ充電器、ツールボックスに万が一の場合に備えた輪行袋が僕にとって最低限必要なもので、歯ブラシ、バスタオルなどホテルにありそうなものは持って行かないようにしています。
ビジネスホテルにある洗濯機や近くにあるコインランドリーを活用して、1日の終わりに洗濯すればジャージは1着で済みます。Tシャツと短パンを持って行くのは外のコインランドリーでの洗濯や外食をする場合の用途で、圧縮袋に入れてコンパクトに収納しておくとよいですよ。
もし、視力の悪い方でコンタクトだと目が乾いて苦手という場合は、度付きのスポーツサングラスを用意することをおすすめします。
僕自身、その利便性から度付きスポーツサングラスへ切り替えることにしました。
その際、スポーツサングラスのプロショップで選ぶと自分の希望のアイウェアが手に入りますよ。
サドルバッグとリュックは持ち物に応じて選択しよう
自転車旅ではなるべく荷物を背負わないようサドルバッグに入れるのが定石ですが、荷物の取り出しやすさで言えばリュックが圧倒的に便利です。
なので、僕はサドルバッグとリュックの両方を携帯し、輪行袋のようなあまり取り出さないものはサドルバッグに仕舞い、気温によって羽織りたい長袖ジャージなどだけをリュックに入れておくスタイルが、今のところベストな旅の仕方になってきています。
ナビとスマホは分けたほうが使いやすい
僕は旅のために「Garmin Edge 1030」を購入しています。走りながら地図で現在位置を確認したいというのが理由です。
スマホでも同じようにGoogleMapなどで現在位置を確認することは可能です。ただ、僕にとってスマホは、地図としての機能のほかにカメラや宿の手配、その他周辺地域の情報を収集する多用途で使うことに主眼に置いているため、ポケットに入れてすぐに取り出せるようにしておきたいという要望がありました。
スマホホルダーで自転車に固定してしまうと手に取るのにホルダーから外すという作業が発生するので、スマホはスマホ、ナビはナビという感じで役割分担させたほうが使い勝手がよかったのです。
旅行中のコツ
宿は当日でも十分取れる(ただし観光地は除く)
旅の計画ではざっくり1日の目的地を決めていますが、走っていると計画の甘さから目的地までたどり着けないことも多々あるので、宿は事前に取らず、その日に進める距離がある程度分かってくる昼過ぎから日没前までに取るようにしていました。
近くの観光案内所へ出向いて予約を取ることも考えましたが、観光案内所が17時~19時で閉まってしまうことと、慣れない長距離移動でそこまで出向く体力がなくなってしまったため、道の駅やコンビニでの休憩中に、iOSアプリの「楽天トラベル」と「じゃらん」といったスマホアプリで予約したり、直接電話をして宿を取りました。
さすがに観光地の宿を押さえるのは難しいですが、観光地からちょっと離れた場所のビジネスホテルを中心にポロポロと前日キャンセルの空きがあり、えいやで決めたホテルも自転車をロビーまで入れてくれたりと対応もよく、十分満足できるものでした。
宿泊は素泊まりか夕食なし朝食付きで5,500円~10,000円くらい。ユースホステルなんかを使うともっと安くすませられたはずですが、個室でゆっくりできたので、その分の費用と思えば妥当なところかと思います。
また、全国展開するネットカフェを利用するのも有効です。24時間営業でいつでも入れますし、無料のシャワーや朝食があったりとビジネスホテル顔負けのサービスを受けられるお店もありますよ。
朝はしっかりとした食事、水分を取る
朝食は1日のエネルギー源としてしっかり食べて準備することも自転車旅では重要です。僕はなるべく朝食付きの宿泊プランを選ぶようにしています。ビジネスホテルだと大抵がバイキング形式で6時半頃から食べることができるので、混まない早朝のうちに食べて出発するのがベストです。
夜はしっかりと体をほぐしておく
実のところ、旅で一番悩まされたのが、腰回りの筋肉痛でした。僕自身の走り方に問題があるのだと思いますが、だいたい1日に200km以上走ると起こるようで、痛み出すと登りでスタンディングができないほどの激痛に苦しむことになりました。
その対策として、腰回りもストレッチしてほぐしたり、バンテリンのような鎮痛炎症薬を携帯して腰回りに塗るようにして、ひどい痛みにならないよう心がけるようになりました。
温泉に入れれば言うことなしですが、当日泊だと温泉付きホテルが空いていないこともありますし、割高なことが多いです。ただ、場所によっては温泉ではないですが大浴場のある安価なビジネスホテルもあります。
例えばルートイン系列のホテルは大浴場が敷設するものが多く、かつ当日の空きが比較的あって狙い目でした。
また、お湯に浸かる方法として公衆浴場を利用する手もあります。
たとえ温泉地の宿が取れなくても、終盤に温泉地を経由するようなルートを引けば、体をゆっくりと休ませることができ、しかも公衆浴場は格安。無料で入れるところもあるので、上手く利用してみましょう。
ただし、湯冷めしないよう温泉に入った後はあまり長い距離を走らないようにした方が良いと思います。
無理と判断したら諦めることも重要
一度旅に出かけると、何があっても達成しようと躍起になってしまいます。しかし、体調などによって走行に危険が生じるようなときは、諦めることも重要です。
「ろんぐらいだぁす!」でも『自転車やっていればよくあること』と紹介されているくらいですから、その日その日の自分と会話をしつつ、どうするか考えるようにしてください。
大切なことは、とにかく楽しむこと!
これまで自転車旅の魅力、準備のコツ、旅行中のコツと色々述べてきましたが、どんなに準備をしても以前に情報を仕入れていても、予期せぬ出来事は往々にして起こるものです。失敗しても「まあ仕方ないよね、次に活かそう」の心持ちでいることが大切です。
まずは状況を受け入れて、その上で対策を考え、そしてその状況も楽しんでしまいましょう。きっとそのトラブルも、大切な思い出の一つになるのですから後悔することはないはずですよ。
ここまでお読みいただきありがとうございます。皆さんの旅が無事にそして思い出深い旅になることを願っています。以上、自転車旅のコツでした。
2018年自転車旅の軌跡
最後に、僕が今年走った泊まりがけの自転車旅の1日目をピックアップしました。
GW4泊5日の自転車旅
7月3連休の自転車旅
9月初秋の自転車旅
11月晩秋の自転車旅
2019年自転車旅の軌跡
2019年は長年勤めた会社を退職し日本一周の自転車旅をしてきました!
2020年自転車旅の軌跡
2020年は新型コロナが大流行し、自転車旅もなかなかできず。ですが、9月に北海道の絶景ライドを楽しんできました。
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